書名:タムノップ―タイ・カンボジアの消えつつある堰灌漑 |
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【書籍紹介】タムノップとは、タイやカンボジアに古くから伝わる灌漑設備です。川を堰き止め、あふれた水を周囲の水田に導くという、自然条件を巧みに利用した興味深いシステムです。同様のものはアジア各地に存在しますが、これまで本格的な研究報告はありませんでした。著者たちは1997年以来、毎年、東北タイ、西北カンボジアでこのシステムを精力的に調査し、初めてその全容を明らかにしました。航空写真の利用、古い行政文書の解読、農学・灌漑工学の面からの詳細なデータ収集と、きわめて深みのある内容です。今後、タイ・カンボジア研究には必読の書となるでしょう。 |
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【書評】 |