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第160回アフリカ地域研究会(関連する学会・研究会)

京都大学アフリカ地域研究資料センター
第160回アフリカ地域研究会のご案内

日 時:2009年10月27日(火)15:00 ~ 17:30

場 所:稲盛財団記念館3階中会議室(京都市左京区吉田下阿達町46)
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_b.htm


演題1:「シエラレオネにおける紛争後の避難民(帰還民・リベリア難民)支援とジェンダーに基づく暴力とその対策」

講師1:福井 美穂(特定非営利活動法人 難民を助ける会)

【要旨1】
人道支援の現場における国際社会のメンバーによる受益者に対するジェンダーに基づく暴力は、2000年前半にセーブ・ザ・チルドレンUKが発表したマノ川同盟と呼ばれる3カ国(ギニア、リベリア、シエラレオネ)におけるジェンダーに基づく暴力の報告書として発表され、メディアを通じ全世界に衝撃を与えた。シエラレオネの10年以上続いた内戦は2001年に終了したが、紛争後、そして平和構築期における活動の本格化はその直後からである。平和になったシエラレオネにはギニアに避難していた難民が帰還し、隣国リベリアからは同時期に起こった紛争を避けて難民がシエラレオネにも流入した。本報告は、当時国全体で8つの避難民受け入れキャンプが存在したが、そのうちの2つのキャンプで帰還民と難民を同時期に受け入れ、キャンプの設営を3年半行った経験から、避難民キャンプ設営における事業内容、国際社会のアクターの多様性、調整内容と、キャンプおける最弱者層のおかれた状況を紹介する。と同時に、上記の報告書がキャンプ運営に与えた衝撃、事例の紹介と共に国際社会が直面した課題をその後の変遷と共に掲げ、国際社会の介入による紛争後の社会におけるジェンダーに基づく暴力対策について、紛争後の社会の復興に絡めて検討し、国際社会の介入による紛争後の社会によるジェンダー視点からの影響を検証する。そして、アフリカの、そして世界の人道支援の現場におけるジェンダーに基づく暴力対策視点の導入の重要性を訴える。


演題2:「ルワンダにおける難民帰還、再定住、再建及び和解」

講師2:岩崎 直子

【要旨2】
1994年に起きた大虐殺後の難民帰還・復興支援、及びブルンジからの難民保護・救援にあたるため、1998年2月から2年間に亘りルワンダ国内の3箇所のUNHCR現地事務所で勤務した経験を基に、講演を行う。その中で、国外へ逃れたルワンダ人と国内に留まったルワンダ人のそれぞれの苦労、そして、国連職員が日々の支援活動の中で直面した課題等を紹介する。特に、当時、国際社会が大規模な資金を投じた住居再建プログラムの実施に伴う困難や、治安状況による制約、緊急人道支援から中長期的開発援助への移行における課題等についても、議論を提起する。また、NGO、JICA、内閣府等、様々な立場から国際協力に携わった経験に基づき、アフリカにおける紛争や難民の問題を考える上で、一般的に役立つと思われる視点についても、自分なりの意見を述べたい。(今回の講演は、自身が休職中の職員として籍を置くUNHCR、及び現勤務先である外務省のいずれからも独立した立場で行うものであり、述べられる意見は組織見解ではない。)


この研究会は「紛争・難民・平和研究会」「牧畜研究会」
「アフリカ在来知研究会」との共催です。

アフリカ地域研究会の案内をFAXおよびE-mail でお送りしています。
ご希望の方は下記にお知らせ下さい。
連絡先:京都大学アフリカ地域研究資料センター、宮本可奈子
TEL:075-753-7821 FAX:075-753-7810
E-mail:kanako[at]jambo.africa.kyoto-u.ac.jp