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「南アジアの発展経路」[第26回研究会] (G-COEパラダイム研究会)

日 時:2010年3月23日(火)  16:30-18:30 (その後懇親会あり)
場 所:京都大学東南アジア研究所  稲盛財団記念館3階大会議室

NIHUプログラム「現代インド地域研究」と共催です。

報告1「南アジア地域における農業の発展経路―生態・社会・技術」
講師:脇村孝平(大阪市立大学)
 

報告2「南アジアの発展経路と社会的分業」
講師:田辺明生(京都大学)
 

コメンテーター:大島真理夫先生(大阪市立大学)
 

【趣旨】
南アジア地域における生存基盤を考える上では、生態条件や人口動態、社会構造を踏まえた持続的な食料生産(および配分)の展開について理解することが不可欠である。またそのためには、農業生産を規定する技術、土地、労働といった諸要素を、地域特有の半乾燥性あるいは不安定な降雨といった気象条件や、非農業就労者を含む社会構造、および社会的に共有される価値といった問題と結びつけながら、歴史的に分析してゆく必要がある。今回の研究会では、脇村先生の近著(脇村孝平「インド史における土地希少化―勤勉革命は起こったのか?―」大島真理夫編『土地希少化と勤勉革命の比較史』ミネルヴァ書房、2009年12月)をめぐる南アジア地域研究者の議論を共有することをとおして、19世紀から20世紀のインド社会における農業集約化の問題を議論したい。また、日本史家として世界史を構想されている大島氏をお迎えして、以上の議論を、近現代世界における農業社会の発展といった、より広い文脈で考える契機とするとともに、アジア・アフリカの他地域の農業社会の理解や生存基盤持続型の技術開発の前提となる社会的条件についての関心にもつなげてゆきたい。