jikotenken_2012naito
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- 20 - 向けた木造建築実態調査」 5. 佐川徹(ASAFAS研究員)「東アフリカ紛争多発地域において外部介入が生存基盤の再生に果たす役割」 6. 藤田素子(東南アジア研究所特定研究員)「熱帯大規模アカシア植林地における鳥類相の変化に起因する物質循環への影響」 7. 西真如(東南アジア研究所特定研究員)「エチオピア南西部の農村における生産・労働とHIV/AIDSの影響を受けた世帯 の生存基盤」 8. 宮本万里(東南アジア研究所研究員)「ブータンの民主化プロセスにおける開発・環境政策の変容と村落社会の価値体系の再編 に関する政治人類学的研究」 9. 渡辺一生(東南アジア研究所研究員)「東北タイ農民の生存戦略における自給的稲作の位置づけ」 10. 渡邉一哉(東南アジア研究所研究員)「東南アジア沿岸域が提供する生態資源と利用するヒトの動態」 11. 浜元聡子(東南アジア研究所研究員)「被災地に生きる選択--生存基盤の確保と地域防災対策をめぐる研究」 12. Haris Gunawan (ASAFAS院生) "The Ecological Characteristic of Peatland Ecosystem in Giam Siak Kecil -Bukit Batu Biosphere Reserve, in Riau Province, Sumatra, Indonesia." ○「人間圏を解き明かす―人間の生存、人びとのつながり」(平成23年3月11-13日) イニシアティブ4との共催で、若手研究者や大学院生による研究報告と討論を通して新たなパラダイム形成につなげるためのシンポジウムを実施した。趣旨文および報告者は次の通り。 趣旨文: 大規模な環境変動やエネルギーの枯渇が抜差しならない問題となりつつある現在、私たちはいかなる価値観をもち、いかなる方向を目指すべきかについて再考する必要性が高まっている。本GCOEプログラムでは、資本の蓄積と生産性の向上を核とする既存の「生産」パラダイムを超えて、持続的に人々の「生存」を支える社会を構築することが重要であるとの認識のもと、多分野の研究者が連携しながら議論を進めてきた。「生存を支える『地域/研究』の再編成」(2008年度)、「人間圏を解き明かす」(2009年度)に続いて第3回目を迎える本シンポジウムでは、「親密圏」「レジリエンス」「知の接合」といった問題系に焦点を当てながら、人間圏の再構築に向けて議論を行いたい。 主流の開発ディスコースが指し示すような行程、例えば個々人のケイパビリティを高めることで力強い市民社会を構築したり、自然の客体的操作にもとづいて生産の効率化を推し進めるといった道筋が持続的な生存基盤に導くと考えることは、今日ではますます困難になっている。ここで「親密圏」と呼ぶのは、そこで見過ごされてきた、人々が具体的な他者と関係し、かつ他者の困難に応答しうることによって可能になるケアの実践、またそのような実践がつくりだす多様なネットワークであり、「レジリエンス」と呼ぶのは、不確実性を内包する自然のうえに柔軟な生存基盤を築き、それを持続させる人びとの力のこ

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