「改革の時代後半期のマカッサル海峡島嶼部地域に おける社会的変化-女性の社会進出から見る教育環境・ 地域保健所の改善」[第3回バランロンポ研究会](関連する学会・研究会)
日 時:2009年9月1日(火)13:30~15:00
会 場:東南アジア研究所 共同棟4階 セミナー室
話題提供者: 浜元聡子(東南アジア研究所)
「改革の時代後半期のマカッサル海峡島嶼部地域における社会的変化-女性の社会進出から見る教育環境・地域保健所の改善」
【報告要旨】
1998年5月のスハルト政権終焉後、インドネシアはレフォルマシ(改革)の時代を迎えた。しかしながら、首都あるいは地方州の州都などから遠く離れた離島部では悪化することこそないとはいえ、社会経済的な面において住民の生活環境が向上する傾向は、なかなかみられなかった。
21世紀に入ってからは、南スラウェシ州マカッサル海峡島嶼部地域では、離島部地域で統一島嶼部郡を設立し、独立した郡として、より自立的に水産漁業活動を活性化させ、教育・公衆衛生環境の改善向上を実現させようとする住民主体の動きがみられるようになった。
結果的には独立した島嶼部郡の設立は実現されなかったが、その代わりに島嶼部地域の住民は、悲願であった総合病院開設の約束を取り付けた。第一次ユドヨノ大統領時代に積極的に展開された全国的な教育・社会福祉の向上政策は、地方州の離島部においてもしっかりとその成果を観察することができる。
本研究会では、改革の時代の後半期に、南スラウェシ州ウジュンタナ郡島嶼部地域でおこった社会的な変化を、とくにその変化の中心的な受益者となった女性の生活をとおして考察することを目的とする。