日 時:2010年2月17(水)-19日(金) 8:30~
場 所:FOA, NUOL, Nabong Campus
共 催:Faculty of Agriculture (FOA), NUOL & Center for South East Asian Studies (CSEAS), Kyoto University
ワークショップ開催の趣旨
ワークショップの目的は、伝統農業の教育、研究、開発における再評価です。政府による強力な農業近代化路線は、確かに、東南アジア、南アジアの開発途上国で主食である米の国内自給をほぼ達成させました。一方で、これらの国々では、環境問題や農村コミュニティの「空洞化」の問題の兆候があらわれはじめています。今回のワークショップでは、農村の生存基盤として人々の暮らしを支えてき伝統農業がはぐくんできた、在地の技術としての人々の知恵、村のアイデンティとしての文化、村人の社会のシステムに焦点をあてます。インドのゴウハティ大学地理学科の農業地理の専門家、ミャンマーのイエジン農業大学の栽培学の専門家、インドネシアのハサヌディン大学農学部の農村開発の専門家をラオス国立大学農学部に招き、国際的なネットワークによって多面的に伝統農業にひかりをあてることで、各国の伝統農業の良さを確認しつつ、大学人がいかに伝統農業をまなび大学の研究と教育の現場にいかせることができるかも参加者とともに考えます。伝統農業は単に技術だけでなく、文化や社会の基盤ともなってきたのです。
ワークショップでは、ラオスの村の伝統文化であるラムとよばれる歌と音楽に関しても発表と実演があり、このことを考えます。そして、トヨタ財団のプログラムで実施している集落文化史料館活動を実施している村でPLAを行います。ラオスの村々は今大きく変ろうとしていますが、私たちは、タマサートとよばれる自然とともにある生き方が今後も是非ラオスの人々の規範でありつづけることも願っています。本ワークショップがタマサートにいきることの意義をラオスの関係者が再確認できる機会になればとも願っています。