日 時:2007年11月24日(土) 13:00~17:00
場 所:京大会館
発題者:
小西 正捷 (人類学・考古学・民族文化史)
「『南アジア』と『インド世界』:周縁からの視点」
下田 正弘 (インド哲学・仏教学)
「他なる故郷としての南アジア:世界史化された仏教からの問い」
杉原 薫 (経済史・環境史)
「南アジア史にとって『生存基盤の確保』とは何か」
粟屋 利江 (歴史学)
「歴史研究/叙述に賭けられるもの:実証と表象の溢路を超えて」
司会 石井 溥発題要旨:
「南アジア史にとって『生存基盤の確保』とは何か」
南アジアは熱帯、亜熱帯に属し、太陽エネルギーの吸収量、物質変化(蒸発、分解など)の速度、気候変動、生物多様性などにおて、温帯とは異なるダイナミックな自然環境を有する。宗教、文化、社会の制度もそれに対応して、疫病、旱魃、その他の災害に対処できるような「生存基盤の確保」のための知恵を育んできた。植民地期に導入された技術や制度も、おそらくその基本構造を変えるには至らなかった。その結果、この地域は、少なくとも17世紀から現在にいたるまで世界最大級の人口を維持し続けている。本報告では、そのことの意味を議論してみたい。
杉原 薫
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