日 時:2011年4月23日(土)13:00~16:45 17:30~懇親会
場 所:京都大学楽友会館
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/profile/intro/facilities/kyoshokuin/rakuyu/
アフリカから「半栽培」を考える ―現代社会における人と植物の関わり―
【プログラム】
13:00-13:05 趣旨説明
13:05-13:40 「ナミビア農牧社会におけるマルーラ(Sclerocarya birrea)の「半栽培」とその変遷―マルーラ酒の利用をめぐる社会関係に注目して―」
藤岡悠一郎:日本学術振興会特別研究員(PD)(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
13:40-13:50 質疑応答
13:50-14:25 「ニセゴマ (Ceratotheca sesamoides) がつなぐ社会 ―タンザニアのサンダウェ社会における人と植物のかかわり―」
八塚春名:京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 非常勤研究員
14:25-14:35 質疑応答
14:35-14:45 休憩
14:45-15:20 「誰がシアナッツ(Vitellaria paradoxa)を採集するのか―半栽培の換金作物の採集をめぐる、権利、ルール、占有行為と女性生計―」
友松夕香:東京大学農学生命科学研究科 博士課程
15:20-15:30 質疑応答
15:30-16:05 コメント:宮内泰介(北海道大学大学院文学研究科教授)
16:05-16:45 総合討論
【要旨】
野生から栽培への歴史的な移行段階として考えられてきた「半栽培」の概念に対し、現代社会のなかで新たな意味が見出されている。環境保全の文脈では、原生自然と人工との間にみられる極めて多様な環境が注目を集め、人間と自然との相互関係のあり方を考える概念として「半栽培」が見直されている。しかし、「半栽培」の定義については、歴史的な段階としての意味においても曖昧さが指摘されており、現代社会における「半栽培」がどのようなものを指すのかについても曖昧な部分が多い。本研究会では、現代社会のなかで「半栽培」と捉えられる状態がどのようなものであり、いかなる意味があるのかという点について、アフリカの地域社会の視点から検討する。アフリカの多くの農村では、人々は庭や畑などに生育する植物を様々な用途に利用している。植物と人との関わりは景観や食に現れるだけでなく、社会関係においても重要な位置を占めている。このような人と植物との多様な関係を、アフリカの西部・東部・南部の3つの地域の事例からみつめることを通じて、現代社会のなかで人と植物との関係がどのように育まれ、変化しているのか考えてみたい。
日時:平成23年2月26日(土)午後1時~午後5時
場 所:大阪府看護協会(ナーシングアート大阪)レモンホール
主 催:九州大学「経済連携協定(EPA)による外国人看護師・介護福祉士候補者の受け入れに関する調査」研究班
共 催:京都大学東南アジア研究所・社団法人大阪府看護協会
*東南アジア研究所大野俊特任教授がオーガナイザーです。
開催要項と参加申込票を添付いたしますので、ご興味のある方は2月10日までに大阪府看護協会宛FAXにてお申し込みの上、ご参加下さい。
FAX:06-6964-5001 大阪府看護協会制作企画部・広報部宛
■スケジュール
司会進行:
九州大学法学研究院 准教授 小川 玲子
1:00~1:10
あいさつ
京都大学東南アジア研究所 特任教授 大野 俊
社団法人 大阪府看護協会 会 長 豊田 百合子
1:10~1:25
「EPAによる外国人看護師の受け入れとその評価-受入れ病院の調査から」
九州大学大学院医学研究院保健学部門 准教授 平野 裕子
1:25~1:40
「インドネシア人看護師受け入れの現場から」
医療法人美杉会 佐藤病院 看護部長 高須 久美子
1:40~1:55
「大阪府看護協会におけるフィリピン人看護師候補者に対する研修および交流会」
独立行政法人国立病院機構 刀根山病院 副看護部長 藤原 恵子
(大阪府看護協会 国際交流推進委員会)
1:55~2:25
「フィリピンにおける看護教育と看護師国家試験について」
国立フィリピン大学看護学部 教授 コラ・アノニュエボ
2:25~2:55
「インドネシアの看護教育と日本の看護」
国立インドネシア大学看護学部 高級講師 セチョワティ
2:55~3:05
休憩(10分)
3:05~3:20
「インドネシア・フィリピンの看護教育と日本の看護」
産業医科大学産業保健学部 教授 川口 貞親
3:20~3:35
「外国人看護師が直面する文化と言語の問題」
国立インドネシア大学理事兼人文学部高級講師 バクティアル・アラム
3:45~5:00
パネルディスカッション 「外国人看護師の受け入れ―より実りある受け入れのために」
コーディネーター:京都大学東南アジア研究所 特任教授 大野 俊
パネリスト:アノニュエボ、セチョワティ、アラム、大阪府看護協会、受入れ病院、川口、平野
【趣 旨】日本インドネシア・日本フィリピン経済連携協定による外国人看護師の受入れは、日本社会に大きなインパクトを与えています。この制度については、国家試験のハードルが高いなど、マイナス面ばかりが取沙汰されていますが、九州大学の調査では、受入れ病院の多くが「受入れてよかった・どちらかといえば良かった」と回答し、特に、受入れ後「日本人スタッフが異なる文化を理解するきっかけとなった」という評価が高く出ています。
現在のEPA制度下では、受入れのあり方にまだまだ問題はありますが、グローバル化する社会の現状を考えると、他国の看護や看護教育の在り方を理解する良い機会となるかもしれません。そのためにも、外国人看護師の送り出し国と、受入れ国日本の看護師との相互理解や国際交流が重要になってきます。
外国人看護師をどのように受け入れるかを考えることは、日本人看護師がどのように働くのかを考えることにつながります。この機会にアジアの看護への理解が深まることを願っています。
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/en/article.php/20110125140808656
日 時:2010年10月23日(土) 13:00〜17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館 3階 大会議室
*下記アドレスに交通案内・周辺地図・キャンパス地図があります。
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/about/access.html
テーマ:
【茶をめぐる生業と交易】
プログラム:
●佐々木綾子(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
「タイ北部における後発酵茶生産を軸とした生業と林地利用」
●生駒美樹(東京外国語大学)
「茶をめぐる民族間関係の人類学的考察―ミャンマーの茶生産、流通、消費を
事例として」
●上田 信(立教大学文学部)
「東ユーラシア交易史における茶―チベット高原を軸に」
日 時:2008年10月25日(土) 13:00〜17:00
場 所:京都大学吉田キャンパス 総合研究2号館(旧工学部4号館) 4階会議室(AA447号室)
日 時:2008年9月20日(土) 10:30~17:30
場 所:京都大学国際交流ホール2(百周年時計台記念館2F)
参加費:無料、ただし別途資料代500円
趣旨:第一回「こころの広場」では「こころと里山」というテーマで、こころのありかとしての身近な自然の現在について考えました。今回のシンポジウムでは、地域の自然とわたしたちのこころを世界につなぐ具体的なモノとして、旬のマツタケに注目します。マツタケの起原学と生態研究の現在、林地栽培の可能性、京都市左京区岩倉から始まり全国に広がりつつあるマツタケ山再生市民運動の現状、マツタケをめぐる市場でのさまざまな人間模様、インドシナ紛争と北アメリカでのマツタケ・ラッシュなど多彩な切り口から、自然史と文化史、そして現代史の交錯する不思議な食べ物マツタケとわたしたちの関わりのこれからをうらなってみようではありませんか。
企画担当・総合司会:
大石高典(京都大学こころの未来研究センター特定研究員)
プログラム:
10:00-10:15 鎌田東二(京都大学こころの未来研究センター教授) 挨拶
10:15-11:00 佐塚志保(トロント大学人類学部)
「マツタケとパイン・マッシュルーム」
11:00-12:00 小原弘之(同志社女子大学名誉教授)
「マツタケ研究の流れ」
―昼休み―
12:45-13:30 吉村文彦(マツタケ・アドバイザー)
「まつたけ考」
13:30-15:00 「里山再生運動とまつたけ」(各地のフィールドからの報告)
琵琶湖沖島 亀岡市 木津川市鹿背山 綴喜郡宇治田原町
右京区京北地域 石川県珠洲市
15:15-16:00 上田耕司(かね松老舗)
「まつたけ人類学」
16:00-16:30 近藤高弘(工芸・美術家)
「行って来い帰って来い窯 -火・土・水、循環の再生-」
16:30-17:30 パネル・ディスカッション ―マツタケがつなぐ世界―
(会場からの質疑応答含む)
主催:京都大学こころの未来研究センター・京都大学マツタケ研究会
共催:京都学園大学マツタケ研究会・まつたけ十字軍運動
日 時:2008年4月26日(土) 13:00〜17:00
場 所:京大会館
「日本の水田畦畔 ― 形・役割・雑草防除」
徐錫元(バイエルクロップサイエンス株式会社)
「ラオスにおける水田雑草の利用」
小坂康之(京都大学東南アジア研究所)
「都市の景観における「雑草」の意味と役割」
前中久行(大阪府立大学生命環境科学研究科)
コメント:冨永達(京都大学農学研究科)
総合討論(司会:三浦励一)
参加費:500円
日 時:2008年3月11日(火) 13:00~
場 所:東南アジア研究所 東棟2階 会議室(E207)
講演者:小板橋努(東南アジア研究所 研究員)
発表内容:中国における食品事情について
『中国、食の安全は』
2006年より、中国製品の安全性への疑問符が目立つようになってきた。アメリカにおけるメラミンが混入した原料を用いたペットフードによるペットの死亡や、パナマやハイチにおけるジエチレングリコールが混入した原料を用いた咳止めシロップ服用者の死亡などは記憶に新しい。そして、現在捜査中ながらも、2008年の冷凍餃子への有機系殺虫剤メタミドホスの混入事件により、日本での中国産食品への不安は頂点に達したきらいがある。しかし、中国産食品はそんなに悪いものなのだろうか。食料自給率がカロリーベースで40%を切っている日本の食卓は、中国からの食品を抜きにしては考えられない状態にある。とくに生鮮野菜に限れば、輸入品のうち中国産は60%を占めている。中国産食品を糾弾することは、同時に日本の食料自給率、ひいては日本人の消費行動も同じ土俵に乗せて考える必要もある。
中国では、2007年から食品安全に関する法律を矢継ぎ早に発布、施行している。1990年に中国から日本への輸出が始まった頃は、石や金属などの異物混入を防ぐことが『食品安全』だったが、90年代後半には残留農薬の検査が始まった。さらに現在では、600種類以上の残留農薬や動物用医薬品の分析をするに至っている。未だ基準値があいまいな点も指摘できるが、法制度の面を考えれば、正当なルートによって日本に入ってくる食品の安全水準は、信頼に値すると言えるだろう。
演者は、中国山東省の青島において、主に日本への輸出食品の安全性の分析をする会社(青島中検誠誉食品検測有限公司 http://www.asia-aa.co.jp/〈日本語〉)にかかわり、ここで微生物だけでなく、残留農薬分析や動物用医薬品分析にも携わっている。特に残留農薬に限れば、分析の検出限界値がppb(μg / kg)レベルになっている状態で、日本の残留基準値を超える量の残留農薬が検出される例は、非常に少ない。輸出前の自主検査で残留基準地を越える商品は日本に輸出されないであろう事を考慮すると、おのずと中国産輸出食品の安全性を理解できる。
日 時:2008年2月16日(土) 14:05〜17:30
場 所:京都大学東南アジア研究所
14:05~15:20 海外旅行傷害保険の上手な入り方
15:20~15:40 休憩
15:40~16:55 アフリカ熱帯雨林における地域医療
17:30~ 懇親会
日 時:2008年1月31日(金) 13:00~14:30
場 所:大阪大学箕面キャンパス(旧大阪外国語大学)
総合研究棟6階プレゼンテーションルーム
交通アクセスはhttp://www.osaka-gaidai.ac.jp
総合研究棟の位置はhttp://www.osaka-gaidai.ac.jp
報告者:
日 時:2008年1月25日(金) 13:30~17:30
場 所:大阪大学箕面キャンパス(旧大阪外国語大学)
総合研究棟6階プレゼンテーションルーム
交通アクセスはhttp://www.osaka-gaidai.ac.jp/koutuu.html
総合研究棟の位置はhttp://www.osaka-gaidai.ac.jp/map1.html
報告者:
澤江史子
「トルコにおける中道派の射程」
ムイーヌッディーン・アキール
「南アジアにおけるイスラーム復興と中道派」(仮題)
(ウルドゥー語,逐次訳つき)
(大阪大学世界言語研究センター特任研究員)
日 時:2007年12月22日(土) 16:00~
(19:00~懇親会&忘年会)
場 所:工学部4号館第 1会議室
発表者:一條洋子(京都大学農学研究科生物資源経済専攻)
タイトル:『タンザニア,ドドマ州における労働力調達手段の選択
※転載大歓迎
【要旨】
大規模灌漑によってアラル海が干上がった中央アジアのアムダリア・シルダリア流域には、水に関する多くの問題が存在する。それらを水資源および水循環の視点から考察するとともに、今後どのような研究活動が現状問題の解決に必要であるかを,実際の事例をもとに議論したい。
報告
【要旨】
現代のインド・オリッサ農村社会においては、あるべき社会・政治関係はいかなるものかをめぐって、カースト間の文化政治的な交渉過程が展開している。その背景には、1992年の憲法改正にもとづく地方自治改革により、従来は周縁化されてきた低カースト民たちが、村落政治において発言権を徐々に増している状況がある。そこにおいて特に注目されるのは、カーストの意味を、ヒエラルヒーや支配構造ではなく、存在論的に平等で必要不可欠な各部分が全体のために奉仕するしくみとして再定義しようとする、下からの動きである。これを通じて、低カーストは、自らの固有のアイデンティティと尊厳を確立するだけでなく、村落政治における、多元的な社会集団の平等な参加と権益の確保を、文化的に基礎づけようとしているのだ。現代インド・オリッサ社会の変容は、平等主義的供犠倫理と参加的民主主義とを接合しようとする、ヴァナキュラー・デモクラシーへの動きとして理解することができよう。