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ワークショップ「近代アジアのコレラ-環境・社会・国家」(2008/02/23)

日 時:2008年2月23日(土) 13:00〜18:00
場 所:エル大阪(大阪府立労働センター)南館7階 南74室
540-0031 大阪市中央区北浜東3-14
地下鉄谷町線・京阪電鉄「天満橋」駅から西へ300m
TEL: 06-6942-0001 FAX: 06-6942-1933
URL: http://l-osaka.or.jp/pages/access.html

ワークショップ「近代アジアのコレラ-環境・社会・国家」
“Cholera in Modern Asia: Ecology, Society and State”

趣旨:
21世紀に入って、「地球温暖化」問題が象徴的に示すように、グローバルな課題としての環境問題が大きくクローズ・アップされている。また、新型インフルエンザのような、グローバルな規模の疫病の危機が取り沙汰されている。今日、このようなグローバルな課題の解決は、前世紀以上にさし迫った問題として登場している。

19世紀のコレラ流行は、まさにパンデミック(世界的流行)として、幾度も世界を席巻し、多くの教訓を残してくれた歴史的事例である。例えば、19世紀後半にヨーロッパ諸国を中心に数度にわたって開催された「国際衛生会議」(International Sanitary Conference)では、コレラの病因論や対策(検疫が有効か否か)をめぐって各国が激しく対立し、このような会議において合意を得ることが如何に難しいかを今日に伝えている。  

さて、本ワークショップでは、上記のような今日的な問題意識も秘めながら、歴史研究の視角から、19世紀アジアにおけるコレラ流行の様々な側面が取り上げられる。第一部では、グローバルな現象としての19世紀コレラが、地域・社会の環境や文化に応じて、如何なる発現をしたのかを問題にする。第二部では、グローバルな現象としての19世紀コレラに対する、地域・社会の対応が、主として国家の側面に留意しながら論じられる。

なお、会議での報告・コメントは、主として日本語で行なわれる予定であるが(ただし、鐘女史の報告は英語で行なわれる)、討論等では英語も使用される。

第一部「環境と社会」(13:00~15:15)
  • 脇村孝平(大阪市立大学)
    「水不足と水汚染-英領期インドのコレラ流行と半乾燥性気候」
    “Water Scarcity and Water Pollution: Cholera Epidemics and Semi-Arid Climate in British India”
  • 鈴木晃仁(慶応大学)
    「養生と衛生的市民-江戸から明治におけるコレラ対策の連続性について」“Yojo and Hygienic Citizenship: Continuity in Reactions to Cholera in the Late Edo and Meiji Period”
  • コメント:永島剛(専修大学)
第二部「社会と国家」(15:45~18:00)
  • 市川智生(横浜国立大学大学院)
    「日本のアジア・コレラ流行と開港場長崎」
    “Asiatic Cholera Epidemics in Modern Japan and the Role of Treaty-Port Nagasaki”
  • 鐘月岑 Yuehtsen Julietta Chung(国立清華大学-台湾)
    「衛生の帝国-中国海関の検疫行政」
    “Empire of Hygiene: The Quarantine Service of the Chinese Maritime Customs, 1873-1945.”
  • コメント:福士由紀(一橋大学大学院)  

研究会終了後、午後6時半より、懇親会を企画しています。

主催:科学研究費補助金・研究プロジェクト「日本の近代化と健康転換」(基盤研究(B)、研究代表者:鈴木晃仁)
  • ワークショップ「近代アジアのコレラ-環境・社会・国家」(2008/02/23)
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