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[生存基盤科学研究ユニット京滋フィールドステーション事業 第24回](関連する学会・研究会)

日 時:2010年5月28(金) 16:00~19:00
場 所:守山フィールドステーション
(滋賀県守山市梅田町12-32、JR守山駅から徒歩5分)

発表者:藤井美穂(生存基盤科学研究ユニット研究員)

 

発表タイトル:
滋賀県山市開発(かいほつ)集落における竹の配水管の利用と「どっこいしょ」
―旧野洲川伏流水の利用―

発表要旨:
川は氾濫などで人々の生活に多大な被害を及ぼすことがあるが、一方、その水を利用して、恵みをもたらす。調査地である滋賀県最大の野洲川の下流域に位置する守山市洲本町において、地域の人々がいかに川と共に生きてきたのかを、野洲川をはじめとする水をめぐる人々の記憶と体験を通して考察している。洲本町開発集落では、1970年代まで、豊かな野洲川の湧水や伏流水を生活用水として使っていた。一例であるが、同集落では、野洲川の堤防下の湧水を地中に埋めた青竹の配水管で数百メートル先の集落の各家まで配水していた。今回、こうした青竹の配水管および「どっこいしょ」と呼ばれる自噴井戸の技術や方法を通して、いかに人々が川と共に生きてきたのかを考えたい。
当日、調査に協力していただいている同集落の80歳代の二人の高齢者が参加されることになった。松のジョイントでつないだ青竹の配水管を復元したので、その模型を使って、当事者から具体的な水の利用に関する話もうかがっていきたい。