日 時:2007月10月25日(木)午後3時~午後6時
場 所:京都大学東南アジア研究所 バンコク連絡事務所
発表者:川澄厚志(東洋大学大学院国際地域学研究科博士後期課程
Coomunity Organizations Development Instituteインターン)
「タイの都市スラムにおける小規模住民組織を通したコミュニティ開発に関する研究」
Study on the Small Neighborhood Groups in Participatory Approach to
Community Development of Urban Poor in Thailand
【要旨】
本研究で対象としたタイでは、2003年にCODI(Community Organizations
Development Institute)の支援を受け、全国の都市貧困層コミュニティ2千地区の
住環境整備を行うことを目的に、バーン・マンコン・プログラム(BMP)が開始さ
れた。この大規模な参加型の開発事業の中で、新たな開発方式として、バンコクのボンガイ地区など、全国にある数地区において開発過程で小規模な住民組織を組織化して事業を実施している点に着目した。コミュニティを対象にした再開発、修復型開発のいずれにおいても、従来はコミュニティ全体をひとまとまりとした開発がなされることが多い。この場合、全体の合意をどのように形成するかが課題であり、ともすれば行政機関やリーダーシップによるトップダウンが先行しがちである。以上の点を踏まえ、本研究は、住環境整備を目的としたコミュニティ開発方式における小規模な住民織の組織化過程、役割、特性について、セルフヘルプによる住環境整備事業が実施された事例を中心に計画論的視点から考察する。
発表者:吉田圭助(東洋大学大学院国際地域学研究科博士前期課程2年
「タイの都市貧困層におけるコミュニティ開発と社会移動に関する研究」
Study on the Social mobility of community development in Urban Poor
Communities of Bangkok, Thailand
【要旨】
スラム・スクォッター地区における住民の生活は、家族構成のうち稼ぎ手が多いことに対し、職業が日雇い労働や商店の経営といったインフォーマルセクターに従事している場合が多く、世帯での収入が少なく安定しない生活を余儀なくされている。そういった背景の下、以前はスラム・スクォッター地区であったがCODI主導のBaan Mankon Programを実施し、コミュニティ全体での住環境整備事業が行われ学歴や職業の視点から社会移動が起きていると考えられる地域を対象地区(C地区)と選定し、都市貧困層コミュニティからの社会移動が起こる可能性を追求する研究を行っている。
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