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第2回生態史研究会(2008/10/10)

日 時:2008年10月10日(金) 15:00~18:20
場 所:総合地球環境学研究所 セミナー室1・2
http://www.chikyu.ac.jp/rihn/access/index.html

テーマ:東南アジアの淡水魚‐水と人間をつなぐ

【プログラム】
司会:横山智(熊本大学文学部)

1) 15:00~15:10  秋道智彌(総合地球環境学研究所副所長)
「研究会テーマの趣旨説明」

2) 15:10~16:10  石川智士(東海大学海洋学部水産学科/地球研ISリーダー)
「東南アジアにおける淡水魚の遺伝的多様性と保全について」

東南アジアには数多くの淡水魚が生息しており、地域住民の重要なタンパク質供給源となっている。しかし、その多くの魚種において生態学的知見は乏しい。一方で、近年淡水魚資源量の悪化が叫ばれており、持続的利用にむけた資源管理方策の立案と施行が急がれている。今回は、資源管理を行う上で重要な集団構造について遺伝学的なアプローチで行った研究結果をもとに、東南アジア地域での淡水魚資源の持続的利用について、ならびに魚と人のかかわり方について議論する。

休憩  16:10~16:20

3) 16:20~17:20  矢島 綾(東京大学農学生命科学研究科農学国際専攻)
「ベトナム紅河デルタの淡水魚生産と肝吸虫感染リスク」

ベトナム北部の紅河デルタ地帯では昨今、シナ肝吸虫症への高い感染率が局所的に報告されている。肝吸虫症への主要な感染原因は淡水魚の生食である。本発表では、紅河デルタにおける淡水魚の生産・流通実態、魚食とシナ肝吸虫感染の因果関係、淡水養殖環境の汚染実態についてこれまでに行われた調査結果を報告し、紅河デルタにおいて安全な淡水魚を生産するために実現可能な衛生対策について議論する。


4) 17:20~18:20  友川 幸(広島大学学振研究員)・辻 貴志(地球研研究員)
「ラオス中南部のメコン川流域の農村地域における漁労活動とタイ肝吸虫症」

ラオス中南部のメコン川流域では、淡水魚の捕獲が主要な生業であり、同時に淡水魚は日々の食生活において貴重な蛋白源となっている。近年、メコン川の支流で捕獲されるコイ科の魚を生食することで感染するタイ肝吸虫症が、深刻な公衆衛生上の問題となりつつある。本報告では、これまでのタイ肝吸虫症研究のレビューと当該地域でおこなった住民の漁労活動および魚の摂取習慣に関する調査から得られた知見をもとに、今後の調査研究の方向性と展望を報告する。


懇親会  18:30~(地球研キッチン:会費2000円)



お問い合わせ先:
辻 貴志(プロジェクト研究員)
総合地球環境学研究所 研究部(11研究室)
「熱帯アジアの環境変化と感染症」プロジェクト(エコヘルス・プロジェクト)


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