"New Approaches in Central-South Asia and Middle Eastern Scholarship"[ Middle East & Asia Studies Workshop ] (イニシアティブ1 研究会):活動の記録
を掲載しました。
【活動の記録】
本ワークショップは、2日間にわたり、6つのセッションで実施された。以下、セッションごとの報告の概要と議論を簡単に振り返りたい。
第1セッションは、イラクにかんする報告が2本で構成されていた。第1の報告では、1990年代イラクのバアス党権威主義体制下で発生した社会運動が取り上げられ、権威主義体制下で厳格に管理・抑制されていたはずのイラクで、なぜイスラーム主義を掲げた社会運動が大きな動員力を持つにいたったか、という問題が分析された。そこでは、バアス党政権の政策とイスラーム主義社会運動の戦略の奇妙な一致があったと指摘されたが、より緻密な政治経済構造との関係を明示するべきとのコメントが挙げられた。第2の報告では、2003年の米軍によるイラク侵攻ののちに、2006年以降に国内避難民が急増したのはなぜか、という問題が論じられた。そこでは、2006年に発生したシーア派聖地への爆破事件が宗派対立を醸成する大きな契機となったことが結論されたが、実際は宗派主義ではないとの議論も展開され、どちらがテーマなのかを明らかにするべしとのコメントが挙げられた・・・
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