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第160回アフリカ地域研究会(関連する学会・研究会)

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京都大学アフリカ地域研究資料センター
第160回アフリカ地域研究会のご案内

日 時:2009年10月27日(火)15:00 ~ 17:30

場 所:稲盛財団記念館3階中会議室(京都市左京区吉田下阿達町46)
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_b.htm


演題1:「シエラレオネにおける紛争後の避難民(帰還民・リベリア難民)支援とジェンダーに基づく暴力とその対策」

講師1:福井 美穂(特定非営利活動法人 難民を助ける会)

【要旨1】
人道支援の現場における国際社会のメンバーによる受益者に対するジェンダーに基づく暴力は、2000年前半にセーブ・ザ・チルドレンUKが発表したマノ川同盟と呼ばれる3カ国(ギニア、リベリア、シエラレオネ)におけるジェンダーに基づく暴力の報告書として発表され、メディアを通じ全世界に衝撃を与えた。シエラレオネの10年以上続いた内戦は2001年に終了したが、紛争後、そして平和構築期における活動の本格化はその直後からである。平和になったシエラレオネにはギニアに避難していた難民が帰還し、隣国リベリアからは同時期に起こった紛争を避けて難民がシエラレオネにも流入した。本報告は、当時国全体で8つの避難民受け入れキャンプが存在したが、そのうちの2つのキャンプで帰還民と難民を同時期に受け入れ、キャンプの設営を3年半行った経験から、避難民キャンプ設営における事業内容、国際社会のアクターの多様性、調整内容と、キャンプおける最弱者層のおかれた状況を紹介する。と同時に、上記の報告書がキャンプ運営に与えた衝撃、事例の紹介と共に国際社会が直面した課題をその後の変遷と共に掲げ、国際社会の介入による紛争後の社会におけるジェンダーに基づく暴力対策について、紛争後の社会の復興に絡めて検討し、国際社会の介入による紛争後の社会によるジェンダー視点からの影響を検証する。そして、アフリカの、そして世界の人道支援の現場におけるジェンダーに基づく暴力対策視点の導入の重要性を訴える。


演題2:「ルワンダにおける難民帰還、再定住、再建及び和解」

講師2:岩崎 直子

【要旨2】
1994年に起きた大虐殺後の難民帰還・復興支援、及びブルンジからの難民保護・救援にあたるため、1998年2月から2年間に亘りルワンダ国内の3箇所のUNHCR現地事務所で勤務した経験を基に、講演を行う。その中で、国外へ逃れたルワンダ人と国内に留まったルワンダ人のそれぞれの苦労、そして、国連職員が日々の支援活動の中で直面した課題等を紹介する。特に、当時、国際社会が大規模な資金を投じた住居再建プログラムの実施に伴う困難や、治安状況による制約、緊急人道支援から中長期的開発援助への移行における課題等についても、議論を提起する。また、NGO、JICA、内閣府等、様々な立場から国際協力に携わった経験に基づき、アフリカにおける紛争や難民の問題を考える上で、一般的に役立つと思われる視点についても、自分なりの意見を述べたい。(今回の講演は、自身が休職中の職員として籍を置くUNHCR、及び現勤務先である外務省のいずれからも独立した立場で行うものであり、述べられる意見は組織見解ではない。)


この研究会は「紛争・難民・平和研究会」「牧畜研究会」
「アフリカ在来知研究会」との共催です。

アフリカ地域研究会の案内をFAXおよびE-mail でお送りしています。
ご希望の方は下記にお知らせ下さい。
連絡先:京都大学アフリカ地域研究資料センター、宮本可奈子
TEL:075-753-7821 FAX:075-753-7810
E-mail:kanako[at]jambo.africa.kyoto-u.ac.jp

「国境をはさんで、民族、文化、国境や国家について考える若手によるタイ・ビルマのカレン特集」[東南アジア学会関西地区10月例会](関連する学会・研究会)

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国境をはさんで、民族、文化、国境や国家について考える若手によるタイ・ビルマのカレン特集を行います。

日 時:2009年10月24日(土)13:30~18:15
会 場:京都大学稲盛記念会館(川端通り荒神口角)3階中会議室

13:30~14:45 (質疑応答も含む)
報告1 須永和博(獨協大学外国語学部)
「「学習」という実践、あるいは「アイデンティティ化」の民族誌─
タイ北部山地カレン社会におけるコミュニティ・ベース・ツーリズム─」

15:00~16:15 (質疑応答も含む)
報告2 久保忠行(神戸大学大学院総合人間科学研究科)
「「文化」の不在:ビルマ難民(カレンニー難民)キャンプにみるNGO支援のインパクト」

16:30~17:45 (質疑応答も含む)
報告3 池田一人(東京外国語大学 非常勤講師)
「ビルマ植民地期末期における仏教徒カレンの歴史叙述―『カイン王統史』と
『クゥイン御年代記』の主張と論理』―」

総合討論

【発表要旨】

1 須永和博
国家や資本による大規模な観光開発が、自然環境やホスト社会の生活文化に大
きなインパクトを与えてきたことの反省の上にたって、地域コミュニティが主体
的に観光開発に関与していくことで、自然環境の保全とコミュニティ開発を両立
させようという、コミュニティ・ベース・エコツーリズム(CBET)やコミュニ
ティ・ベース・ツーリズム(CBT)と呼ばれる観光実践が、多くの地域で広まっ
てきている。しかし、従来的な観光研究においては、観光の受け皿としてのコ
ミュニティという概念については、なかば自明のものとして扱われ、コミュニ
ティの状況依存性や歴史性、あるいはより大きな外部システムとの節合という問
題は、等閑視されてきた。
本発表は、以上のような反省の上にたって、タイ北部山地カレン社会を事例
に、CBTに参加する「コミュニティ」の動態に接近することを目的としている。
そのなかでは、コミュニティの成員がエコツーリズム開発に参加する過程で、外
部の行為者や言説、知識との折衝を通じて新たな社会的アイデンティティを形成
し、コミュニティ内部で新たな社会性が再構成されていく過程について明らかに
したい。

2 久保忠行
本報告では、タイ・ビルマ国境の難民キャンプでの国際NGO支援のインパクト
を、支援の受け手の立場から考察する。最長で20年間にわたる難民生活をとおし
て、人々が口々に語るのは、人間関係の変化である。この変化は、「キャンプに
は文化」がないからと説明される。これを問題視する人々は、「文化」が不在だ
から、自己本位に振る舞う社会問題を生じさせているともいう。この問題は、
「標準化」「規格化」されたNGO支援と無関係ではない。
人間関係の変化は、特にキャンプ生まれの若い世代と、それ以外の者とのフリ
クションとしてあらわれている。それらは、親子関係、教師と生徒や夫婦の関
係、態度や振る舞いの違い、老人の社会的位置づけや近所づきあいのなどにみら
れる。このような社会問題を指摘するにあたって、人々は、それを「グローバル
な文化(あるいはNGO文化)があり、私たちの文化がない」とも表現する。この
事態を受けて人々は「自助組織(CBO:CommunityBased Organization)」を結成
し、NGO主体ではなく難民主体での社会問題の解決を図ろうとしている。しかし
この営みは、基本的には問題を解決させてはいない。
国際NGOによる「標準化」、「規格化」された支援枠組みは、却って難民の
「層」をつくる。この結果、人々に不均等な給料への不満、否定的な自己認識、
二重基準による行動といった「不平等」「不均等」な現実を突きつける。これら
は、現実的な不満だけではなく、人々にとってはないものとしての「権利」の啓
蒙を通して確認される。この意味で、脆弱性という意味での難民性は所与のもの
でもあり、かつ、つくられ内面化されるものでもある。
CBO活動には、個々人レベルでの助け合いもみられるが、組織の活動として見
た場合、それはNGOの「模倣」である。CBO活動は、何らかの形でNGOのやり方を
土着化し、「NGO文化」でありながらもCBOの独自性を発揮するようなものとは限
らない。CBO活動は、理念としては「NGO文化」によってもたらされた「不平等」
や、個人主義化に対処するための活動と位置づけられるが、現実には、「NGO文
化」に抗するようなものとはなっていない。つまり、難民主体のCBOの存在は、
長期化した難民キャンプが自律的な社会であることの指標とは限らない。報告者
は、これを自律的な社会がないことに対する難民側の主体的な応答と捉えたい。
それは、内面化された脆弱性(難民性)への応答であり、文化の「不在」に対処
するための(唯一の?)苦肉の策なのかもしれない。

3 池田一人
ビルマ植民地末期に相次いで出版された初めてのカレン史テキスト3種のうち、
仏教徒著者の2書を素材とする。
キリスト教徒によるカレン「民族」の主張は植民地期にさかのぼって多数見出せ
るのに対して、同時期における仏教徒側の「民族」としての名乗りの記録はごく
僅少である。したがって両書は、後世の歴史展開の中に位置づければ、ビルマ独
立(1948年)以後急速に拡大した、ビルマ民族/国民/国家主義に対抗するエス
ノナショナルなカレン意識のうち、仏教徒の民族意識形成過程の最初期を証言す
るテキストという意義をもつ。
この点をかんがみつつも、本報告では、両書にあらわれるビルマ仏教世界におけ
る正統な民族という主張と、その主張を支える宗教や王権観念の論理の特質を明
らかにすることに力点を置く。これはやがて、1930年代にいたる19世紀からのビ
ルマ世界において、伝統的な価値や概念に近代的な「民族」がいかに接ぎ木され
たか、ビルマ語の意味世界が総体としていかに変容したかを論ずることにもつな
がろう。同時に、政治的なビルマ民族主義運動の開始(ふつう1906年のYMBA設立
に起点が置かれる)を含めた、ビルマ世界における民族事象の発生を可能にさせ
た歴史的条件の検討という意義も射程に入ってくる。
従来、おもに外来・他律的なものとして論じられてきた植民地化における「民
族」の成立過程を、現地世界の歴史的連続の上で、主体的受容過程として論じう
る可能性について指摘したい。

第159回アフリカ地域研究会(関連する学会・研究会)

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京都大学アフリカ地域研究資料センター
第159回アフリカ地域研究会のご案内

日 時:2009年10月22日(木)14:00 ~ 17:00

場 所:稲盛財団記念館3階318号室(京都市左京区吉田下阿達町46)
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_b.htm


演題1:「エチオピアにおけるジェンダーと女性器切除(FGM):アルシ・オロモの事例」

講師1:ヒルート T. ゲメダ(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科、客員教授)

【要旨1】
エチオピアの研究者や国家、開発機関は、文化的伝統の名の下に実施されるFGMが、女性の健康に及ぼす様々な害について明確な理解を欠いていたようだ。FGMは研究者にとって社会的な問題として問題化されてこなかった。ゆえに本研究は、なぜFGMがエチオピアの多くの社会で継続して実施されてきたのかを明らかにすることを目的に行ってきた。
本発表では、サハラ以南のアフリカにおいて、とりわけエチオピアに注目して何がおこっているのかを明らかにする観点からFGMをとりあげる。FGMの習慣をやめるという点については、エチオピアの社会一般、特にここではアルシ社会についてその考え方や態度の変化は非常にゆっくりとしている。しかし、FGMが広く行われているところでは、公衆衛生や「性と生殖に関する健康」に重大な問題となっており、この国の既に欠陥のある保健サービスにとって大きな負担となっている。
最後に、本発表では、アルシ・オロモの人びとにとってのジェンダー関係とFGM、そして女性自身のFGM認識について議論する。女性のアイデンティティーが社会的文化的に構成・統合・修正されており、現実の生活における女性性の経験にも生来的な曖昧さがあり、特定の社会的関係に埋め込まれた矛盾がある、というような多岐にわたる経路に基づいていることをふまえて分析する。
男性による女性支配がすべての局面で社会的に受容されているので、エチオピアの女性が彼女らのセクシャリティーや、FGMによって直面する問題について語ることは期待されていない。性関係にはしばしば年齢やジェンダーによる権力の不均衡が組み込まれており、物質や資源へのアクセスにも不均衡がある。このような権力の不均衡のために、少女や成人女性は、自分たちの身にふりかかる性的な出来事に対して、あるいは彼女ら自身のセクシャリティーに対して、ほとんど制御することができないのである。


演題2:「民族科学および在来の知識システムを展開するための可能性-アフリカ牧畜社会における在来の技術的知識と実践(ITKP)を事例として-」

講師2:ゼレマリアム・フレ(ロンドン大学(UCL)上級研究員 ・アフリカの角 牧畜・環境ネットワーク(PENHA)理事)

【要旨2】
この30年ほどのあいだに、社会人類学者、人文地理学者、生態学者、社会学者、そして革新的な自然科学者たちは、世界各地の伝統的な知識体系がもつ科学的な価値、そしてその体系を活用する可能性についての理論的な把握を進展させるために、多大な努力を傾注してきた。
しかしながら、開発政策が立案される現場や、そうした知識をもっている人びとが属するコミュニティのレベルでは、あまり進展がみられなかった。このことはアフリカにもあてはまる。社会の発展につながるような良質のITKPを取り出して記録し、実際に応用してみたり、複製したり、あるいはより良いものに高めるために、コミュニティ・レベル(草の根レベル)で実際におこなわれた研究のレベルはあまり高くはなかったし、そのために投入された資金もまたわずかなものであった。ITKPを日常的に実践している人びとは、ITKPに多様な興味をもつ研究者たちに彼らの知識を気前よく提供してきたにもかかわらず、その研究成果は、かれらの生活を改善するためには、ほとんど役立っていない。
ITKPは、政策立案にもコミュニティ・レベルでも、開発のためにうまく活用されていないが、それをさまたげているのは以下の要因である。
第一には、研究は「北側」の諸国(とくに西欧と北アメリカ)によって支配されており、そのパートナーであるはずの「南側」の国々は従属的な役割しか果たしていないことがある。研究の卓越した中心地は「北側」にあり「南側」の人びとはそうした中心に対してオーナーシップをもたない。
第二には、長期的な視野や方針に基づいてITKPに関する研究に投資することが必要だが、それが欠如している。残念なことに多くのアフリカ諸国の政府は、おおむね「緑の革命のドグマ」を信奉し、それが経済的発展にとってもっともよい方策であると考えており、そして同時に、ITKPは時代遅れであって、投資するには値しないものと見なしている。わたしは、おそらくこの点がもっとも困難な障碍であると思う。わたしたちがITKPは有益であるという主張をひろめようと考えるならば、アフリカ諸国において政策を立案している政府機関を説得しなくてはならないが、それはかなりむずかしい。
最後に、多くのアフリカ諸国は政治的に不安定であり、グッドガバナンスが達成されていないし、紛争もおこっているため、人口の大移動がおきている。その結果、ITKPを保持・発展させるために必要な教育をうけた人びとが不在になっていることが多い。多くの国々は、国家の安全保障を最優先の課題としており、それに多大な投資をしているため、ITKPに対してはほとんど投資できない。
こうした多くの困難が存在するにもかかわらず、わたしは以下のように信じている。
すなわち、地域社会は多くの良質のITKPを保持しており、それを活用しながら人びとの生活の質を高めていくことが可能である。そして、またそうしたITKPを抽出して記録し、明確にして複製することには多くの可能性がある。また、わたしは以下のようにも主張したい。アフリカ諸国の発展のためにITKPが活用できるという主張をひろめるためには、「近代科学の研究ツール」は有用な手段となる。そのためにわたしたちは、想像力をきちんとはたらかせ、また、「北側」と「南側」の双方から適切な量の資源を得る必要がある。


アフリカ地域研究会の案内をFAXおよびE-mail でお送りしています。
ご希望の方は下記にお知らせ下さい。
連絡先:京都大学アフリカ地域研究資料センター、宮本可奈子
TEL:075-753-7821 FAX:075-753-7810
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「他宗教から見た中道派」[KIASユニット2第1回研究会](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年10月17日(土)14:00~17:00
会 場:大阪大学世界言語研究センターB棟6階南アジア専攻共同研究室
(下記URLで会場の場所やアクセスをご確認ください)
http://www.osaka-u.ac.jp/ja/access
http://www.osaka-u.ac.jp/ja/access/minoh.html

【司会】
横田貴之(国際問題研究所)
【発表1】
三代川寛子(上智大学上智大学グローバル・スタディーズ研究科)
「現代エジプトにおけるコプトとイスラーム主義」
【発表2】
辻明日香(東京大学東洋文化研究所)
「宗教対立か、政権批判か――1321年カイロにおける教会破壊とモスク放火――」

 

「アフリカ研究最前線:解る・アフリカ」[平成21年度 京の府民大学 京都大学アフリカ地域研究資料センター公開講座 ](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年10月17日 15:00~17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館中会議室
http://jambo.africa.kyoto-u.ac.jp/~front-a/access.html

第1回「食べる」:アフリカの人びとは何を食べてきたのか

スピーカー:山本雄大、孫暁剛、丸山淳子、重田眞義

・受講料:4000円(5講座) ※1回ずつの受講も可(1講座1000円)


・公開講座のホームページ(登録フォームがあります)
http://jambo.africa.kyoto-u.ac.jp/~front-a/index.html
受講を希望される方は事前登録をお願いします(先着順)

 

「KIAS基礎概念セミナー」[イスラーム法研究会第1回](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年10月12日(月、祝日)14:00~16:00
会 場:京都大学薬学部構内(アジア・アフリカ地域研究研究科川端キャンパ ス)稲盛記念館3階 小会議室Ⅰ
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kias/image/inamori_map.pdf

【演題】
今日におけるイジュティハード――理論と実践
【講演者】
ワハバ・ズハイリー(Prof. Wahba Mustafa al-Zuhayli, Chairman
of Islamic jurisprudence in the College of Shari`a at Damascus University)
【使用言語】
アラビア語(通訳なし)

参加をご希望の方は下記アドレスまで御一報ください。
inq-kias[at]asafas.kyoto-u.ac.jp

第157回アフリカ地域研究会(関連する学会・研究会)

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京都大学アフリカ地域研究資料センター
第157回アフリカ地域研究会のご案内

日 時:2009年10月6日(火)14:30 ~ 17:00

場 所:稲盛財団記念館3階大会議室(京都市左京区吉田下阿達町46)
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_b.htm


演題1:「スーダン共和国ハルツームにおける国内避難民と教会との関わりから見る『避難民の経験』」

講師1:飛内悠子(上智大学大学院グローバル・スタディーズ研究科地域研究専攻)

【要旨1】
エスニック・宗教紛争と見られがちなスーダンの内戦(1955-1972、1983-2005)は、実際には政治経済的要因に帰するところが大きい。だが内戦状態のスーダンを生きる中で、スーダン人自身が宗教の意味を社会機能面、そして社会規範などの文化面の双方において変化させ、それがスーダンの状況に影響を与えたのも事実である。この変化のあり方と現状の解明は、和平協定締結後のスーダンの安定にとっても重要な課題である。本報告は南部から首都ハルツーム郊外に逃れ住む避難民クク人と彼らが中心となって運営する聖公会セント・ジョセフ教会との関係を考察することで、この課題に応える足掛かりを作ろうとするものである。スーダンにおける宗教概要を説明した後、スーダンの国内避難民について教会との関わりを中心に述べる。これらを踏まえ国内避難民地区におけるククの人々と教会との関 わりを、教会活動を中心に見ていきたい。この教会はクク人自身によってハルツームでの信仰の場として建てられ、運営されてきた。報告では教会設立の経緯、そして教会活動によって作られるネットワークや「クリスチャン」であることの連帯意識が、機能的、そして精神的に彼らの避難生活の支えとなっていく過程を明らかにする。このように教会と避難民のかかわりを追うことによって避難民が内戦や避難、ハルツームにおける社会経済的事情に影響されながらも、自分達の生活を作っていくという「避難民の経験」の一端が見えてくるだろう。


演題2:「武装解除計画は銃の需要を開発する―北東ウガンダ・カラモジャにおける
「銃の除去」をめぐる国家主体と非国家主体の相克」

講師2:波佐間逸博(長崎大学国際健康開発研究科 助教)

【要旨2】
東アフリカ牧畜諸社会における家畜略奪を焦点とする武力紛争がプロブレマティークであるという考え方は80年代以降の東アフリカ歴史観の転換に即応して展開され、自動ライフル銃の使用を地域的インセキュリティの根本原因とする諸報告を産出しながら、北東ウガンダ・カラモジャからの銃の除去をめざす武装解除へ政策実施の正当性を付与してきた。銃の除去を企図した政府計画は1983年にオボテ政権により着手された後、オケロ、ムセベニに継承され、銃の徴発戦略に変更をくわえつつ現在の実施にいたる。一方、カラモジャの住民たちは家畜や生命を略奪から防衛するため、放牧など日常的な場面での銃の存在を不可欠とし、今日までの中央政府主導の武装解除を、「われわれを人として取り扱わない」手口による、財産や命を直接的かつ間接的に奪う不条理な暴力行為として把握している。本発表では、議会や学界など強力な社会的機関による「カラモジャの『銃問』」の実体化過程を検討するとともに、拘禁者の解放を目的として銃を調達するといった、軍事介入に対するローカルな対処の特徴を追究することをとおして、国家主体と非国家主体との相克の発生機序を明らかにする。この研究会は日本アフリカ学会関西支部との共催です。


この研究会は「紛争・難民・平和研究会」「牧畜研究会」
「アフリカ在来知研究会」との共催です。

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連絡先:京都大学アフリカ地域研究資料センター、宮本可奈子
TEL:075-753-7821 FAX:075-753-7810
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『「琵琶湖に生きる」・筏がつなぐ「ひと」、「もの」、「ちいき」』[生存基盤科学研究ユニット京滋フィールドステーション事業 特集企画・トークイベント](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年10月4日(日) 10:30~12:00
場 所:京都大学総合博物館2F

『筏がつなぐ「ひと」、「もの」、「ちいき」』

出演:
    出演:黒川孝宏(亀岡文化資料館館長)
    上田潔(元筏士)
    酒井昭男(元筏士)
    片井操(片井鉄工所・鍛冶)
    河原林洋(東南アジア研究所・特任研究員)

座談会 「自然と暮らし-見る、聞く、話す-」(関連する学会・研究会)

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日  時:10月4日(日)14:00~15:30
場  所:博物館1階 ミューズラボ (事前申し込み不要)

内容:
地球上のさまざまな場所に、人々の暮らしがあります。土地の自然に合わせて人
が生き、人もまた自然を変えていく中で、地域独自の生活様式や技術が生まれ、
人々のきずなが育ち、それらに深く根ざした文化が醸成されてきました。

本企画は、日本とベトナム農山村を捉えた映像や画像を投影しながら、各プロジェ
クト、フィールド調査でお世話になっている地域の方々をお招きしてお話を伺い、
同時に撮影者の思いも伝えようという試みです。それぞれの土地ならではの暮ら
しの姿を見て、聞いて、話すうちに、まったく違う土地や人々を結びつける不思
議な発見があるかもしれません。

企画担当:
京都大学生存基盤科学研究ユニット/東南アジア研究所
京都大学地球環境学堂アジア・プラットフォーム
地蔵プロジェクト

『「琵琶湖に生きる」・筏がつなぐ「ひと」、「もの」、「ちいき」』[生存基盤科学研究ユニット京滋フィールドステーション事業 特集企画・トークイベント](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年10月3日(土) 15:00~16:30
場 所:京都大学総合博物館2F

「琵琶湖に生きる」

出演:戸田直弘(琵琶湖漁師)

「水・土・火と生きる風景:在地の昔と今をつなぐ」[生存基盤科学研究ユニット京滋フィールドステーション事業 京都大学総合博物館・学術映像博2009](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年9月30日(水)~10月4日(日)
場 所:京都大学総合博物館2階

特集「自然と暮らし」として、各FSの活動を紹介する以下の映像作品を、博物館2Fで上映する予定です。

  • 「琵琶湖に生きる風景」(守山FS、制作:武藤恭子・嶋田奈穂子)
  • 「保津川筏復活プロジェクト」(亀岡FS、制作:保津川筏復活プロジェクト連絡協議会)
  • 「焼畑プロジェクト余呉:火入れ」(朽木FS、制作:井上一)

「夏期後半の医療・疾病に関する自主勉強会」(関連する学会・研究会)

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日 時:2009年9月30(水)  10:20~15:00
場 所:東南アジア研究所内稲盛記念館3階多目的ルーム

第1セッション: 10時20分~11時50分
ランチ兼懇談会:12時~13時20分
第2セッション: 13時30分~15時

9. China reconstructs: Cosmetic surgery and nationalism in the reform era

・学会パネル「グローバル時代の感染症とアジア」における報告者としてのプレゼンテーション予行練習(吉川)
・後期勉強会についての内容相談とスケジュール調整の打ち合わせ

「夏期後半の医療・疾病に関する自主勉強会」(関連する学会・研究会)

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日 時:2009年9月29(火)  10:20~15:00
場 所:東南アジア研究所内稲盛記念館3階多目的ルーム

第1セッション: 10時20分~11時50分
ランチ兼懇談会:12時~13時20分
第2セッション: 13時30分~15時

7. Mapping science and nation in China
8. Sanskrit Gynecologies in Postmodernity: The commoditization of Indian medicine in Alternative medical and new-age discourses on women's health

「夏期後半の医療・疾病に関する自主勉強会」(関連する学会・研究会)

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日 時:2009年9月28(月)  10:20~15:00
場 所:東南アジア研究所内稲盛記念館3階多目的ルーム

第1セッション: 10時20分~11時50分
ランチ兼懇談会:12時~13時20分
第2セッション: 13時30分~15時

5. Health and medicine in British India and the Dutch Indies: A comparative study
6. Nationalism, transnationalism, and the politics of"Traditional" Indian medicine for HIV/AIDS

[第1回 限界地域の生存研究会](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年9月26(土)  13:30~16:30
場 所:東南アジア研究所 共同棟4階 セミナー室


話題提供者:舟橋和雄(龍谷大学社会学部、現コンケン大学)、渡辺一生(東南 アジア研究所)
コメンテータ:星川和俊(信州大学農学部)、宮川修一(岐阜大学応用生命科学 部)

 

【発表1】
題目:東北タイ農民における所得変動-パネル分析にみる-
発表者:舟橋和俊
要旨:本発表では,イサンにおける農民の貧しさの削減、裏返して言えば豊かさへの歩みを、時間の異なる2点間でどのように変化したのかを、パネル分析という手法を用いて観察・考察する。
対象地域はドンデーン村であり、1981年及び2002年の144世帯を対象とした悉皆調査結果から、分析を試みた。

【発表2】
題目:東北タイ・ドンデーン村におけるコメ生産/消費活動解明の試み
―20年間の定点調査情報の統合化と分析―
発表者:渡辺一生
要旨:東北タイ・ドンデーン村では、1981年から2005年まで集落定点調査を継続して行ってきた。発表者らは、この20年に渡る調査で得られた知見の内特に、農学及び社会学関連の情報についてデータベースによる統合化を進め、世帯レベルでのコメの生産と消費活動の変容実態の解明を試みている。本発表では、過去20年間に実施された調査内容の紹介と、異なる学問分野の情報の統合化方法ならびに統合化から得られた若干の知見について報告する。
この試みはまだ道半ばであり、不完全なものであるが、本研究会を通じて新たなアイディアや今後の展開方法等が見いだせれば幸いである。
 

 

「防災・復興・災害研究への総合的アプローチ――2009年西ジャワ震災の事例から」 (関連する学会・研究会など)

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日 時:2009年9月26日(土) 15:30~18:00
場 所:東京大学地震研究所1 号館3 階セミナー室

プログラム:
1.「インドネシアにおける地震火山の総合防災策―科学技術協力を通じた国際協力」
佐竹健治(東京大学地震研究所)

2.「2009 年ジャワ島南方沖の地震―地震の仕組みと特徴」
加藤照之(東京大学地震研究所)

3.「2009 年西ジャワ震災に見る災害対応と防災意識」
西芳実(東京大学大学院総合文化研究科「人間の安全保障」プログラム)

4.「経済の被災から被災の経済へ―西ジャワの文化・社会・経済」
水野広祐(京都大学東南アジア研究所)

5.討論

司会:山本博之(京都大学地域研究統合情報センター)


主催:京都大学東南アジア研究所公募共同研究「アジアにおける大規模自然災害の政治経
済的影響に関する基礎的研究」
共催:地域研究コンソーシアム地域研究方法論研究会
共催:JST-JICA 地球規模課題対応国際科学技術協力事業「インドネシアにおける地震火山
の総合防災策」

「スーフィー・聖者研究会」[KIASユニット4/SIASグループ3連携研究会](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年9月26日(土)13:30~18:00
会 場:上智大学2号館630a会議室
http://www.sophia.ac.jp/J/sogo.nsf/Content/access_yotsuya
http://www.sophia.ac.jp/J/sogo.nsf/Content/campusmap_yotsuya

発表:
Michael Winter (Professor Emeritus, Tel Aviv University, Israel)
“Sufism in Ottoman Egypt: Religious and Social Aspects”
Valerie J. Hoffman (Associate Professor, University of Illinois, USA)
“What Role Can Sufism Play in Contemporary Egypt?”

 

*発表要旨についてはSIASのホームページ(http://www.info.sophia.ac.jp/SIAS/
をご参照ください。
*発表は英語で行われます。
*会場準備の都合上、ご参加いただける方は、下記の事務局までご連絡ください。

*なおすでにIASやJAMESでも案内が配信されていますが、9/22-23のSayyid/Sharif国際会議も「スーフィー・聖者研究会」との共催となっております。こちらにもぜひご参加ください。

 

「夏期後半の医療・疾病に関する自主勉強会」(関連する学会・研究会)

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日 時:2009年9月25(金)  10:20~15:00
場 所:東南アジア研究所内稲盛記念館3階多目的ルーム

第1セッション: 10時20分~11時50分
ランチ兼懇談会:12時~13時20分
第2セッション: 13時30分~15時

3. Deviant airs in "Traditional" Chinese medicine
4. Reinventing traditional medicine: Method, institutional change, and the manufacture of drugs and medication in late colonial India

「火のエネルギーによる「くらしの森」づくり-進捗報告と今後の展望-」[生存基盤科学研究ユニット京滋フィールドステーション事業 第15回研究会](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年9月25日(金)17:30~19:00
場 所:守山フィールドステーション
(滋賀県守山市梅田町12-32、JR守山駅から徒歩5分)


発表者:増田和也(朽木FS研究員)

発表題目:火のエネルギーによる「くらしの森」づくり-進捗報告と今後の展望-


発表内容:朽木FSでは、火のエネルギーを活かした「くらしの森」づくりとして、
高島市椋川と余呉町菅並他において、カヤダイラ復元と焼畑に取り組んできまし
た。発表では、両サイトにおける進捗を報告するとともに、そのなかで浮かび上
がってきた課題をあげ、今後の展望について議論します。

 

 

 

"Get Together" (関連する学会・研究会など)

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Monthly "Get Together" will be resumed in September.  Get Together is a
small party hosted by CSEAS director to introduce new foreign
researchers and farewell to who are leaving CSEAS soon.

All of you are welcome to have an opportunity to enjoy small talks with
refreshments.

The details are as follows.

Date and Time: September 25th (Fri.), 2009, 11:45-12:15
Place: Tonan-tei (Room No. 201 on the second floor of Inamori Foundation
Memorial Hall)

*****Our Guests in this month*****

Anthony REID from National University of Singapore
(August 1, 2009 ・January 31, 2010)

Viengrat NETHIPO from Chulalongkorn Univeristy
(September 1, 2009 ・February 28, 2010)

Hong LIU from Manchester University &
Sun Yat-sen University
(September 1, 2009 ・February 28, 2010)

Eric KUHONTA from McGill University
(September 1, 2009 ・December 31, 2009)

Please join us!

”The Transmitters of the Sufi Tradition from the Ottoman Empire to the Turkish Republic''[オスマン朝期イスラーム思想研究会](関連する学会・研究会)

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イスラーム地域研究上智大学拠点(SIAS)とグループ3と京都大学イスラーム地域研
究センター(KIAS)ユニット4で組織している「スーフィー・聖者研究会」は、
科学研究費基盤研究(B)「オスマン朝期イスラーム思想研究」と共催でトルコ
Hacettepe大学のRuyaKilic氏を迎え研究会を下記要領で開催いたします。Kilic
氏はオスマン朝期の思想・スーフィズムの専門家で、まだまだ研究の少ないその
分野の貴重な発表をしていただけるものと思います。

日 時:2009年9月25日(金)15:00~17:00
会 場:京都大学吉田キャンパス本部構内総合研究2号館4階北側第一講義室(AA401号室)
*少々わかりづらいところにあります。百万遍の交差点近くの京都大学北門から
入りすぐ左手の建物が総合研究2号館(旧工学部4号館)です。
その建物の北側入り口付近のエレベーターに乗って四階に行き、右側(西側)に
曲がってください。

http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_y.htm
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kias/contents/tariqa_ws/access_map.pdf
などをご参照ください。



【発表】Ruya Kilic (Hacettepe University)
”The Transmitters of the Sufi Tradition from the Ottoman Empire to the Turkish Republic''

【言語】英語

第156回アフリカ地域研究会(関連する学会・研究会)

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京都大学アフリカ地域研究資料センター
第156回アフリカ地域研究会のご案内

日 時:2009年9月24日(木)14:00 ~ 17:00

場 所:稲盛財団記念館3階大会議室(京都市左京区吉田下阿達町46)
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_b.htm


テーマ:Accountability of World Bank Works: The Role of Inspection Panel
(世界銀行事業の説明責任:インスペクション・パネルの役割)

演題1:Accountability from the Bottom-up: The Role of Inspection Panel
(下からの説明責任:世界銀行インスペクション・パネルの役割)

講師1:Dr. Werner KIENE, Chairperson of World Bank Inspection Panel
ヴェルナー・キーネ 博士(世界銀行インスペクション・パネル、委員長)

演題2:DRC Forest Policy and the Indigenous People: From the Experience of
Inspection Panel’s Mission to DRC
(コンゴ民主共和国の森林政策と先住民:世界銀行インスペクション・パネルの業務に参加して)

講師2:Dr. Mitsuo ICHIKAWA, Professor at the Center for African Area Studies,
Kyoto University
市川光雄 博士(京都大学アフリカ地域研究資料センター、教授)

【要約】
世界の開発政策を主導してきた世界銀行は、その事業が現地の住民や環境に悪影響を及ぼす可能性を最小限にするために、さまざまなsafeguard(安全策)を講じてきた。それらは、「環境アセスメント」、「森林」、「自然保護」、「強制移住」、「文化遺産」「先住民」など、多岐の分野にわたる事業指針(Operational Policy)あるいは業務に関する指示(Operational Directive)として明文化されているが、実際の事業がそれらの指針や指示に合致しているかについて、現地住民側からの要求に基づいて査閲をおこなうのがインスペクション・パネルの業務である。1993年に世界銀
行によって、世銀本体とは独立した監視機関として設立されたインスペクション・パネルは、3名の委員と業務に精通した数名の事務局員から構成され、査閲対象ごとに委嘱された専門家(コンサルタント)の助力を得て、これまでに50以上の世銀援助事業に対して査閲活動を行ってきた。
今回の講演では、インスペクション・パネルの活動と、それが世銀活動のアカウンタビリティに果たしている役割、これまでの主な査閲活動の概要、そして近年、その後の世銀業務に大きな影響を与えたコンゴ民主共和国の森林制度改革に対する査閲活動について報告する。まず、インスペクション・パネルの委員長であるヴェルナー・キーネ博士が世銀のアカウンタビリティとインスペクション・パネルの役割について講演し、次にコンゴ民主共和国での援助事業の査閲活動に専門家として加わった市川光雄教授が同国の森林制度改革の先住民社会への影響について報告する。

 

この研究会は日本アフリカ学会関西支部との共催です。

アフリカ地域研究会の案内をFAXおよびE-mail でお送りしています。
ご希望の方は下記にお知らせ下さい。
連絡先:京都大学アフリカ地域研究資料センター、宮本可奈子
TEL:075-753-7821 FAX:075-753-7810
E-mail:kanako[at]jambo.africa.kyoto-u.ac.jp

「夏期後半の医療・疾病に関する自主勉強会」(関連する学会・研究会)

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日 時:2009年9月24(木)  10:20~15:00
場 所:東南アジア研究所内稲盛記念館2階多目的ルーム

第1セッション: 10時20分~11時50分
ランチ兼懇談会:12時~13時20分
第2セッション: 13時30分~15時

1. Introduction: The politics of culture and medicine
2. Ayurvedic Acupuncture- Transnational nationalism:Ambivalence about the origin and authenticity of medical knowledge

「南インドの灌漑農業について」[現代インド地域研究・生存基盤研究グループ第2回特別研究会](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年9月24(木)  13:00~17:00
場 所:京都大学・総合研究2号館4階会議室(AA447号)
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_y.htm

【内容】
<南インドの灌漑農業について>
報告者および報告論題

  1. N. Nareppa (University of Agricultural Sciences, Bangalore, India),
    "Performance of Irrigation Sector in Karnataka, India: Different Waves
    of Groundwater Development and Problems"
  2. Takahiro Sato (CSEAS, Kyoto University), "What changed agriculture,
    how agricultural water use adapted: A case study of Tamil Nadu, India"

「シャンの文字文化の現状 ―タイ国におけるタイ系少数民族の文字の継承と仏教実践について―」[第43回 東南アジアの社会と文化研究会](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年9月18日(金) 16:00~18:00
場 所:京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科 
総合研究2号館(旧・工学部 4号館)4階 会議室(AA447)
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/about/access.html

話題提供者:村上忠良(大阪大学世界言語研究センター)

演題:シャンの文字文化の現状  ―タイ国におけるタイ系少数民族の文字の継承と仏教実践について―

要旨:
東タイ国内のシャンは、国家統合のプロセスの中で、タイ国のタイ系少数民族として位置づけられている。タイ系言語を話し上座仏教徒であるシャンは、タイ国に比較的「同化」された少数民族、あるいは「タイ国民」化した少数民族とされる。しかしその一方で、タイ国北部には、現在でもさまざまな形でシャンの人々がミャンマー連邦シャン州より移住し、シャン州とタイ国北部のシャンの関係を維持しており、シャン語・シャン文字を使う機会も少なくない。特に仏教儀礼におけるシャン文字で書かれた文書の使用は、「タイ国民化」、「タイ語化」が進んだタイ国北部のシャン人のあいだでも欠くことのできないものとなっている。
タイ国北部のシャンの人々の間には、手書きの写本から、印刷所で製本されて出版されたもの、コンピュータを使用してプリンターで打ち出した紙片状のものまで、シャン文字で書かれた様々な文書が流通している。そのような文書の形態の多様性に対して、シャン文字文書の使用は、口頭での朗誦が主流である。シャン文字文書の作成、流通、使用(朗誦)に重要な役割を果たしているのが、チャレーとよばれる高いシャン文字運用能力を有した在家知識人である。シャンの文字文化を主として担う在家知識人の活動の分析を通して、タイ国北部のシャンの文字文化の現状についての報告を行なう。。


研究会ホームページ
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kenkyuukatsudou/syakai-bunka/index.html


お問い合わせ先 kataoka[at]asafas.kyoto-u.ac.jp
片岡樹(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)

備考
・事前の参加予約は必要ありません。
・当日は、資料代として 200円をいただきます。


[研究会世話人/事務局]
杉島敬志 (京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
林行夫 (京都大学地域研究統合情報センター)
速水洋子 (京都大学東南アジア研究所)
伊藤正子 (京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
片岡樹 (京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)

 

「東南アジアの首都を読む-を中心に」[第1回 ジャカルタ都市研究会](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年9月14(月)  13:00~17:30
場 所:総合地球環境学研究所・セミナー室1,2
*地球研までのアクセスは
http://www.chikyu.ac.jp/rihn/access/index.html

「東南アジアの首都を読む-<ジャカルタの誕生>を中心に」
講師:加藤剛
(比較社会学/龍谷大学社会学部教授・京都大学名誉教授)


【主催】
地球研「メガシティが地球環境に及ぼすインパクト」プロジェクト (通称:メガ都市プロジェクト  代表:村松伸)
http://www.weuhrp.iis.u-tokyo.ac.jp/chikyuken/

京都大学東南アジア研究所GCOEプログラム 「生存基盤持続型の発展を目指す地域研究拠点」
/


【開催趣旨】

1.近年、わたしたち(村松伸、甲山治)は、メガシティと地球環境、生存基盤持続型の発展と地域研究というテーマで、それぞれ研究プロジェクトを進めてまいりました。このたび、合同でジャカルタという都市を中心にすえ、さまざまのディシプリンから都市にかかわる問題を深く掘り下げ、それぞれの研究を深化させることを目的に、「ジャカルタ都市研究会」を立ち上げます。

2.すでに内外をとわず、都市ジャカルタに関する研究は浩瀚なものに上っています。都市ジャカルタについて今後研究を進展させていく上で、まず最初にすべきは、既存の研究の十分な理解と批判的な継承です。「ジャカルタ都市研究会」の第一フェーズとして、内外の研究者の方々にジャカルタをテーマとしたこれまでの研究、および、そのことに対する、現在の関心、今後の展望について、お話をいただき、私たちの今後の研究の糧とさせていただこうと考えています。

3.第一回のジャカルタ研究会では、比較社会学者として、インドネシアを拠点として活躍されておられます、東南アジア研究所の名誉教授、現龍谷大学教授、加藤剛先生に、「ジャカルタの誕生-東南アジアの首都を読む」と題して、首都ジャカルタの位置づけを、東南アジア全体からの視点でお話いただきます。「ジャカルタの誕生」だけでなく、「ジャカルタ都市研究会の誕生」としましても、重要な意味をもち、それを巡って、討論をいたします。多数の参加を期待しております。

ジャカルタ都市研究会
(代表:村松伸、甲山治)


【プログラム】
13:00-13:15
「ジャカルタ都市研究会開催にあたって」
村松伸(都市・建築史/総合地球環境学研究所教授)

13:15-15:15
「東南アジアの首都を読む-<ジャカルタの誕生>を中心に」
加藤剛(比較社会学/龍谷大学社会学部教授・京都大学名誉教授)

15:15-15:30  
休憩

15:30-16:30
コメント
籠谷直人(経済史/京都大学人文科学研究所教授)
栗原伸治(建築人類学/日本大学生物資源科学部准教授)

16:30-17:30
全体討議:「ジャカルタ都市研究の今後」
司会:甲山治(水文学/京都大学東南アジア研究所准教授)

18:00-     
懇親会(場所未定)


* 参考資料
加藤剛「政治的意味空間の変容過程―植民地都市からナショナル・キャピタル
へ」坪内良博編『〈総合的地域研究〉を求めて―東南アジア像を手がかりに』
京都大学学術出版会、1999、163-259.

【告知HP】
http://www.chikyu.ac.jp/archive/topics/2009/seminar_090914_annai.html


【問い合わせ先】
大学共同利用機関法人 人間文化研究機構
総合地球環境学研究所 

担当:林 憲吾 | HAYASHI Kengo
(プロジェクト研究員)

〒603-8047 京都市北区上賀茂本山457番地4
mail: kensuke[at]chikyu.ac.jp
tel.: 075-707-2340(直通)/ 2353
fax: 075-707-2508

「筏組みワークショップ」(関連する学会・研究会)

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京都大学東南アジア研究所が担当する生存基盤科学研究ユニット京滋フィールド
ステーション事業の一環として、下記のワークショップを開催いたします。

ワークショップでは、9月9日に行われた筏流しのイベントにおいて保津峡
・落合から嵐山へ筏を組んで流した木材の一部を京大博物館に運び、再度、筏組
みの実演をする予定です。



日  時:2009年9月12日(土)14:00~15:30
場  所:京都大学総合博物館1F

内容:
1200年の歴史のある大堰川(保津川)の筏流し。
かつては丹波地方から良質の木材が筏となって、京都に運ばれました。
その中で今の亀岡市と京都市を結ぶ保津峡は一番の難関とされました。
今回は昭和期に活躍された保津川の元筏士の方々からの聞き取りを行ってきた
東南アジア研究所・特任研究員、河原林洋氏の指導の下、昭和のカン筏を皆さん
で作ってみましょう。筏流しの合理性と利便性の一端に触れることで、森と川と
都市との関わりを再考するきっかけ作りとなれば幸いです。
http://www.museum.kyoto-u.ac.jp/japanese/event/workshop090912.html

「JASSO国際大学交流セミナー(11-24, Sept)」(関連する学会・研究会)

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平成21年度国際大学交流セミナー
「実践的地域研究・京都フィールドスクール 2009 -アフリカに日本の開発経験を逆照射する試み-」

 

【お知らせ】

今週金曜日(9月11日)より2週間、アジス・アベバ大学の学生・教員を招いて、日本学生支援機構(JASSO)の助成による国際大学交流セミナーを実施します。下記の通り、開講式と記念講演を開催しますので、皆様のご来場をお待ちしております。

日 時:2009年9月11日(金)13:30-14:30
会 場:京都大学稲盛記念会館 3階 中会議室  


開 講 式 次 第

開講のことば
アフリカ地域研究資料センター長 太田 至

あいさつ
日本学生支援機構留学生事業部交流事業課課長補佐 引地朋彦 様
京都大学国際交流推進機構長 森 純一

アジスアベバ大学参加受講生紹介
アジスアベバ大学社会科学部社会人類学科長 マモ・ヘボ・ワベ

司会 重田眞義(アジア・アフリカ地域研究研究科)

主催:アジア・アフリカ地域研究研究科、同大学院教育改革プログラム
共催:日本学生支援機構、アフリカ地域研究資料センター

引き続き当日の予定は以下のとおりです。こちらにもご参加ください。

14:30-15:00 エチオピア・コーヒーセレモニー
15:00-16:30 記念講演「エチオピアにおける人類学的研究の現状と未来」
アジスアベバ大学社会科学部准教授 ゲブレ・インティソ
18:00-20:00 歓迎レセプション

-------------------------------------
期間中、セミナー会場として稲盛記念館3Fの会議室(小、中、多目的室)を使用します。
ご迷惑をおかけすることもあるかと思いますが、皆様のご協力、ご理解をお願いいたします。

「東南アジア」を地域としてどう考えるか[第33回東南アジアセミナー](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年 9月7(月)~11日(金)
場 所:京都大学東南アジア研究所稲盛財団記念館大会議室(3階333室)

テーマ:「東南アジア」を地域としてどう考えるか

詳細>>
http://www.cseas.kyoto-u.ac.jp/training-linkage/summer-seminar/2009-summer-seminar_ja.html

「バングラデシュのNGOの活動と農村開発の可能性」[第22回 農村開発における地域性](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年9月4日(金) 14:00~17:00
場 所:東南亭

今回は、「世界を対象としたニーズ対応型地域研究推進事業:南アジア周縁地域の開発と環境保全のための当事者参加による社会的ソフト ウェア研究」と「生存基盤科学研究ユニットのバングラデシュと京滋地方の生存基盤(自然・健康・社会)と減災・開発への在地の知恵の体系に関する相互啓発実践型地域研究」との合同で、下記の研究会を開催します。

問題提起:Bimal Kanti KURI さん(Deputy Director of Research,
Society for Social Service)

Title: Role of NGOs in Bangladesh

ビモールさんが働いているSSS(Society for Social Service)はダッカから100km北西の地方都市タンガイルを拠点として小規模金融事業を中核にして活動を行っています。またバングラデシュでの「世界を対象としたニーズ対応型地域研究事業」では、Environment Coping Forumの調整役として活躍されています。
8月26日に来日され、8月28日には東京での社会的ソフトウェア構築ワークショップ~「世界を対象としたニーズ対応型地域研究推進事業:南アジア周縁地域の開発と環境保全のための当事者参加による社会的ソフトウェア研究」成果報告会~においてAction Programを発表されます。その後、京都府亀岡市、旧美山町、山口県周防大島町の地域おこし(農村開発事業)を見学、地域の方々との意見交換のスタディー・ツアーを行います。
バングラデシュのNGOの役割について、SSSを事例に発表していただき、日本での見聞を踏まえて、研究会に参加される皆さんとともに、バングラデシュと日本のNGOの役割、特に、農村開発での新たな可能性について、考えたいと願っています。9月5日に関空から帰国されますので、研究会終了後、送別会をかねた懇親会をもちますので、こちらへもご参加ください。

「改革の時代後半期のマカッサル海峡島嶼部地域に おける社会的変化-女性の社会進出から見る教育環境・ 地域保健所の改善」[第3回バランロンポ研究会](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年9月1日(火)13:30~15:00
会 場:東南アジア研究所 共同棟4階 セミナー室

話題提供者: 浜元聡子(東南アジア研究所)

「改革の時代後半期のマカッサル海峡島嶼部地域における社会的変化-女性の社会進出から見る教育環境・地域保健所の改善」

【報告要旨】
1998年5月のスハルト政権終焉後、インドネシアはレフォルマシ(改革)の時代を迎えた。しかしながら、首都あるいは地方州の州都などから遠く離れた離島部では悪化することこそないとはいえ、社会経済的な面において住民の生活環境が向上する傾向は、なかなかみられなかった。
21世紀に入ってからは、南スラウェシ州マカッサル海峡島嶼部地域では、離島部地域で統一島嶼部郡を設立し、独立した郡として、より自立的に水産漁業活動を活性化させ、教育・公衆衛生環境の改善向上を実現させようとする住民主体の動きがみられるようになった。
結果的には独立した島嶼部郡の設立は実現されなかったが、その代わりに島嶼部地域の住民は、悲願であった総合病院開設の約束を取り付けた。第一次ユドヨノ大統領時代に積極的に展開された全国的な教育・社会福祉の向上政策は、地方州の離島部においてもしっかりとその成果を観察することができる。
本研究会では、改革の時代の後半期に、南スラウェシ州ウジュンタナ郡島嶼部地域でおこった社会的な変化を、とくにその変化の中心的な受益者となった女性の生活をとおして考察することを目的とする。

「世界を対象としたニーズ対応型地域研究推進事業: 南アジア周縁地域の開発と環境保全のための当事者 参加による社会的ソフトウェア研究」[社会的ソフトウェア構築ワークショップ](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年 8月28(金) 14:15~17:20(14時開場)
場 所:東京国際フォーラム(下記参照)
東京都千代田区丸の内3丁目5番1号 (代表):03-5221-9000
主 催:京都大学東南アジア研究所
参 加:無料  当日直接お越し頂いて結構ですが、事前に下記にご連絡頂けると幸いです.

本事業は、バングラデシュとネパールにおける開発と環境保全への対応策を、当事者の視点、特に草の根レベルで問題解決に日々取り組んでいるNGOのプロジェクト実践経験から相互開発的に見出そうとするものです.
「社会的ソフトウェア」とは、NGOの実践者の異なる経験知を、実践課題に向けて利用可能なアクションプランに整えるメカニズムのことを意味します.報告会では、これまでバングラデシュとネパールで行ってきた事例に基づき、「社会的ソフトウェア」 の有効性について議論します.研究者や開発機関職員、NGOに関わる方々など、多くの参加をお待ちしています.

【プログラム】
14:15~14:25 趣旨説明 矢嶋吉司
14:25~14:50 事例報告1 南出和余
14:50~15:15 事例報告2 Shampa*
15:15~15:40 事例報告3 田中雅子

休憩

16:00~16:20 社会的ソフトウェアとNGO 安藤和雄
16:20~16:40 アクションプラン Bimal Kanti Kuri*
16:40~17:10 全体討論
17:10~17:20 総括
*バングラデシュECF現地事務局NGO
SSS (Society for Social Service) から招へい

【会場アクセス】
<JR線>
有楽町駅より徒歩1分
東京駅より徒歩5分
(京葉線東京駅とB1F地下コンコースにて連絡)
<地下鉄>
有楽町線 : 有楽町駅とB1F地下コンコースにて連絡
日比谷線 : 銀座駅より徒歩5分/日比谷駅より徒歩5分
千代田線 : 二重橋前駅より徒歩5分/日比谷駅より徒歩7分
丸ノ内線 : 銀座駅より徒歩5分
銀座線 : 銀座駅より徒歩7分/京橋駅より徒歩7分

連絡先:
京都大学東南アジア研究所
〒606-8501 京都市左京区吉田下阿達町46
URL:http://ecf.cseas.kyoto-u.ac.jp/
E-mail: ando[at]cseas.kyoto-u.ac.jp

安藤 和雄(代表) 京都大学東南アジア研究所/准教授
藤田 幸一 京都大学東南アジア研究所/教授
藤倉 達郎 京都大学大学院アジアアフリカ地域研究研究科/准教授
矢嶋 吉司 京都大学東南アジア研究所/研究員
南出 和余 京都大学地域研究統合情報センター/日本学術振興会特別研究員
田中 雅子 日本福祉大学大学院国際社会開発研究科/博士後期課程
 

"Processes and Places of Therapeutic Innovation in Indian Medicine: Toward an Anthropology of today's Ayurvedic resorts"[現代インド地域研究・生存基盤研究グループ第1回特別研究会](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年 8月28(金)
場 所:大阪市立大学文化交流センター・大セミナー室
〒530-0001 大阪市北区梅田1-2-2-600 大阪駅前第2ビル6階    
06-6344-5425
http://www.osaka-cu.ac.jp/faculties/bunko/access.html

【内容】

報告者及び報告論題-Laurent Pordie, 'Processes and Places of Therapeutic
Innovation in Indian Medicine: Toward an Anthropology of today's
Ayurvedic resorts'

報告の梗概-Ayurveda will then be used to illustrate what I name the
making of new therapies "within" ayurveda. I will explore processes and
places of therapeutic innovation, the social dynamics that frame and
transform ayurvedic practice, and the integration of landscape and the
notion of place in the healing processes. I will try to show how the
idea of landscape is integrated in new ways into such forms of therapies
which claim an affiliation to Ayurveda.
 

報告者(Laurent Pordie先生)のプロファイル-ハイデルベルク大学"アジア&ヨーロッパ"研究拠点、研究グループリーダー。人類学博士、薬学博士。カンボジア及びインド・ラダックにて薬学・人類学の調査研究をおこない、2004年から2008年にかけて、インドのポンディシェリー・フランス研究所において人文科学研究部門の主任、2006年及び2008年にネルー大学の客員教授を歴任する。氏の研究は医療人類学を基盤にしているが、生物学と社会科学とを繋ぎ合わせていくことを常に念頭においている。現在、インド・チベット医学の社会変容及びインドの治癒における"ランドスケープ"の問題を中心的な研究課題としており、"癒し"やヘルス・ツーリズムといった今日的な現象にたいしても、医療としての"効果"、地政学的な視点を考慮しながら取り組んでいる。

「出汁イベント」(関連する学会・研究会など)

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バンコク連絡事務所が主催・共催する研究会・懇親会等です。

日 時:2009年8月26日
開催場所:カセサート大学
共催:寄附講座『「味の素」食の未来戦略講座』/京都大学国際交流機構、大学院農学研究科、東南アジア研究所/日本料理アカデミー/Kyoto Union Club
詳細>>http://www.cseas.kyoto-u.ac.jp/international/bangkok-calendar_ja.html

"Thai Food Heritage: Local to Global" (関連する学会・研究会など)

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English Page>>
/en/article.php/20090804

「アフリカ熱帯森林帯の狩猟採集社会の周縁化についてのワークショップ」(関連する学会・研究会)

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日 時:2009年8月3(月) 13:00~17:00
場 所:京大会館 211号室(40名収容)

各発表30分 質疑応答5分
全体討論 40分

□発表者&発表タイトル(発表順は未定です)
Barry Hewlett: Victims or Active Decision-Makers: Factors that
Influence Marginalization of African Forest Foragers

Bonnie Hewlett: Marginalization of Central African forest foragers:
Perceptions, Rights and Efficacy

竹内潔: From ‘Community through exclusion’ to ‘Marginalized and
fragmented community’: The Aka Forest Foragers Society in the
Replublic of the Congo

木村大治: Everyday Conversation of the Baka Pygmies

松浦直毅: Ritual Practice and Participation in the State System
of the Babongo in Southern Gabon

「実践的地域防災教育・フィールドワーク」(関連する学会・研究会)

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日 時:2009年7月31日(金)13:30~15:00
会 場:東南アジア研究所 稲盛会館 3階 小会議室(2)

【お知らせ】
2006年11月に始まりました東南アジア研究所による「中部ジャワ震災・復興支援活動」の中軸である「ゲシアン村防災情報拠点」の運営管理が、2009年度より立命館大学の「ジャワ島中部地震支援・住民参加型学校再建プロジェクト」へ引き継がれることになりました。

2009年度はこの移行期間として、東南アジア研究所および大学院工学研究科教員・院生有志が、立命館大学のプロジェクト・メンバーと共同で標記のとおり「実践的地域防災教育」をおこないます。

この活動に合わせて、一村まるごとが強制避難・移住の対象となった集落で、災害の経験と記憶に関する悉皆調査をおこないます。

これらの活動に関心をお持ちの方の参加を幅広く呼びかけています。

【活動の内容】
東南研と立命館大学の活動地が隣接している条件を活かし、自然災害発生時に村落間で情報を共有し、非常事態に対応するためのネットワークを構築することを中心とした内容です。

震災から3年を経て、地域・村落が主体となる緊急情報網整備が、JICAや日本のNGO、ジョグジャカルタおよび中部ジャワ両州の地元NGOなどの取り組みの下、動き出しています。中長期的な被災地との関わりの必要性・重要性がようやく議論されるようになってきています。

この活動は、震災復興支援活動の中期支援活動に位置づけられます。最終的には、2010年度末のコミュニティ・ラジオをとおした自然災害情報の共有と、住民主体の危機管理プログラムの構築を目指しています。
この活動は東南研および工学研究科の教員・院生の有志メンバーによる活動ですが、ガジャマダ大学の教員・学生にも幅広く呼びかけておこなわれます。
・カライジョ村での防災教育活動
・カライジョ村とゲシアン村との村落間自然災害情報ネットワーク整備
・強制避難・移住対象村、「ドーム型集落」での全戸対象悉皆調査

災害ボランティアとしてではなく、研究者がどのように被災地とかかわりながら、自然災害研究に取り組むことができるかを、実験的・実践的に考えることを、現時点での有志参加者の共通の目的としています。

とくに研究費などはついておりませんので、国内での研究会のみのご参加だけでも構いません。
関心をお持ちの方は、ぜひお越しください。

「守山宿だるまそばプロジェクト -都市農園の可能性-」[生存基盤科学研究ユニット京滋フィールドステーション事業 第14回研究会](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年7月31日(金)16:00~19:00
場 所:守山フィールドステーション
   (滋賀県守山市梅田町12-32、JR守山駅から徒歩5分)


発表者:嶋田奈穂子(守山FS研究員)

発表題目:「守山宿だるまそばプロジェクト -都市農園の可能性-」

発表内容:
-守山市中心市街地における、都市農園の可能性について-
商店や民家、マンションが立ち並ぶ駅前・中心市街地。小売店の衰退や歴史的景観の破壊が進み、同時に「活性化」と叫ばれる今、“農”という言葉とは一見無縁にみえるこの地域で、“農”の可能性を探っています。

 

 

「映像実践による現代宗教復興現象の解明を通じた地域 研究手法の開発」[第八回研究会](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年07月26日(日) 14:30~18:00
場 所:京都大学東南アジア研究所敷地内・京都大学稲盛財団記
念館2階・京都大学地域研究統合情報センターセミナー室

参加申し込み:religion.visuality[at]gmail.com
※[at]を@に変えてください。


【キーワード】
発表1.Conversion(回心、入信)、人生儀礼、修行、宗教的世界観の体得、宗教多元主義、自己啓発セミナー

発表2.ビデオアート、対抗文化、ニューエイジ、不確定性、神秘主義

【プログラム】
発表・上映
1.「Conversionを語る--宗教的世界観の体得はどのように撮られ表現されるか」

葛西賢太(宗教情報センター)


発表:
三つの映像を取り上げ、宗教的世界観を体得していく過程を観察した三つの映像を取り上げ、映像によってその体得過程がどのように捉えられ表現されるかについて考察したい。Conversion-回心あるいは入信と訳される過程は、宗教的世界観の体得を意味する。そのとき生じているのは単純な教義の学習ではなく、私的な問題の再解釈や社会化やネットワーク作りの過程も同時進行している。人生儀礼や年中行事として、ときには強烈な驚きや厳しい修行を経由して、人々はこの過程を通る。インタビューの撮影や儀礼の撮影が一つの作品になり、外部の他者がこの過程を見られるようになることは、この過程に新しい意味を与える。宗教が多元的に共存する社会の中で、他者に理解を求めるためのメッセージにも用いられるからである。その場合、メッセージは、内部用の記録・記念の映像だけではなく、よりわかりやすいメッセージに置き換えられ、また汎宗教的な性格を帯びることになる。それらの事例として、三つの映像を取り上げる。一つ目の事例は複数宗教の青年が体験する宗教儀礼を並列して多元主義的共存を描く作品であり、二つ目は心理療法的な「セミナー」により多くの人生を「変容」させた人物についての映像とインタビューを織り交ぜた作品であり、三つ目の事例は、葛西の撮影による、東京に住むごく普通の人が関わった、仏像の開眼という出来事を取りあげたものである。


映像:
『不動さんが渋谷にやってきた』2009年、葛西賢太
Robyn Symon, “Transformation: The Life and Legacy of
Werner Erhard
”, 2008.
Salah Feinbloom, “What do you believe?", New Day Films,
2004.


2.「映像技術の中の宗教性-パイクとヴィオラを中心に-」
榎本香織(東京大学人文社会系研究科)

扱う素材やテーマの中からのみではなく、それらを統制する技術的背景からメディアの中の宗教性を探る。ナムジュン・パイクはビデオアートの創始者として有名であるが、彼が映像の中に宗教性を認めたのは、配線や磁力等で意図的に操作する事によってあらわれる映像が、全く予想できないものである事を発見した時である。そこに禅の「不確定性」を見出した所から彼のビデオアートは始まったと言え、物語性の見えない、高速で変化する映像はそれ自体が彼独自の禅解釈であると言える。

ビル・ヴィオラはパイクの元でアシスタントを経験した事もあるビデオ・アーティストであるが、彼が技術面において最も重視をしている一つが徹底したスローモーション撮影である。時間を伸ばすことにより空間を広げ、知覚の速度を上げることで、「いま」という瞬間を体感する可能性をヴィオラは見る側に提示する。そしてそれは単なる知覚レベルでの体感ではなく、禅やキリスト教神秘主義等で言われる所の直接経験を射程としている。


映像:
研究会では両者の作品を数点用意する予定です。その対照的な映像の中に見る宗教性について考察したいと思います。

「イスラーム社会に対する二つのアプローチの可能性」[合同ワークショップ「世俗化/世俗主義」と「イスラーム中道派」](関連する学会・研究会)

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日 時 : 2009年7月25日(土)10:00-17:30

場 所: 京都大学吉田キャンパス本部構内総合研究2号館4階会議室(AA447)

*少々わかりづらいところにあります。百万遍の交差点近くの京都大学北門から入りすぐ左手の建物が総合研究2号館(旧工学部4号館)です。その建物の北側入り口付近のエレベーターに乗って四階に行き、左側(東側)に曲がってください。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_y.htm
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kias/contents/tariqa_ws/access_map.pdf
などをご参照ください。


【趣旨】
上智大学共同利用・共同拠点公募研究「イスラーム社会の世俗化と世俗主義」とKIASユニット2「中道派」が共同で開催する本ワークショップは、イスラーム社会へのアプローチとして「世俗化/世俗主義」研究と「イスラーム中道派」研究がどの程度の有効性を持つのか、互いにその成果を比較することで、その可能性を問う。ただしこの試みは萌芽的なものなので、両者にとってこれからの研究の礎となるようワークショップでは問題点を抽出することに努めたい。
「イスラーム中道派」は曖昧な概念で把握しづらいものであるが、さしあたりの定義として、急進派でなく、世俗化を目指すわけでもない、ムスリムの集団、ムスリムの生活形態、を立てることができる。この定義をもとにするならば、「イスラーム中道派」は急進派との対比で考えることもできるが、「世俗化/世俗主義」との対比で考えることもできる。後者の視点からすれば「世俗化/世俗主義」は「中道派」研究にとってきわめて重要な概念である。ひるがえって「世俗化/世俗主義」も人文社会系の諸学においてさまざまな議論がなされているように、何を「世俗化/世俗主義」に定めていくのかという問題に答えることは難しい。しかし少なくともイスラーム社会における「世俗化/世俗主義」を研究対象とする場合には、隣接する「イスラーム中道派」の存在を考慮することによってイスラーム世界に固有の「世俗化/世俗主義」というものが見えてくるのではないだろうか。
さらに、概念レベルの問題だけではなく、このワークショップでは両者が通地域的特性をもつことに鑑みて、地域間比較の視点も盛り込みたい。たとえば東南アジアにおける「世俗化/世俗主義」と「中道派」の関係は、トルコにおけるそれと異なったものであることが十分予想されるからである。

【プログラム】

趣旨説明(10:00-10:30) 
粕谷元(日本大学、「イスラーム社会の世俗化と世俗主義」代表者)
山根聡(大阪大学、ユニット2「中道派」代表者)

セッション1(10:30-13:00) 
・発表:伊藤寛了(東京外国語大学)
「イノニュ時代の世俗主義と中道派のマッピング」(仮題)
・コメント1
佐々木拓雄(久留米大学)
・コメント2
澤江史子(東北大学)
・コメント3
横田貴之(国際問題研究所)
・討論

昼食(13:00-14:00)

セッション2(14:00-16:30) 
・発表:
多和田裕司(大阪市立大学)
「マレーシアにおける「イスラーム」と「世俗」――「イスラーム国家/世俗国家」論争を中心に――」
・コメント(1)
粕谷元
・コメント(2)
山根聡
・コメント(3)
小林寧子(南山大学)
・討論

"The Japanese process of cooperation and competition in Asian regionalization: A way to follow in implementation of regional integration ?" (関連する学会・研究会など)

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English Page>>
/en/article.php/20090723

"Contemporary Indonesian Political Situation" (関連する学会・研究会など)

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/en/article.php/20090722_02

「誤解される動物たち-マスコミにおける動物映像-」[第4回映像実践セミナー ](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年7月22(水) 17:00~19:00
場 所:京都大学総合博物館2階セミナー室
アクセス:http://www.museum.kyoto-u.ac.jp/indexj.html

講師:伊谷原一(京都大学野生動物研究センター)

参加登録先:visual-media.practices[at]cias.kyoto-u.ac.jp (
実行委員会事務局)
※[at]を@にかえてください。

第155回アフリカ地域研究会(関連する学会・研究会)

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京都大学アフリカ地域研究資料センター
第155回アフリカ地域研究会のご案内

日 時:2009年7月20日(月)15:00 ~ 17:00

場 所:京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
稲盛財団記念館3階中会議室(京都市左京区吉田下阿達町46)
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_b.htm


演題:From “strangers” to an “indigenous people”:
The role of MBOSCUDA in transforming Mbororo identity and
political representation in Cameroon
(「よそ者」から「先住民」へ:
カメルーンのボロロ・アイデンティティの変化と政治参加における
MBOSCUDAの役割)

講師:Michaela Pelican,
Post-doctoral researcher and assistant lecturer,
Department of Social Anthropology, University of Zurich
ミカエラ・ペリカン
(ポスドク研究員/助教 チューリッヒ大学 社会人類学学部)

要約:ボロロ(Mbororo)は牧畜民であり、民族的にはフルベ(Fulbe)/
フラニ(Fulani)/プール(Peul)に属する。彼らはナイジェリアのカノから、
19世紀にカメルーンに移り、主にアダマワ州および北西州に移住した。この地に
到来したのが遅く、また少数であることから、長いあいだ、ボロロは地元住民や
カメルーン当局から「よそ者」、「新参者」、「漂泊の民」とみなされてきた。
しかし近年、ボロロはカメルーンの先住民という身分を主張し、またカメルーン
国民として、あるいは周辺化されたマイノリティーとしても、その権利を要求し
ている。
非政府組織(NGO)のMBOSCUDA(Mbororo Social and Cultural Development
Association)は、国内でも、国際的にも、ボロロの窮状を訴えることに力を貸し
てきた。本発表は、MBOSCUDAの活動および、MBOSCUDAとボロロ・コミュニティー
との関係に焦点を当てる。さらに、MBOSCUDAの事業や、カメルーンのボロロ・コ
ミュニティーの代表として、MBOSCUDAが実施してきた政治的働きかけおよび支援
運動に対して、非ボロロおよび政府関係者がどのように対応してきたのかを議論
する。

The Mbororo are a pastoralist people and belong to the ethnic category
of Fulbe/Fulani/Peul. Descending from Kano in Nigeria, they entered Cameroon
in the 19th century and settled predominantly in the Adamaoua and the
Northwest Region. Due to their late arrival and being a minority, the Mbororo
have long been considered ?strangers', ?late-comers' and ?nomads' by the local
population and the Cameroonian administration. In recent years, however, the
Mbororo have laid claim to the status of an indigenous people of Cameroon,
thus demanding their rights as Cameroonian citizens and as a marginalised
minority.
The non-governmental organization MBOSCUDA (Mbororo Social and Cultural
Development Association) has been instrumental in promoting the plight of the
Mbororo both on the national and international level. In this presentation
I will focus on the activities of MBOSCUDA and its relationship with the
Mbororo community. In addition, I will discuss the reactions of non-Mbororo
and government representatives to MBSOCUDA's programmes and to its political
lobbying and advocacy on behalf of the Mbororo community in Cameroon.

[南アジア研究集会] (関連する学会・研究会など)

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日 程:2009年7月18日(土)~19日(日) 1泊2日
(なお、翌日20日(月)は海の日のため祝日です)
場 所: 静岡県静岡市

<プログラム>(暫定)
7月18日(土)
12:00 受付開始
13:00~ 自由論題(順番は未定;仮題)
後藤潤「インド・ケーララ州におけるSelf help group型マイクロファイナンス
-グループ内部の資金配分メカニズムと慣習的制度」
豊山亜希「インドにおける文化遺産概念の形成と諸問題:石窟寺院を事例とした
美術史的考察」
小西公大「<重い文化>と<軽いモダン>:インド・タール沙漠における、ある
「トライブ」青年の社会関係実践をめぐって」
宮本万里「ブータンにおける労働徴発制度の歴史的変遷」
小松久恵「アメリカ人が描いた20世紀初めインドの輪郭-『Mother India』
(1927)を読む-」

17:15~ 特別講演
中村尚司「研究かそれとも対話か;スリランカ民族抗争との民際学的な係わりから」

18:15~ 夕食・お風呂など

19:30~ 懇親会


7月19日(日)
9:00~ シンポジウム (詳細は次回以降の案内で)
「南アジアが変わる 南アジアで変わる: 実践知の展開とその可能性」
様々な分野で実務・実践的な関係を南アジア地域との間に培ってきた方々と、大
学等の諸機関で学術研究に従事してきた研究者とが、それぞれの分野で向き合
い、南アジア地域社会との実践的な関係を伴うどのような知の展開の可能性があ
るか、考える場を持ちます。
社会開発/農業:牧野一穂(アーシャ=アジアの農民と歩む会)× 岡通太郎
経済/人材開発:名須川典子(NIHONGO CENTER:デリー)× 木曽順子
観光/文化表象:大麻豊(トラベル・ミトラ・ジャパン)× 中谷哲弥
政治/ジャーナリズム:中島泰(朝日新聞社)× 中溝和弥

(なおこの間、12:00より昼食の時間が1時間あります)

15:30~ 現地解散

[第4班第4回研究会](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年 7月18(土) 14:00-17:00
場 所:龍谷大学深草学舎、紫英館2階第1共同研究室
研究会が開催されます紫英館は以下URLにある地図の6の建物です。
http://www.ryukoku.ac.jp/web/map/fukakusa.html
各線最寄駅は京阪本線「深草」駅、JR奈良線「稲荷」駅、地下鉄「くいな橋」駅です。

【発表者とタイトル】
1)佐藤量介氏(龍谷大学アフラシア平和開発研究センター4班公募研究員)
「秩序構築における法と和解の関係性 ―アフリカにおける移行期的正義を素材に―」
2) 倉島孝行氏(京都大学東南アジア研究所)
「1990年代民主化期タイにおける森林消失の政治的メカニズムからの敷衍―熱帯林消失要因の精緻化とREDDへの懐疑―」

「歓待の人類学」[京都人類学研究会7月例会](関連する学会・研究会)

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日 時:7月17日(金)13時開場 13時30分開始
場 所:京都大学 稲盛財団記念館 大会議室
会場までの道のりは、以下のアクセス・マップをご覧下さい。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_m.htm
※18時終了 18時半から懇親会を予定しております。奮ってご参加ください。


【テーマ】歓待の人類学

【発表者】
1.田中雅一(京都大学) 「趣旨説明 いまなぜ歓待の人類学か?」
2.浅川泰宏(さいたま県立大学)「<つながる>ことの快楽と呪縛:出会いの回路としての接待を通して」
3.國弘暁子(群馬県立女子大学) 「異装を纏う人々への歓待の作法:インド、グジャラート州におけるヒジュラとしてのあり方を中心に」
4.徐玉子 (京都大学) 「〈性労働〉、セックスから感情労働へ:在韓米兵相手のフィリピナー・エンターテイナーの場合」
5.松田さおり(宇都宮共和大学) 「〈蝙蝠〉としてのホステス:女性たちの接客実践の検討」
6.大浦康介(京都大学)「歓待と誘惑」

【コメンテータ】青木恵理子(龍谷大学)
※各発表30分程度を予定。
各報告の要旨などは追ってお知らせいたします。
 

【趣旨】
「民族学〔文化人類学〕は未開社会という特殊な対象によって定義される専門職ではなく、いわば、ひとつのものの考え方であり、自分の社会に対して距離をとるならば、私たちもまた自分の社会の民族学者になるのである」というモーリス・メルロ=ポンティの言葉は、半世紀前に書かれたものですが、人類学の可能性を示してい< BR> るとともに、またその限界をも示唆しています。可能性とは、人類学は「未開社会」、異文化社会にこだわる必要はない、ということです。グローバル化の現代、かつて想定されていたような異文化という領域が流動化している状況で、メルロの言葉は、遠くに出かける必要はないんだ、と語りかけています。人類学は、対象によってではなく、「距離をとるならば」という態度によって規定される学問だ、ということになります。しかし、メルロの限界は、まさにそこにあるように思われます。「距離をとる」という近代人の態度こそ問いなおすべきだと考えるからです。

考えてみれば、フィールドワークの手引書は主として、どのように他者と距離をとるのかという視点から書かれてきました。ラポールという概念も、距離を前提に問われてきたにすぎません。人類学者は「一歩ひいて」かれらを観察し、かれらの語りに耳を傾けます。どうすればフィールドで他者の機嫌を損なうことなく信頼を獲得し、良質なデータを効率的に収集できるのか。どうすれば、帰国の際にお互いウルルンできるのか。こうした問いかけに答えようとするフィールドワークのマニュアルはたくさん出ています。しかし、「距離をとる」という前提こそが問われなければならないのではないでしょうか。いかに他者に関与するのか、という視点こそ重要ではないでしょうか。今回の例会では、以上の問題を念頭に、さまざまな他者との出会いのあり方を考えていきたいと思います。その際、取り上げたいのは、歓待(ホスピタリティ)という視点です。ここではより具体的に、接待、接客、感情労働、誘惑といった行為に注目して他者との出会いについて再考したいと思います。他者とどうかかわるのか、という問いかけは、共存や共生をめぐる議論に対してだけでなく、フィールドワーク論の再考に貢献することになるでしょう。


【各発表要旨】
◆浅川泰宏(さいたま県立大学)「<つながる>ことの快楽と呪縛: 出会いの回路としての接待を通して」

接待は四国遍路の巡礼者歓待習俗である。伝統的な解釈では、弘法大師の呪力を根源とする功徳を獲得するための施行とされる。だが、「祈り」よりも「歩き」を重視する現代の徒歩巡礼が隆盛するなかで民俗宗教的な論理は後退し、かわって前景化するのが現代社会的なコンテクストだ。見ず知らずの他者からの思いがけない「優しさ」と読み替えられた接待は、都市の日常では希薄になった交流の暖かさに気づかせ、人と人とが<つながる>心地よさを実感させるという新しい魅力を見出された。だが接待は巡礼者にとって常に魅力的なものとも限らない。厚意は厚意として理解しつつも、できればそれを拒否したいという葛藤が生じることもある。押しつけがましさや重苦しさが喚起され、思いが呪縛となることもありうるのだ。本発表では、これまであまり語られてこなかった、接待の二面性を語る事例の紹介を通して、他者との関わり方についての論点を提供したい。

◆國弘暁子(群馬県立女子大学) 「異装を纏う人々への歓待の作法: インド、グジャラート州におけるヒジュラとしてのあり方を中心に」

男性としての生を放棄し、女神の衣装を身に纏い生きるインドのヒジュラ。一般の人々とは異なる外観を呈して、俗世の人々の間で乞食(こつじき)をして回ることを日々の活動とするが、時として、強引な態度や嫌がらせによって無理矢理に金銭を要求しようとする。そのため、ヒジュラは不快な存在として蔑視され、また、嘲笑の対象とされることもある。しかし、女神という聖なる存在が喚起される場所や状況においては、ヒジュラは排除すべき存在ではなく、むしろ、女神に帰依する者として手厚くもてなすべきであると考えられている。本発表では、インド、グジャラート州においてヒジュラと生活を共にした参与観察データをもとに、ヒジュラとして生きる者たちが、いかに俗世の人々と係り合い、どのような待遇を受けるのかについて報告する。

◆徐玉子 (京都大学)   「〈性労働〉、セックスから感情労働へ: 在韓米兵相手のフィリピナー・エンターテイナーの場合」

韓国には現在全国に散在する米軍基地が93箇所に達し、33,000余名の米軍が駐屯している。それらの基地周辺には、米兵のRest&Recreation(休息と休養)にかかわる、主に性的サービスを提供する場所として基地村が形成されている。本発表は、まずその米軍基地村で「エンターテイナー」として働くフィリピン人女性の生活経験・労働現場に密着したフィールドワークをもとに、彼女たちの「移住性労働」を、感情労働をキーワードに再現する。そして、その「移住性労働者」の労働実践(感情労働の遂行)と「一般女性」の日常的な感情管理の類似性に着目し、後者の、支払われることなく、私的領域で女性に課せられる感情管理に費やされる労力を「ジェンダー労働」として概念化・可視化することを試みる。ここまでは一応感情労働を資本主義や家父長制による産物であると理解しながらその抑圧性に注目する一方、私的領域での支払われることのない感情管理への労力をあえて「労働」と名づけることによって、労働であると認められる活動とそうではない活動の間の区別、もしくは序列化に挑戦する。最後に、感情労働が抑圧的な側面を含みながらも人との間の新たな関係を生成しうる可能性を肯定的に捉えることを試みる。

◆松田さおり(宇都宮共和大学) 「〈蝙蝠〉としてのホステス: 女性たちの接客実践の検討」

本報告では、「歓待」の現場における他者との出会いのありようについて、ホステスという日本の女性労働者の事例を取り上げて考察する。ホステスは、主として女性が男性に対し「歓待」「接遇」するサービスを行う、という極めて特化された役割を担い、独特の位置づけがなされるとともに、さまざまな形で社会的な注目を集めてきた。ホステスは、企業による接待交際活動の伸長と密接に関係しながら、その活動規模を拡大させてきたが、同時に「取るに足らない」「いかがわしい」そして「まともでない」労働者としても描かれてきた。「まともでない」とされた理由の一つは、彼女たちがシロウト-プロ、接客労働者-性労働者、男性中心社会の犠牲者-共犯者といったカテゴリーの間の、境界的な存在=蝙蝠的存在として捉えられてきたことに由来する。本報告では、このような蝙蝠的存在としてのホステスの起源と変遷について説明するとともに、いかにして「まともでない」女性たちが、「まともな」男性と出会い、「親密な」関係性を維持・展開・終了させているのかについて、その接客実践から分析を試みる。

◆大浦康介(京都大学)「歓待と誘惑」

私はおもに歓楽街をフィールドしている文学研究者です。今回は、私が数年前に行った伝説のナンパ師、梅田ダンススクールの佐伯孝三氏へのインタビューを中心にお話しします。佐伯氏はそこで、誘惑とは何か、誘惑はどんなタイプのコミュニケーションなのか、人はどうすれば優秀なナンパ師になれるのかといった問題についてじつに興味深い理論を展開しているのですが、私はこの佐伯流誘惑論を紹介するとともに、それがどのように田中雅一氏の「歓待」論とつながるのか(あるいは、つながらないのか)について考えたいと思っています。

 

 【備考】
*事前の参加予約は必要ありません。
*当日は、資料代として200円をいただきます。
*京都人類学研究会は、京都を中心とする関西の人類学および関連分野に関心をもつ大学院生・研究者がその研究成果を報告する場です。どなたでも自由に参加いただけます。

【お問い合わせ先】
inq_kyojinken[at]hotmail.co.jp
飯田玲子 飯塚真弓 伊藤千尋 北沢直宏 武田龍樹 秦 玲子 堀江未央 光保謙治 八塚春名
井家晴子 小池郁子 木村周平 中村 亮 西本 太 松尾瑞穂 宮本万里

京都人類学研究会代表 田中雅一

「中国西南地域少数民族におけ る民族の表象と実践」[第1回 東南アジアの跨境域を流動する人々研究会](関連する学会・研究会)

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日 時:7月16日(木)15:30~18:30
場 所:京都大学東南アジア研究所 稲盛記念館3階小会議室

【プログラム】
15:30~16:10
報告1 堀江 未央 (京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
「『ラフ族史』の歴史叙述とその背景-改革開放期中国における少数民族の自己表象-」

16:20~17:20
報告2 宮脇 千絵 (総合研究大学院大学)
「表象と実践のあいだ-ミャオ/モンの民族衣装の変化に関する人々の価値観-」

17:30~18:30  コメントと討論
コメンテーター   兼重 務(滋賀医科大学)
長谷 千代子(九州大学)

【要旨1】
文化大革命の終了と改革開放以降、中国では民族文化尊重の風潮が高まり、多様な民族文化を保護・掲揚しようという動きが活発に起こっている。
そのなかで、少数民族知識人たちは盛んに自民族の文化を研究発表し、民族文化をアピールしている。本研究では、そのような自民族表象の事例として、2003年に雲南省瀾滄ラフ族自治県の幹部によって執筆された『ラフ族史』の編纂に着目する。この書物はラフ族の神話伝説をもとにして歴史を描いており、他の歴史書籍とはその手法において大きく異なっている。ラフ族の来歴を跡づける作業のなかで、なぜ彼らが神話伝説を用いたのか、それは以前の歴史とどのように異なるのか、そして、唯物史観を掲げている中国においてなぜそれが可能になったのか。以上を分析することにより、『ラフ族史』の執筆者たちが何に対してどのような歴史を描こうとしたのかを検討する。

タイやミャンマーに居住するラフ族のあいだには、「失われたラフのくに」についての神話語りが存在すると言われる。それは「歴史のようでもあり神話でもある」と分析され、彼らの過去に関する語りと捉えることができる。しかし、中華人民共和国において、神話的要素を含む語りは永く「民間文学」として取り扱われてきた。特に左傾化の進む大躍進以降、少数民族の神話語りは「封建迷信」や「宗教的要素」を取り除かれ、社会主義建設という命題に照らし合わせて解釈されてきた。その一方で、国家事業として編纂されたラフ族の歴史は、漢籍文献や民族学・考古学・言語学に基づいて描かれながらも具体性に乏しく、原始社会から社会主義段階へと移行する発展段階論的な説明が顕著に用いられたものであった。

1980年代になると、民族政策の回復と並行して、少数民族民間文学を単なる文学としてだけではなく、民族研究の対象として捉えようとする動きが現れる。『ラフ族史』は、民間文学から民族移動史を探るという新たに登場した手法を用い、12年の調査研究の末に緻密な歴史的移動経路を地図上に描き出している。執筆者たちは新たな手法を採用することによって、既存の歴史書籍より具体的な記述を目指すと共に、永く文学として扱われ、史実とみなされてこなかった昔語りを実証的な歴史のかたちに描き直そうとしたと考えられる。それは、ラフ族文化を旗印とする県の経済戦略に合致するものであると同時に、ラフ族の足跡を中国の地図の上に位置づけていく作業であったと言える。

【要旨2】
本発表の目的は、中国の様々な政治的文化的な場面において、一枚岩的に表象されることの多い民族文化の多様性と、それに関する民族内部から起こっている動向について示すことである。その事例として雲南省文山のミャオ族の民族衣装を取り上げる。

中国は「統一された多民族国家」を掲げており、少数民族の習慣や文化を尊重する姿勢をみせてはいるものの、表象の場面では政治的な文脈での民族文化創出の作用が働くことが多々あり、またそのことは多くの研究者が指摘してきたことでもある。

ミャオ族の民族衣装は、『中国苗族服飾図誌』(呉仕忠編著、2000年)においては地域によって173に分類されているほど、空間的バリエーションが豊かである。しかし、観光の資源としてや、書物の表紙などに描かれるのは銀細工と刺繍といった形態に代表される貴州省の衣装がほとんどである。また表象の際には時間的変化という概念はみられない。

ミャオ族の民族衣装はその色合いの華やかさという点で特徴づけられるが、本発表が対象とする雲南省においてさらに特徴的なのは、民族衣装が大規模に既製服化していることと、それが中国内のみならず国外のモンにも流通している点である。そしてそのような既製服化や流通といった変化の背景にあるのは、それを製作・着用し続けているミャオ族自身がいかに民族衣装を選択してきたか、どのように好みを反映させてきたか、何に価値を置いてきたかといった主体的な動きなのである。

本発表では、ミャオ族の民族衣装の一般的な表象のされ方を指摘し、それに対して雲南省文山のミャオ/モン族の民族衣装がどのように変化してきたのかを提示することで、一律的ではない文化のあり方、すなわち文山の民族衣装が、これまでの民族表象の文脈とは異なるスタイルを持つことと、それが彼ら自身の価値観や暮らしにそった要求といった自発的な要因によって支えられていることを明らかにする。

研究会世話人: 速水洋子  石川登


「湖北・余呉で焼畑体験」[生存基盤科学研究ユニット京滋フィールドステーション](関連する学会・研究会)

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日 時(天候によって変更となる可能性があります)

  • 7/15(水)、7/28(火)出小屋づくり:焼畑予定地の脇で、雑木の丸太や藤蔓、カヤをつかって小屋を建てます。
  • 8/9(日) 火入れ準備:火入れ予定地のまわりに防火帯をつくります。
  • 8/10(月)火入れ:焼畑に火を入れた後、バーベキューをしながら地域の方々 との交流会をおこないます。
  • 8/20(木)種まき
  • 8/21(金)電柵設置

全日とも作業時間は9:00~16:30ごろ、収穫は11月初旬~中旬を予定

場 所:滋賀県余呉町菅並地区
http://www.mapion.co.jp/c/here?S=all&F=mapi0202418090707142409

 

持ち物:軍手、作業に適した服装・靴(現場はかなりの急斜面です)、帽子、 タオル、飲み物(熱中症にご注意ください)、(7/15-8/9の作業では、あれば ナタ、カマ、ノコギリ)

参加費:700円(8/10は1500円) 昼食代と保険代を含みます。

*参加希望者は、各日の2日前までに朽木FS研究員の増田(kamasu[at]cseas.kyoto-u.ac.jp)までご連絡ください。集合場所や交通機関などの詳細をお知らせいたします。

 

"Depth and Width of Islamic Culture and Society" (関連する学会・研究会など)

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「ビルマ、パゴダの影で」[難民映画上映会京大会場第2回・第28回映像なんでも観る会](関連する学会・研究会)

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日 時:7月11日(土)14:30~17:30
場 所:京都大学東南アジア研究所構内 稲森財団記念館 3F中会議室
http://www.cseas.kyoto-u.ac.jp/about/access_ja.html
*16時に会場の入り口が閉まります。

主催:難民を映画から考える in 関西
共同運営:京都大学東南地域研究統合情報センター・京都大学映像なんでも観る会など
後援:国連難民口頭弁務官事務所
難民映画上映会:http://www.glocol.osaka-u.ac.jp/research/nanmin_eiga09.html

ビルマ研究の若手お二人をお呼びして、『ビルマ、パゴダの影で』を上映します。『ビルマ、パゴダの影で』は、スイスの観光用PR番組の撮影と偽りビルマに潜入したカメラがジャングルの奥深く国境地帯へ少数民族の証言を求めて旅をしてくドキュメンタリー作品です。上映会の前に中西嘉宏さん(アジア経済研究所)から作品の背景となるビルマの政治や社会に関して、上映の後に久保忠行さん(神戸大学大学院・日本学術振興会特別研究員)から、ビルマ難民に関して解説を頂く予定です。

☆☆☆『ビルマ、パゴダの影で』☆☆☆
監督:アイリーム・マーティー
制作:スイス/2004/ドキュメンタリー/74分/日本語字幕
作品HP:http://www.uplink.co.jp/burma/


[東南アジア学会関西地区例会](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年 7月11日(土)13:30~18:15
場 所:京都大学稲盛記念会館(川端通り荒神口角)3階小会議室

13:30~14:45 (質疑応答も含む)
報告1 増原善之氏(京都大学地域研究統合情報センター 研究員)
「村に眠る古文書、異国に眠る古文書-タイ国立図書館所蔵ランサン王国行政文書の紹介を兼ねて-」

15:00~16:15 (質疑応答も含む)
報告2 富田晋介氏(東京大学大学院農学生命科学研究科 助教)
「水田の開拓と相続ー北部ラオスの盆地村の事例から」

16:30~17:45 (質疑応答も含む)
報告3 西本太氏(総合地球環境学研究所 研究員)
「カントゥ社会における許婚(いいなずけ)ソルについて」

総合討論

世話人・連絡先
片岡樹・kataoka(at)asafas.kyoto-u.ac.jp
倉島孝行 tkurakura(at)hotmail.com
蓮田隆 hsd(at)cseas.kyoto-u.ac.jp
速水洋子 yhayami(at)cseas.kyoto-u.ac.jp

 

「試練を乗り越える方法」[第2回バランロンポ研究会](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年7月10日(金)17:30~19:00
会 場:共同棟4階 セミナー室

話題提供者: 浜元聡子(東南アジア研究所)

「試練を乗り越える方法」

【報告要旨】
マカッサル海峡島嶼部地域では、より確実に経済的機会を得るために、メッカ巡礼を経験することがひじょうに重要であると考えられている。とりわけムスリムである女性行商人は、広い経済活動圏と経済的信用を確保するために、なによりもまず巡礼経験者(スラウェシでは女性でもハッジ)となることを第一目標においてきた。巡礼経験を得たのちは、社会的・宗教的に到達点を極めた者として周囲からの信用を得ることができ、より遠い場所を自分の経済活動圏に設定し移動する自由が得られるのだと語られる。本報では、このような女性行商人の中でも、深く人々の記憶に残されるような成功と失敗の経験をもつバランロンポ島民ハッジ・ミラの個人史に焦点を当てる。スラウェシ-カリマンタン-ジャワへと移動してくる背景で、ハッジ・ミラは結婚と離婚を繰り返しながら、東南アジアの金融危機、自然資源枯渇に由来する経済活動の危機など厳しい試練や度重なる個人的な不幸に直面してきた。どのようにして彼女はこれらの出来事を乗り越えてきたかのだろうか。

彼女の個人的経験をそのまま援用することは無謀であるかもしれないが、相次ぐ自然災害を経験するインドネシアの女性たちを励ます/あるいは苦しい状態から脱出するきっかけを与えるようなヒントをそこに見出すことはできないものかを議論したいと考える。
報告の中では、ジョグジャカルタ南部地域における被災女性の事例を報告し、議論の材料とする。

"Management of the Indonesian Peat Lands: It needs to be imporved " [Special Seminar] (関連する学会・研究会など)

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"Serbis"[フィリピン映画フォーラム・第27 回映像なんでも観る会:映像で観る東南アジアシリーズ第1回](関連する学会・研究会など)

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日 時:2009年7月9日(木)18:10~(開場) 18:30~(上映)
場 所:京都大学本部構内 総合研究2号館(旧工学部4号館)4階・447大会議室
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/about/access.html

<作品紹介>
タイトル:Serbis
監督:Brillante Mendoza
90分 / 2008年
言語: フィリピノ語 (字幕:英語)
<関連サイト>
http://www.serbis-themovie.com/
http://www.imdb.com/title/tt1225296/
http://www.youtube.com/watch?v=Ksnh9k1MG9g
http://www.afpbb.com/article/entertainment/movie/2393221/2943248
http://www.indiewire.com/article/grindhouse_brillante_mendozas_serbis/

"Kyoto School of Philosophy and Sufism"[KIASユニット4研究会](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年7月08日(水)15:00 - 17:00
場 所:京都大学総合研究2号館第二講義室(AA415)
*少々わかりづらいところにあります。百万遍の交差点近くの京都大学北門から入りすぐ左手の建物が総合研究2号館(旧工学部4号館)です。
その建物の北側入り口付近のエレベーターに乗って四階に行き、右側(西側)に曲がってください。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_y.htm
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kias/contents/tariqa_ws/access_map.pdf
などをご参照ください。      



発表:Nevad Kahteran (Sarajevo Univ., Bosnia and Herzegovina; visiting
associate professor of Kyoto Univ.)
``Overcoming Fundamentalism: About Possible Links between the Kyoto
School and Sufism in the Pluralistic Age''

コメント:澤井義次(天理大学)、鎌田繁(東京大学)

使用言語:英語

なお参加をご希望の方は下記アドレスまで御一報ください。
inq-kias[at]asafas.kyoto-u.ac.jp

「ガーダ・パレスチナの詩」[難民映画上映会京大会場第1回・第26回映像なんでも観る会](関連する学会・研究会)

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日  時:7月3日(金)17:30~20:00*18時に会場の入り口が閉まります。早めにご来場下さい。
場  所:京都大学東南アジア研究所構内 稲森財団記念館 3F大会議室
http://www.cseas.kyoto-u.ac.jp/about/access_ja.html

主催:難民を映画から考える in 関西
共同運営:京都大学東南地域研究統合情報センター・京都大学映像なんでも観る会など
後援:国連難民口頭弁務官事務所
難民映画上映会HP:http://www.glocol.osaka-u.ac.jp/research/nanmin_eiga09.html

古居みずえ監督をお呼びして、『ガーダ・パレスチナの詩』を上映します。古居監督は、1988年よりパレスチナと関わり続けられ、93年にはボスニア・ヘルチェゴビナ、98年にはアフリカのウガンダ、インドネシアのアチェ自治州、2000年、2002年にはアフガニスタンでも取材をされてきました。本作品は、パレスチナ女性ガーダが、古い慣習の残る社会の中で新たな生き方を模索していく成長の物語で、上映後に、監督のトークを予定しています。

☆☆☆『ガーダ・パレスチナの詩』☆☆☆
撮影・監督:古居みずえ
政策:2005年/日本/カラー/106分/日本語字幕
作品HP:http://ghada.jp/intro/index.html

「東・東南アジア農業研究と地域研究-研究会を継承・発展させるために」[東南アジアの自然と農業研究会 第141回定例会](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年07月03日(金) 16:00~
場 所:東南アジア研究所 稲盛財団記念館3F 中会議室
(京都市左京区吉田下阿達町 46川端通り荒神橋東詰め)

話題提供者: 田中 耕司  (京都大学地域研究統合情報センター)

話 題:「東・東南アジア農業研究と地域研究-研究会を継承・発展させるために」

【要 旨】
東南アジアの自然と農業研究会の第1回研究会(1981年5月)が開かれて以来、はやくも30年近くになろうとしている。開催数にして140回、各年ほぼ5回開催のペースが守られてきたことになる。その第1回研究会以来、その開催に多少なりとも関わってきた者として、この数十年の研究会の歩み、そして発表者自身の研究関心の推移を振り返りながら、農業(農学)研究と地域研究との関連に焦点をあてつつ、回顧と展望を語ることとする。話題提供者が東南アジアでのフィールドワークをはじめた1970年代から80年代にかけては、農業研究の成果がそのまま地域研究の成果として発表できる状況にあった(もちろん地域研究への模索は続けられていたが)。一方、30年が経過して、東南アジアの農業や農村は大きく変貌した。グローバル経済の影響も計り知れない。調査手法も大きく変わってきた。発表者の現在の関心に引きつけながら、地域を対象とする農業・農村研究の将来の方向性について展望したうえで、参加者と議論を交わすことを期待している。

(*会のあとには懇親会を予定しております。)

[第4回地域研究方法論研究会](関連する学会・研究会)

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地域研究方法論研究会の第4回研究会は東京大学で行います。
東京大学では2回目の研究会となります。

東京大学での前回の研究会で参加者から出された要望を踏まえて、今回の研究会ではヨーロッパ(東欧諸国)を対象とする地域研究のあり方について考えるとともに、地域研究における研究と実践の関わりについても考えたいと思います。
この研究会はどなたでも参加できますが、地域研究に携わる大学院生や若手研究者の参加を特に歓迎します。


日 時:2009年7月2日(木)
会 場:東京大学駒場キャンパス18号館
主 催:地域研究コンソーシアム地域研究方法論研究会
京都大学地域研究統合情報センター全国共同利用プロジェクト「地域研究方法論」
共 催:東京大学大学院地域文化研究専攻・アジア地域文化研究会

【内容】
話題1:小森宏美(京都大学地域研究統合情報センター)
「地域研究の立位置の再検討──他ディシプリンとの競合・協力を超えられるか」


話題2:福武慎太郎(上智大学外国語学部)
「研究と実践の関係を問い直す──市民運動、アジア学、NGO」
話題3:西芳実(東京大学大学院総合文化研究科「人間の安全保障」プログラム)
「フィールドはどこにあるか――地域研究者と社会の関わり」


【報告要旨】
地域研究の立位置の再検討──他ディシプリンとの競合・協力を超えられるか」(小森宏美)
地域研究は国際関係論と親和的な学問分野である、政治学とは競合関係にある、あるいは政治学の一分野である、など、地域研究に理解のある、もしくは地域研究者の顔も持つ研究者から、地域研究はこのように評されることが多いように思います。では、地域研究と他ディシプリンの関係を地域研究の側から見た場合にはどう語れるのでしょうか。他の学問分野での研究蓄積の豊富なヨーロッパ、そして冷戦終焉後、ヨーロッパの一員となった、しかしかつては地域研究の対象として欧米諸国とは分けられていた東欧諸国を事例に考えます。

研究と実践の関係を問い直す──市民運動、アジア学、NGO(福武慎太郎)
ベトナム反戦運動をきっかけに東南アジアへの関心を深めた人々は、あるものは研究(地域研究)へと向かい、あるものは実践(NGO)として東南アジアに関わり続けている。現在、NGOによる国際協力活動の現場では、市民運動の視点からNGOを捉える人々と、ひとつの開発エージェンシーとみる開発学や国際協力論を学んだ人々が混在している。地域研究を学んだ人々もまた、NGOを職場の選択肢のひとつとしてみている。このように世代や教育背景の異なる人々から構成される国際協力の現場において、研究と実践の関係はどのように考えられているのか、報告者自身の大学院教育、NGO経験をもとに考察を試みたい。

フィールドはどこにあるか――地域研究者と社会の関わり」(西芳実)
研究者は論文を書くことを通じて社会と関わっている。そのことを踏まえた上で、ここでは研究活動を行なう過程で生まれる社会との関わりについて考えたい。たとえば、専門性や業種など異なる背景を持つ人びとと調査過程で情報交換を行なうとき、相手の求める情報の形と自分の情報の形が異なっていることにどう対応するか。あるいは、異分野・異業種の読者に論文が専門的でわかりにくいといわれたらどうするか。関心や目的、専門性の違いとして切り捨てるのではなく、自分のフィールドの範囲を捉えなおすことで対応する方法について考えたい。



地域研究方法論研究会
http://areastudies.jp/

「地域情報データベース構築と地域ドキュメンタリー映画制作 にみる「物語」」[第9回『仮想地球』研究会](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年6月28日(日)13:00-18:30
会 場:京都大学東南アジア研究所敷地内共同棟5階セミナー室

参加申し込み:virtual.earth.kyoto[at]gmail.com(先着10名)※ [at] を @ に変えてください。

【趣旨】
地域情報データベース構築と地域ドキュメンタリー映画制作の
両過程において生成している、あるいは両過程の基層をなして
いる「物語」について検討することを通じて、両手法を活用し
た「地域」概念の検討と「地域」の把握・表現に関する方法に
ついて考える。その際、特に、「理論」と「物語」の違いに注
目し、地域研究の「物語」的手法の可能性について考える。

1.議論
「仮想地球」研究会・地域情報データベースの「物語」性について検討する。また、その「物語」性と調査、データ収集・蓄積、データベース構築との関係について検討する。

参考資料:次の担当者が構築したデータベース(構築過程のものも含む)。岡本雅博+藤岡悠一郎、益田岳、平井將公、藤岡悠一郎、榊原寛、稲井啓之、岡本雅博+新井一寛、大石高典(構想中)


2.鑑賞
上映作品『越後奥三面ー山に生かされた日々』(1984年/145分/姫田忠義・民族文化映像研究所)

作品の「物語」性と調査・撮影、編集・表現との関係について検討する。

3.議論
ふたつの「物語」の考察を通じて、地域情報データベースと映像「作品」を活用した「地域」概念の検討と「地域」の把握・表現に関する、方法について考える。

「保津川筏研究 -モノのつながり、ヒトのつながり-」[生存基盤科学研究ユニット京滋フィールドステーション事業 第13回研究会](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年6月26日(金)16:00~19:00
場 所:守山フィールドステーション
   (滋賀県守山市梅田町12-32、JR守山駅から徒歩5分)


発表者:河原林 洋(亀岡フィールドステーション研究員)

発表題目:「保津川筏研究 -モノのつながり、ヒトのつながり-」

発表内容:保津川の筏文化研究の中で、

かつて筏流しを通してつながっていた「モノ」そして、「ヒト」のつながりが、今、生まれつつある。「保津川筏復活
プロジェクト」の経過報告を行う。

 

Special Seminar (関連する学会・研究会など)

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/en/article.php/20090626

[第21回 山村プロ・セミナー](関連する学会・研究会)

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日  時:2009年6月26日(金)13:30~16:30頃
場  所:総合地球環境学研究所 セミナー室3,4
(いつもと場所が違います)

1.
Rizaldi (Primate Research Institute, Kyoto University)
Historical change and threats on the large- and medium-sized mammals in Sumatra

Habitat destruction rapidly occurred in Sumatra, which might cause
local extinction of some mammal species. We studied how large- and
medium-sized mammal species responded to various intensities of
habitat alteration in three provinces of central Sumatra (West
Sumatra, Riau and Jambi), Indonesia. Our goals are to evaluate the
current status of 26 subject mammal species, to predict those
historical changes on population and to find key factors for
sustaining each species in their habitat. Data on the distribution of
each species and relating ecological factors were collected through
direct interviewing to the local people and observation on those
species. We also conducted intensive survey at some selected areas to
assess more precisely the current status of subject species. Intensive
survey covered four main habitat types; natural habitat, agro-forestry
and/or rubber forest as mixed plantations, palm oil plantation as
monoculture plantations, and human settlement or rice field as
artificial habitats. We compare species existence between different
habitat types in term of their responses to the habitat degradations.
We found many mammal species can survive in traditionally managed
agro-forestry areas and mixed forests mainly composed of rubber
plantations. The large-scale palm oil plantations were the most
serious threat for most subject species. The distribution pattern of
each species in various habitat types revealed that habitat
degradation could have threatened those subject species in different
level (i.e. no influence, low, moderate, high, and extreme influence).
Wild boars and common palm civets, for instance, appeared not to be
influenced by habitat degradation while Malayan tapir, bear cats,
flying lemurs, Sumatran tigers, siamangs and elephants extremely
suffered from habitat degradation. We further discussed the
possibility on sustainability and/or local extinction of those subject
species as a consequence of habitat alteration. We suggested the
importance of retaining mixture vegetation within appropriate
locations even when habitat alteration was inevitably.

2.
鮫島弘光 (京都大学農学研究科森林生態)
ランダムカメラトラップ法による、ボルネオ哺乳類群集の広域把握

本研究は熱帯林の中・大型地上徘徊性哺乳類の広域スケールでの多様性評価手法として、熱赤外線感知式自動撮影カメラを使った方法(ランダムカメラトラップ法)を確立させることを目的としている。
ボルネオなどの熱帯林生態系は炭素貯留などの生態系機能とともに生物多様性の維持機能が高いことが広く知られている。そのため、保護区の設定や持続的森林管理といった熱帯林の維持努力への投資吸引力を上げるためには、熱帯林の管理単位として一般的な数百~数千平方キロといった広域スケールでの、生物多様性の分布、さらには様々な維持努力の多様性への効果を客観的に評価できるようにすることが効果的であると考えられる。そして対象分類群としては、社会的認知度が高い中・大型の哺乳類を扱うことが最も社会的インパクトが高いと考えられる。また今日、ボルネオの森林の大部分は商業伐採の施業区として木材伐採企業の管理下にある。伐採会社といえども、生物多様性への維持努力に森林認証や生物多様性クレジットなどの経済的インセンティブが存在し、効果的で効率的な維持手法が存在すれば、維持への投資を行う戦略をとると考えられる。
しかしながらこれまでのところ、広域スケールで実施でき、伐採会社に受け入れられるほど低コストで誰でもできる、中大型哺乳類の多様性調査手法は確立されてこなかった。このためどのような管理手法が広域スケールでの多様性維持にとって効果的かつ効率的であるかも明らかになっていない。このため本研究ではその調査手法として自動撮影カメラを使った方法を考案し、技術的に確立させることを目的としている。
調査地はサバ東部キナバタンガン川流域のデラマコット・タンクラップの森林管理区(約800km2)で、全域が低地フタバガキ混交林で覆われている。1956年以来全域で伐採を受けたことがあり、現在でもデラマコットでは持続的森林管理のスキームのもと低インパクト伐採が施業中である。調査地の全域、約5km間隔に、直径1kmの調査エリアを29設定した。各調査エリアの中にはランダムに9か所の設置点を選び、3台の自動撮影カメラを順番に置いて、各調査点で約100日撮影を続けている。現在までのところ各調査エリアで480日の撮影努力量しか得られていないが、合計36種3734枚の中大型哺乳類の写真を撮影した。この結果、800km2全域にわたる各種のアバンダンス、種多様性の分布を把握できた。補足的にその分布をもたらす各種環境要因、持続的森林管理の効果について議論する。

[第3回地域研究方法論研究会](関連する学会・研究会)

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地域研究はさまざまなバランスの上で成り立っている営みです。その1つが研究と実践のバランスです。現実の社会と不可分の関係にある地域研究では、研究を行うだけでなく社会活動に積極的に関わる研究者も少なくありません。ただし、ときに研究と実践の境界があいまいになり、どこまでが研究でどこからが実践なのか迷うことがあるかもしれません。あるいは、地域研究者以外の研究者にも受け入れられるような地域研究の研究成果とはどのようなものなのかと迷うことがあるかもしれません。
これらの迷いは、地域研究のあり方を考える上で避けられない重要なことがらです。ただし、「研究と実践」だけをとっても地域研究にはさまざまな考え方があり、地域研究者どうしで意見がまとまらないことも珍しくありません。それは、人によって地域研究に抱くイメージが異なり、統一された地域研究の姿を私たちが描けていないためです。
このことは、地域研究という営みが実体のないものであることを意味しているわけではありません。その逆に、地域研究がいろいろな人々によって行われ、いろいろな方面に発展していることを示しています。「地域研究」という名前でさまざまな営みが行われており、そこにいくつかの方法を見出すことができます。私たちは、それらの方法を個々の地域研究者の「名人芸」とすることなく、うまく取り出して次世代に継承可能となるように言葉で表現する方法を考えたいと思っています。
もっとも、一口に地域研究と言ってもその中身は多様なので、地域研究としてどのようなことが行われているのか、地域研究にはどのようなことが期待されているのか、地域研究を行っている人たちはどのような課題を抱えているのかなどがわからないと、地域研究について考えても的外れになる可能性があります。この研究会では、地域研究に携わっている国内の大学を訪れて、地域研究の現場にいる教職員や学生と意見交換を行うことを通じて、地域研究の多彩な姿を捉え、地域研究について考える共通の枠組みを作りたいと思っています。
第3回研究会は上智大学で行います。この研究会はどなたでも参加できますが、地域研究に携わる大学院生や若手研究者の参加を特に歓迎します。

日 時:2009年6月26日(金)
会 場:上智大学2号館5階510教室
主 催:地域研究コンソーシアム地域研究方法論研究会
京都大学地域研究統合情報センター全国共同利用プロジェクト「地域研究方法論」
共 催:上智大学アジア文化研究所

【内容】
話題1:山本博之(京都大学地域研究統合情報センター)
「研究を通じた現実社会との関わり」
話題2:柳澤雅之(京都大学地域研究統合情報センター)
「地域研究の客観性を考える」
話題3:福武慎太郎(上智大学外国語学部)
「研究と実践の関係を問い直す──上智アジア学の歴史から」

【報告要旨】
「研究を通じた現実社会との関わり」(山本博之)
地域研究の特徴の1つに現実社会との関わりがあります。ただし、現実社会との関わりとは、現在身のまわりで進行中の社会問題に目を向け、解決の手を差し伸べることだけとは限りません。地域研究は、研究という立場に身を置いて社会の諸課題に関わろうとする態度です。「研究者が実践もする」のではなく、「研究を通じて社会と関わる」というあり方について考えます。 研究者は論文を通じてお互いに議論しています。一見すると研究対象について議論しているように見えても、それと同時に、研究者が共有する現実社会の課題についても議論していることがあります。この報告では、東南アジアのナショナリズム研究を素材として、ナショナリズムが世界的な課題だと考えられていた時代に研究者たちが研究を通じてその課題にどう取り組んできたかを紹介することで、「研究を通じた現実社会との関わり」について考えたいと思います。

「地域研究の客観性を考える」(柳澤雅之)
厳密な客観性と再現性が求められる自然科学の研究者が、地域ごとに状況が異なり事象の再現性もきわめて少ない地域社会の研究をどのように進めてきたのか。本報告では、自然科学者による地域研究を題材にして、地域研究の「科学」性の検証を通じた地域研究の方法論を考えるというアプローチをとる。現実社会の客観的理解と主観的理解、歴史的・地域的に生起する事象の再現性と特殊性、研究の普遍性と地域の個別性という二項対立を超えて地域研究を推進するためには、地域研究者が地域理解のために援用する学問分野間の整合性をとること、さまざまな学問分野と地域社会の論理の整合性をとること、地域社会をより広域の社会の中で相対化することが必要であることを論じる。さらに、研究の普遍性と地域の個別性を理解した上で、地域研究の成果を地域社会に還元するときの課題を考える。

「研究と実践の関係を問い直す──上智アジア学の歴史から」(福武慎太郎)
上智大学出身のアジア研究者やNGO関係者の源流をたどると、ベトナム反戦運動と鶴見良行の「歩くアジア学」がみえてくる。そこには常に研究と政治的実践(運動)のあいだの揺れが存在していた。アジア文化研究所の設立から26年、地域研究専攻の設立から12年、鶴見の思想に影響を受けたアジア研究者やNGO関係者のなかで、また現在の大学院教育のなかで、鶴見の思想はどのように引き継がれているのか(もしくは引き継がれていないのか)、私論を試みたい。

地域研究方法論研究会
http://areastudies.jp/

「人類学‐映像‐アクティヴィズム:先住民カヤポ(ブラジル )とイフガオ(フィリピン)における自己表象をめぐって」[第三回映像実践セミナー](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年06月24日(水) 17:00~19:30
場 所:京都大学総合博物館2階セミナー室
アクセス:http://www.museum.kyoto-u.ac.jp/indexj.html

主 催:京都大学国際シンポジウム「学術研究における映像実践の最前線」実行委員会

参加者は事前登録が必要ですので、参加ご希望の方は、下記連絡先までお申し込みください。
事前登録先:visual-media.practices[at]cias.kyoto-u.ac.jp(実行委員会事務局)


講 師:清水展 (京都大学東南アジア研究所)

【プログラム】
上映
1. The Kayapo: Out of the Forest
2. Tribal Video
講義


2本のドキュメンタリーを上映した後、映像という表象を利用した政治・文化運動の可能性と問題性について、「誰が誰を何のために表象するのか」という基本的な視点をふまえて考えてみたい。ちなみに、2本目の作品に関係しているキッドラット・タヒミック氏は、今年度12月11日から13日まで開催される第13回京都大学国際シンポジウム「学術研究における映像実践の最前線」のセッションに参加する予定です。


【上映映像】
1.”The Kayapo : Out of the Forest”
[VHS, 1989, London : Granada LWT International, 53minutes]
ブラジル・アマゾンのシングー川の流域に暮らす先住民・カヤポの、水力発電ダム建設反対運動を記録したドキュメンタリー。映像を通じて、伝統文化と自然環境を守るために戦うことも厭わない戦士という自己表象を世界のメディアに発信することをとおして、ブラジル政府にダム建設計画を撤回させることに成功した。映像人類学の古典・記念的作品。"User Friendly"な近代技術を弱者の武器として活用して、運動を成功裡に展開した過程が描かれている。


2.”Tribal Video”
[DVD, 2001, by Kidlat de Guia 自主制作, 30分]
フィリピン・ルソン島北部山地の先住民・イフガオのハパオ村において、ドキュメンタリー映像作家のキッドラット・タヒミックが村民にビデオ・カメラを用いた撮影と編集の技術指導をしたワークショップと、ビデオを用いて伝統文化を撮影・記録する村民の活動のドキュメンタリー。2002年にDiscovery Channelの若手ドキュメンタリー賞を受賞。
キッドラット・タヒミックは、『悪夢の香り』(1978)や『僕は怒れる黄色・虹のアルバム94』(1994)などで有名なオル
タナティブ映画監督、文化活動家。ハパオ村で住民主導の植林運動を進める指導者(ロペス・ナウヤック氏)の活動を10年以上にわたって記録し、『フィリピン・ふんどし・日本の夏』(1996)、『聖なる木(Banal Kahoy)』(仮編集版 2002)など数編の作品を制作している。



[参考文献]
清水展 2007「文化を資源化する意味付与の実践:フィリピン先住民イフガオの村における植林運動と自己表象」山下晋司(編)『資源化する文化』弘文堂 pp.123-150。
清水展 2003 『噴火のこだま:ピナトゥボ・アエタの被災と新生をめぐる文化・開発・NGO』九州大学出版会、第3章「他者を表象すること:フィールド・ワーク、民族誌・コミットメント」。


[ジャウィ文献講読講習会](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年6月20日(土)10:00~17:00  21日(日)10:00~16:00
会 場:東京大学駒場キャンパス

【内容】
西尾寛治「人としてのジャウィ」
菅原由美「ペゴン史料の利用法と課題」
國谷徹・山田直子「オランダ植民地行政とジャウィ文書」
坪井祐司「イギリス領マラヤの行政文書におけるジャウィ史料」
山本博之「ジャウィ雑誌『カラム』」
 

  • 会場準備等の都合上、参加希望者はお名前、ご所属、連絡先を記したメールを以下の連絡先に送って事前に参加登録してください。参加者多数の場合にはお断りすることがありますのであらかじめご了承ください。
  • 関心がある方ならどなたでもご参加いただけますが、ローマ字によるマレー・インドネシア語の中級程度の読解力があることを条件とします。(講習会は日本語で行います。)
  • 講習会の参加費は無料です。参加者の交通費・宿泊費や期間中の飲食等は参加者が負担してください。
  • 講習会では実際にジャウィ文献を読みながら行いますので、マレー・インドネシア語等の辞書が必要な方は各自で用意してください。
  • 講習会のテキストは主に『カラム』から選びます。『カラム』は本センターのウェブサイトで電子版が公開されています。(http://area.net.cias.kyoto-u.ac.jp/infolib/meta_pub/G0000003QALAM
  • 今回の講習会は東京で行いますが、希望者がいれば京都でも開催したいと思いますので、京都での開催を希望する方は今回の講習会への参加希望と別にその旨お知らせください。

連絡先
地域研究統合情報センター
山本博之
yama[at]cias.kyoto-u.ac.jp

「身分契約の人類学――人と人との絆を律する法とは何か」[京都人類学研究会6月例会](関連する学会・研究会)

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日 時:6月18日(木)18時開場 18時半開始
場 所:京都大学 総合研究2号館(旧工学部4号館)4階 大会議室

会場までの道のりは、以下のアクセス・マップをご覧下さい。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_y.htm


【演題】身分契約の人類学――人と人との絆を律する法とは何か

【発表者】石田慎一郎(大阪大学人間科学研究科特任助教)

【コメンテータ】松村圭一郎(京都大学大学院人間・環境学研究科助教)

【要旨】
血盟は、血液の交換による関係構築という側面を捉えて、身体の次元で操作される社会性・共同性の様態をよく示す事例とみなされる古典的事例のひとつである。血盟研究を再検討したルーズ・ホワイトは、市場経済と植民地行政が東アフリカの諸社会に浸透する過程で現れた都市に潜む吸血鬼をめぐる噂話を分析し、血盟における血液が人格の個別性を備えていたのに対して、吸血鬼が吸いとる血液はそうした個別性を欠く匿名的なサブスタンスだったと対照し、植民地化以降に血液が「全く新しい別の意味合い」を持つようになったと述べている。本報告は、以上のような仮説を法人類学の見地から再考し、身分契約の例外化(下記)を批判する。これまでの社会科学のなかで、血盟は婚姻とならび、それが当事者双方の意思表示の合致によって成立する身分上の取決めであり、かつ双方に対して拘束的な権利義務関係をもたらすことから、「身分契約」と呼ばれてきた。同時に、自由意思の合致による権利義務発生のメカニズムを特徴とする点において身分契約は「通常」の財産法上の契約と同様だが、効果として生ずる婚姻関係と市場取引における当事者間関係とは性質が明らかに異なるとされ、身分契約は契約であるが、財産法上の契約と極めて異なっており、多くの点で特殊の性格をもつとされる。例えば、マックス・ウェーバーは、目的契約と身分契約との対比のうちに形式主義と反形式主義との対立を見た(婚姻ならびに兄弟契約を「身分契約」として概念化し、市場における財貨取引に顕著な「目的契約」と対比させた)。本報告では、目的契約と身分契約との間の古典的な二項対立に手を入れて、財産法上の契約のうちに、さらには婚姻・兄弟分・養子縁組に代表される身分契約のうちに、互いに対立する二つの定式化(形式的規定と実質的理解)の拠点を認めるところか、あらためて身分契約の社会的組成を考えてみたい。

 【備考】
*事前の参加予約は必要ありません。
*当日は、資料代として200円をいただきます。
*京都人類学研究会は、京都を中心とする関西の人類学および関連分野に関心をもつ大学院生・研究者がその研究成果を報告する場です。どなたでも自由に参加いただけます。

【お問い合わせ先】
inq_kyojinken[at]hotmail.co.jp
6月例会担当 木村周平 松尾瑞穂 井家晴子
京都人類学研究会代表 田中雅一

第154回アフリカ地域研究会(関連する学会・研究会)

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京都大学アフリカ地域研究資料センター
第154回アフリカ地域研究会のご案内

日 時:2009年6月18日(木)14:30 ~ 17:30

場 所:京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
稲盛財団記念館3階中会議室(京都市左京区吉田下阿達町46)
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_b.htm


演題1:「紛争はどのように波及するのか-第二次リベリア内戦に参加した
シエラレオネ人の事例から」

講師1:岡野英之(大阪大学大学院人間科学研究科博士課程)

要旨1:武力紛争、特に内戦の考察において、紛争の隣国への波及はひとつの
イシューとして取り上げられている。本来、国内勢力間での闘争であるはずの
紛争は容易に国境を越え、隣国においても不安定化をもたらしている。特に、
アフリカにおける武力紛争では、国内周縁部を支配する武装勢力が隣国に活動
拠点を置いたり、物資の運搬に隣国を利用したりするため、戦略的な重要性を
帯びている。しかし、紛争の越境プロセスを明らかにしようとするこれまでの
研究はこの現象にたいして部分的にしか取り組んでこなかった。そのような研
究は、武装勢力のリーダー層の行動や、彼らの国境を越えての協力関係といっ
た武装組織の上層部の動きを明らかにしてきたが、普通の兵士がなぜ、どのよ
うに移動するのかについては考えてはこなかった。しかし、この作業は、紛争
の越境を説明するためには不可欠である。
本発表では、リベリア第二次内戦の勃発を事例に、シエラレオネ紛争にCDF
(the Civil Defense Force)として参加した兵士が、どのように、なぜリベリアの
武装勢力であるLURD (Liberians United for Reconciliation and Democracy)に
参加したのかを明らかにする。この考察は、発表者が2008年10月にリベリアの
首都モンロビアにおいてシエラレオネ人元兵士に対して行ったインタビュー調査に
基づくものである。本発表は、発表者が行ったフィールドワークを、文献調査に
よって得られたCDFやLURDの形成や特徴と照らし合わせることによって第二次
リベリア内戦ぼっ発のメカニズムの理解を試みたい。


演題2:「北部ウガンダ紛争と国際刑事裁判所-『アチョリの伝統的正義』
言説をつうじて」

講師2:榎本珠良(東京大学大学院総合文化研究科博士課程)

要旨2:2003年、国際刑事裁判所(International Criminal Court、以下ICC)が
正式発足した。以後、ICCが捜査や訴追の段階に至った事態はアフリカに集中して
おり、発足後6年間のICCの活動は、アフリカでの犯罪への対処をつうじた「不処
罰の防止」、「法の支配の確立」、「平和構築」の取り組みとして論じられてきた
といっても過言ではない。報告者の調査地の北部ウガンダについても、ICC初の
ケースとして、北部ウガンダの人々に正義をもたらし、犯罪を予防し、「平和構築」
に資することが期待された。
そうした一方で、ICCは各事態において様々な問題に直面してきた。北部ウガン
ダについても、ICC関与以降の経緯は複雑であり、他の事態でも指摘されることが
ある「平和と正義」の問題やローカルな「正義」とICCとの関係の問題などが噴出
した。
本報告は、北部ウガンダ紛争とICC関与の経緯を概観し、最大の論点の一つで
ある「アチョリの伝統的正義(以下、伝統的正義)」をめぐる言説とその解釈を再考
する。そして、特定の「伝統的正義」言説と解釈が形成された歴史的背景を探る
作業を通じ、北部ウガンダの事態に関する議論が、アチョリ地域内外の多様な主
体の間で、複数の認識枠組みや社会秩序構想が交錯しながら展開したことを指摘
する。その上で、「伝統的正義」の言説および解釈が、ICC関与後の議論および
紛争の展開にどのような影響を与えたのかを考察する。

*******************************************************************************

この研究会は「アフリカ在来知研究会」と「紛争・難民・平和研究会」との共催です。

[第2回CIAS地域研究談話会](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年6月16日(火)13:30~15:30
会 場:地域研究統合情報センター セミナー室(稲盛会館2階213)

発表者:
風戸真理
『現代モンゴル遊牧民の民族誌』まで―これまでの研究と成果出版の過程

梅川通久
人口密度分布に関する地理情報解析と地域情報学

前回と同様に、発表者が連絡を担当しております。質問等ございましたら
梅川(umekawa[at]cias.kyoto-u.ac.jp)までお問い合わせください。

「映像実践による現代宗教復興現象の解明を通じた地域 研究手法の開発」[第七回研究会](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年06月13日(土) 14:30~18:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館(川端荒神口)3階中会議室
※アクセスマップ:http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_m.htm

参加申し込み:religion.visuality[at]gmail.com([at]を@にしてください)



【キーワード】
劇映画、プロパガンダ、国民文化、オリエンタリズム/オクシデンタリズム、宗教表象

【プログラム】

発表:
1.「プロパガンダ映画が恐れるもの 裸体、犬死、幽霊 ベトナム映画史から考える」
坂川直也(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)

発表概要:
ベトナム映画は政府の宣伝活動のため、国家主導により成立しました。しかし、戦争が終わり、社会が安定するに従い、それまで扱われなかった、新しい題材に挑戦する監督が登場します。セックス、社会風刺、異端・迷信などの題材です。しかし、これらの題材はいまだにベトナムでは、映画法によって、表現が規制されています。いったい、政府は何を恐れ、規制しているのでしょうか? 本発表では、ベトナム映画において規制された題材の歴史を通して、プロパガンダ映画の構造、世界観を浮かび上がらせたいと思います。宗教宣伝、布教映像に関する
研究の参考になれば、幸いです。

映像ベトナムの劇映画『10月になれば』
(1984年、ダン・ニャット・ミン監督 シンガポール製DVD 英語字幕付き)から、陰陽市のシーン
※作品の一部を上映



2.「ハリウッド映画における日本文化観と日本宗教描写」
エリック・シッケタンツ(東京大学大学院人文社会系研究科)

発表概要:
異文化観の形成上でマスメディアが作り上げているイメージが大きな影響力を持っている。本発表において私はハリウッド映画における日本文化描写と日本宗教表象の関係について考察する。従来の研究では日本表象における芸者などのイメージが注目されたが、宗教の表象はあまり分析の対象にならなかった。だが、近代史において、宗教こそがある国民文化の内面的な中心を表していると考えられており、異文化表象の上で宗教の描写が現在まで重要な役割を果たしている。従って、ハリウッド映画における宗教描写から、アメリカの日本観の重要な一側面を伺うことができる。だが、映画に見られる日本観はむろん統一しているものではなく、時代背景の変更と制作者の個人的な観点を反映している。本発表ではハリウッドが制作した代表的な映画を幾つか取り上げながら、その映画における日本宗教の描写とそれに表されている日本文化観の思想的・歴史的背景を分析する。

映像:
『Know Your Enemy &#8211; Japan』 (1945年、フランク・キャプラ監督)
『The Barbarian and the Geisha』 (1958年、ジョン・ヒューストン監督)
『The Yakuza』 (1974年、シドニー・ポラック監督)
『Shogun』 (1980年、TVミニシリーズ、ジェリー・ロンドン監督、ジェームス・クラベル原作)
『Black Rain』 (1989年、リドリー・スコット監督)
※作品の一部を上映


3.総合討論

研究会ホームページ
http://www013.upp.so-net.ne.jp/religion_media/home.htm)をご覧下さい。

「ベトナム・フエ都城郊外集落の研究:関西大学文化交渉学教育 拠点フエ調査プロジェクト中間報告」[東南アジア学会 関西地区6月例会](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年 6月13日(土) 13:30~17:30
場 所:関西大学千里山キャンパス総合研究棟2階 
(キャンパス案内は http://www.kansai-u.ac.jp/global/guide/mapsenri.html
を参照してください)

1. 13:30~13:45 西村昌也(関西大学文化交渉学教育拠点)”関西大学フエ調査
プロジェクト概要紹介”
2. 13:45~14:10 西村昌也”Quang Thanh社Hoa Chau城遺跡の調査初歩報告”
3. 14:10~14:50岡本弘道・篠原啓方・西村昌也(関西大学文化交渉学教育拠
点)”フエ都城外港集落Huong Vinh社明郷村の天后宮と関帝廟、ならびに”明郷
人”の実像について”

14:50~15:10 休憩

4. 15:10~15:50 Nguyen Thi Ha Thanh(グエン・ティ・ハー・タイン:関西大
学文化交渉学教育拠点) ”Huong Vinh社Dia Linh村とThanh Ha村の地簿資料につ
いて”(通訳あり)
5. 15:50~16:20 蓮田隆志(京都大学東南アジア研究所)”フエ伝統地方文書の
特性について”

16:20~17:30 コメント&ディスカッション
コメンテーター 松尾信之(名古屋商科大学)ほか

内容:
関西大学文化交渉学教育研究拠点は、グローバルCOEプログラムのもと、大学院
生の教育実習もかねてフエ都城周辺で”集落”をキーワードにした3つの研究プロ
ジェクトを行っています。今回はそれらの中間報告を行います。

1. Hoa Chau城はQuang Dien県Quang Thanh社に位置する、全周5000mを超える大
型城郭遺跡である。当遺跡は、陳朝期以降大越が利用した城郭拠点とされ、城郭
の最初の建設時代あるいは建設主体者がチャンパなのか大越なのかについて、あ
まり明瞭にされてこなかった。本研究は、測量と小規模な試掘をもとに、城郭の
構造を明らかにし、その構築法や構築年代について新出議論を加えることを目的
としている。また、現在、城郭内にある伝統集落の歴史的深度、チャンパの遺
物・遺溝とされるものへの再論も行う。

2. Huong Vinh社のHuong川左岸地域は、広南グエン阮氏時代(17世紀)から、外
港として栄えてきた。社北部のMinh Huong村(明郷)からDia Linh村(地霊)に
かけては、明郷人が建設した天后宮と関帝廟があり、祠堂や各信仰施設、さらに
は家並みや各種資料が、その歴史を留めている。それらは陳荊和などにより文献
史学的研究が進められてきた。ただ、実地調査による文化・歴史の諸側面はそれ
ほど明らかにされていない。本報告では華人系ベトナム人としての明郷人の実
像、あるいは、華人やMinh Huong村の周辺集落との関係、明郷人の信仰体系の中
心となる天后宮や関帝廟などについて、地理的調査、観察調査・聞き取り調査・
資料収集などをもとに基礎的な報告を行う。また、Dia Linh村やThanh Ha村のフ
ランス時代の地簿資料についての初歩的分析結果も報告する。

3. Hue周辺の伝統集落では、各集落が各種伝統地方文書を継承・保管している例
が非常に多い。それらの実態は、部分的な報告・研究はあるものの、全体的な姿
は明らかにされていない。本プロジェクトはトヨタ財団の助成をもとに、集落の
地方文書群を、集落の長老達が共同管理する村の行政や信仰関係の文書を中心と
する”村落地方文書”と氏族の族譜や財産関係文書などを中心とする” 氏族地方文
書”の二つに分け、文書群の実態を理解し、資料データの恒久保存を行い、今後
の研究・保存・活用の指針を作ろうとするものである。これまで調査を行った
Duc Buu、My Loi、Ha Thanh、Thanh Trungの各集落での調査から、代表的な文書
保管例、保管や管理の実態、文書群の性格と主内容などについて報告する。

世話人・連絡先
片岡樹・kataoka(at)asafas.kyoto-u.ac.jp
倉島孝行 tkurakura(at)hotmail.com
蓮田隆 hsd(at)cseas.kyoto-u.ac.jp
速水洋子 yhayami(at)cseas.kyoto-u.ac.jp

 

「サイゴン政権下ベトナムの土地政策と山地民―中部高原地域における焼畑耕作地の所有権をめぐって」[第3回 ホーチミン・ルート研究会](関連する学会・研究会)

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日時:2009年6月12日(金)14:00~16:00
場所: 京都大学稲盛財団記念館(川端通り荒神口角)CIASセミナー室(213号室)
http://www.cias.kyoto-u.ac.jp/index.php/access

話題提供者:下條尚志(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程)

テーマ:「サイゴン政権下ベトナムの土地政策と山地民―中部高原地域における焼畑耕作地の所有権をめぐって」

今回は、下條尚志氏に話をしていただきます。下記のテーマに関して討論し、ホーチミン・ルート研究をすすめていく契機にしていきたいと思います。皆さまのご参加をお待ちしております。

問い合わせ先:藤井美穂 fujii [ at ] cias.kyoto-u.ac.jp
京都大学地域研究統合情報センター 研究員




「調査報告発表」[西アフリカ研究会] (関連する学会・研究会)

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日時:2009年6月12日(金) 午後3時30分より
場所:新館(共同棟)5階 セミナー室

【発表者①】 佐藤浩介
【タイトル】 ソンライのポピュラー音楽から見たマリ共和国トンブクトゥの地域的特性

【発表者②】早坂麗子
【タイトル】 カメルーン牧畜民の乳製品販売とネットワーク形成


多数の皆様のご参加を、お待ち申し上げます。

「丹後半島、海岸部の地形と人々の暮らし」[第45回自然地理研究会](関連する学会・研究会)

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第45回自然地理研究会のお知らせ

「丹後半島、海岸部の地形と人々の暮らし」

【趣 旨】
今回は、”京都の海”を舞台に丹後半島の地形と人々の暮らしについて勉強していく。京都府北部の丹後半島には京都府・福井県にまたがる若狭湾から続くリアス式海岸がみられる。リアス式海岸は、河川の浸食をうけた山地や丘陵が沈降することによって形成される地形で、複雑に入り組んだ海岸線を形成し、湾口が狭く水深が深いことが特徴である。そのため、湾内の波は穏やかで湾深くまで船が進入できるため、古くから港として利用されてきた。丹後半島にも多くの良港がみられ、古くから漁業が盛んに行われてきた。今回は、このような地形の成り立ちとその地形を利用して営まれる人々の暮らしについて、身近な海である丹後半島において勉強し、理解を深めていく。実習では、海岸部に特徴的な地形を形成し日本三景のひとつにもなっている天橋立や、”リアス式海岸港”のひとつで日本では珍しい高床式舟屋のみられる伊根の舟屋、さらに、代表的な海岸地形の例として、岩石海岸の見られる経ヶ岬、鳴き砂で有名な琴引浜などを訪れる。

【案内者】山科千里(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
瀧口正治(京都大学大学院理学研究科地球惑星科学専攻)
【日にち】座学:6月11日(木)、実習:6月14日(日)
【予定】

<座学>
日時:6月11日(木) 18:30~20:00
場所:稲盛財団記念館(川端通り沿い荒神橋東詰の新しい建物です) 3Fセミナー室(318)
※詳しくはこちら http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/about/access.html

注意事項:建物の入口が18時に施錠されますので、入口の前まで来られたら、
075-753-7820(セミナー室直通)に電話してください。
鍵を開けに行きます。なお、入口は正面玄関ではなく、稲盛棟南側の
車両進入口から入って左手のドアをご利用ください。

解説者:山科千里、瀧口正治
内容:
・丹後半島、海岸部の地形と港・漁業の関係(山科)
・日本海形成とその後の地殻変動によって作られた丹後半島名勝地の地形・地質(瀧口)

<野外実習>

日時:6月14日(日) 8:00に、稲盛財団記念館 南側駐車場に集合
場所:丹後半島(京都府北部 天橋立ほか)
案内者:山科千里、瀧口正治
内容:海岸地形の観察(天橋立、経ヶ岬、琴引浜など)、漁村の見学(伊根の舟屋)

予定:
08:00 稲盛棟南側駐車場集合、出発
11:00 天橋立(昼食)
13:30 伊根の舟屋
14:30 経ヶ岬
※途中、屏風岩・立岩などの見学
15:30 琴引浜・掛津砂丘、周辺の散策
16:30 終了
※途中、温泉+夕食に立ち寄る予定(宮津 天橋立周辺)
21:00 京都着

【持ち物】
<必須>
フィールドノート(小さめのノート)、筆記具、弁当・飲物(途中でも買えます)、
着替え・タオル(温泉用)、雨具、動きやすい服装と靴(汚れてもよいもの)、
3000円程度(天橋立展望台、温泉代、交通費等)
※帰る途中で夕食に寄る予定なので、上記のお金プラス夕食代が必要です。

<あるとよいもの>
1:5万地形図(網野・宮津・冠島・丹後由良)
※実習で立ち寄る場所の地形をより詳しく見たい人は1:2.5万地形図の宮津(天橋立)・
丹後平田(伊根)・網野(琴引浜)・丹後中浜(経ヶ岬)があるといいと思います。

【申込み】
参加を希望される方は、6/11(木)昼12:00までに、「氏名・所属・学年・当日連絡先(任意)」を
明記のうえ、下記のメールアドレスにご送信ください。その際、座学の出欠も合わせてお知らせください。
なお、座学・実習どちらか一方のみの参加も可能ですので、お気軽にご連絡ください。

【予告】
7月以降は、下記の通り予定しております(変更あり)。
7/3(金)~5(日) 屋久島(現地2泊程度)

その他、ご不明な点がございましたら、下記のメールアドレスでお気軽にご連絡ください。
よろしくお願い致します。


※このたび、自然地理研究会専用のメールアドレスを開設しました!
参加申込やお問合せは、spg.kyoto [ at ] gmail.comまでご連絡ください。

「映像で観る東南アジアシリーズ第1回」[第25回 映像なんでも観る会] (関連する学会・研究会)

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日 時:2009年6月10日(水) 18:10~(開演)  18:30~(上映)
場 所:京都大学本部構内 総合研究2号館(旧工学部4号館)4階・401室
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/about/access.html

映画:JAY

<作品紹介>
タイトル:Jay
監督:Francis X. Pasion
84分 / 2008年
言語: フィリピノ語 (字幕:英語)
<関連サイト>
http://www.gmanews.tv/story/108181/Baron-Mylene-win-big-in-Cinemalaya-2008
http://showbizandstyle.inquirer.net/breakingnews/breakingnews/view/20080720-149626/Jay-Andong-Cinemalaya-winners
http://en.wikipilipinas.org/index.php?title=Francis_Xavier_Pasion
http://en.wikipilipinas.org/index.php?title=Jay_%28film%29

この度、ニック・ティオンソン教授が京都大学東南アジア研究所に外国人研究員として招かれました。ティオソン教授はフィリピン映画に関して、クラッシックからインディーズまで幅広く通じていらっしゃいます。これを機に、毎月ティオソン教授ご推薦の映像を鑑賞する「フィリピン映画コロキアム」を立ち上げることとなりました。多くの作品の字幕が英語であるという難点はありますが、誰でも参加でき、思うままを楽しく語る気張らない会にしたいと思っております。
第1回目は、2008年にマニラで開催されたシネマラヤ・インデペンデント・フィルム祭でベスト映像賞を受賞した「Jay」を鑑賞します。ゲイであるJayという名前のテレビ・レポーターが、同じくゲイでJayという名前の学校の先生の殺人事件を報道するというストーリー。同姓同名ならぬ同「性」同名を設定するという面白い筋書きのうえに、いかにテレビが視聴率獲得のために事実を操作していくか、という過程を描きだします。
Jayの主役をつとめたBaron Geislerはシネマラヤ・インデペンデント・フィルム祭で主演俳優賞を受賞しました。また、作品自体は、バンコク、ジュネーブ、スイス、バハマなどで開催された映画祭でさまざまな賞を受賞しています。
上映後には、ティオソン教授に作品の解説などをしていただきます。ぜひお越しください!

お問い合わせ先:石井正子(大阪大学グローバルコラボレーションセンター)

「時空間情報に着目した地域研究情報の創出」[トピックマップ講習会](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年6月6日(土)14:00~18:00
場 所:京都大学川端キャンパス稲盛財団記念館213号室 (2階セミナー室)
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_b.htm

講師:内藤 求(京都大学地域研究統合情報センター客員准教授)

【プログラム】(案)
1.トピックマップの概要
2.トピックマップの作成手順
- 問題領域、範囲の決定
- データ収集
- オントロジの作成
  - 主題、関連、出現候補の列挙
  - 型の定義 (トピック型、トピック名型、関連型、出現型)
- トピックマップの作成
  - テキストエディタ
  - Ontopoly (トピックマップエディタ)
  - XSLT
  - DB2TM
    - オントロジトピックマップの作成
    - コンフィギュレーションファイルの作成
    - バッチの実行
  - 専用のアプリケーションを開発
 - トピックマップWebアプリケーションの開発
3.トピックマップの構文
4.OKSの使い方
  - Omnigator
  - Vizigator
  - Ontopoly
5.DB2TM
6.トピックマップ問合せ言語 (tolog)
7.Navigator Frameworkを用いたトピックマップアプリケーションの開発

トピックマップは情報リソースを意味的に組織化,管理,検索するための
オントロジー手法の一つです。多様な地域研究情報を結びつけ,ナビゲー
トする手段として注目しています。
参考:http://www.knowledge-synergy.com/topicmaps/document/TopicMaps_Introduction.pdf

連絡先:京都大学地域研究統合情報センター
原正一郎(shara[at]cias.kyoto-u.ac.jp)

「イスラーム法とテクノロジー」[第一回研究会](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年06月06日(土) 13:00~16:00
場 所:京都大学総合研究2号館第一講義室(AA401)
*少々わかりづらいところにあります。百万遍の交差点近くの京都大学北門から
入りすぐ左手の建物が総合研究2号館(旧工学部4号館)です。
その建物の北側入り口付近のエレベーターに乗って四階に行き、右側(西側)に
曲がってください。

http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_y.htm
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kias/contents/tariqa_ws/access_map.pdf
などをご参照ください。


発表:角本 繁(独立行政法人防災科学技術研究所地震防災フロンティア研究センター)
「DiMSIS-EX(Disaster Management Spatial Information System-Expansion)の活用法」

*前回の研究会においてご説明いただいた時空間管理をおこなうことのできる地理情報システム、
DiMSIS-EX(Disaster Management Spatial Information System-Expansion)に関する実際の利用方法を説明していただきます。

コメント1:江川ひかり(明治大学)
「トルコ歴史研究への応用」

コメント2:後藤裕加子(関西学院大学)
「イラン歴史研究への応用」

出席者は、みずからが取り組む研究の中で、どのようなデータをどのように分析するためにDiMSIS-EXを活用したいのか、各自簡単なレポートをご持参いただくと、具体的なお話を聞くことができます。

参加ご希望の方は人数把握の関係から
mext-kias[at]asafas.kyoto-u.ac.jp
宛てに、事前にご一報を頂戴できれば幸いです。

[ベトナム・ハノイプロジェクト関連研究会](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年6月5日(金)13:30~17:00
会 場:京都大学東南アジア研究所 共同棟4階セミナー室
参加対象:オープン

報告者:

1.Tran Dai Nghia(東京大学工学研究科社会基盤学専攻M2)
大田省一(東京大学生産技術研究所助教)
「ハノイの堤防資料からみた都市発展」

2.柴山 守(東南アジア研究所教授)
「19世紀ハノイの村落変遷マッピング事始め
-1885年地図・文献・地簿から探る-」

3.米澤 剛(生存基盤科学研究ユニット研究員)
「ハノイの三次元都市モデルの構築」

4.桜井由躬雄(東京大学名誉教授)
「ハノイプロジェクト総括」


(研究会終了後、懇親会を予定)

問い合わせ先:
米澤 剛(go-yone[at]cseas.kyoto-u.ac.jp)
柴山 守(sibayama[at]cseas.kyoto-u.ac.jp)

"The State of Democracy in Southeast Asia." (関連する学会・研究会など)

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/en/article.php/20090604

「竹林がかかえる2つの問題--面積拡大とテングス病--」[第44回自然地理研究会](関連する学会・研究会)

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第44回自然地理研究会のお知らせ(担当:中村・藤田)

「竹林がかかえる2つの問題--面積拡大とテングス病--」

【趣旨】
日本において竹は特になじみの深い植物のひとつですが、皆さまはどの程度竹についてご存知でしょうか?今回の研究会では、日本各地で調査を行っている立命館大学の鈴木重雄さんに、調査地の一つである滋賀県近江八幡市の八幡山で竹林の案内をお願いして、身近な植生である竹林に関して勉強をしていく予定です。
里山の竹林は、古くから人々の生活と結びついて管理・利用されてきましたが、近年竹林が周囲の雑木林や畑地に侵入し、拡大する現象が見られるようになってきました。一方、竹類の病害(テングス病)によって、竹林の枯死面積が広がっているという問題も存在しています。
様々なトピックがある竹林の実情について、現地での実習と鈴木さんのお話を通して理解を深めていただきたいと思います。

【案内者】鈴木重雄(立命館大学文学部地理学教室実習助手)
【日にち】5月31日(日)
【予定】
<野外実習>(荒天時は中止です。中止の場合のみ前日19時までにメールで連絡します)
日 時:5月31日(日) 8:30に京都大学稲盛財団記念館 南側駐車場に集合
※川端通り沿い、荒神橋東詰の新しい建物です
詳細はhttp://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/about/access.html
場 所:滋賀県近江八幡市鶴翼山(八幡山)
案内者:鈴木重雄
内 容:
・竹林が雑木林や畑地などに拡大している様子を実際に観察する
・植生調査(樹種判別と樹高や胸高直径を計測)を数ヶ所で行う
・植生調査のデータを整理し、データから竹林拡大を読み解く
・八幡山周辺を散策し、植生景観の大きな変遷の流れをみる
予 定:
08:30 稲盛記念館南側駐車場集合、出発
10:00 近江八幡着、竹林の拡大に関する説明
10:30 説明後、竹林で調査開始
12:00 昼食
12:30 植生調査結果を簡単にまとめ、議論
13:30 周辺の散策
15:30 終了
18:00 京都着(途中温泉へ寄る予定です)、打ち上げ@水野邸(BBQ)

【持ち物】
<必須>
フィールドノート(小さめのノート)、筆記具、弁当・飲物(途中でも買えます)、
雨具(なるべくカッパがよいが傘でも可)、動きやすい服装と靴(汚れてもよいもの)、
着替え・タオル(温泉用)、参加費1500円(内訳:温泉代650円、打上代500円、ガソリン代等)
<あるとよいもの>
1:2.5万地形図「近江八幡」、双眼鏡、樹木図鑑

【申込み】
参加を希望される方は、車の手配の都合上5/28(木)19:00までに、
氏名・所属・学年・当日の緊急連絡先(任意)を記載の上、本メールへご返信ください。

「湖西・真野の暮らし今昔」[生存基盤科学研究ユニット京滋フィールドステーション事業第12回研究会](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年5月29日(金)16:00~18:00(お話の後に懇親会を予定しています)
場 所:小森バイオ研究所(滋賀県大津市真野大野1-6 )
集 合:現地16:00、もしくはJR湖西線/堅田駅改札口前15:20
(堅田駅からはタクシー、もしくは江若バス「生津」行 堅田駅15:27---大野15:35)

発表者:小森 清喜 ((有)小森バイオ研究所)

発表題目:「湖西・真野の暮らし今昔」

発表内容:
真野川(大津市)は、比叡山系から琵琶湖に流れ出る川です。真野の暮らしは、山と川と湖がつながるなかでいとなまれてきました。今回の定例会では、真野に生まれ育ち、比叡山付近の土中から新種の土壌菌を発見された小森氏に、真野における暮らしとその変化について、ご自身のライフヒストリーと重ねながらお話いただきます。

当日の資料と懇親会の準備がありますので、ご出席される方は5/28(木)までに、生存基盤科学研究ユニット研究員の増田和也さん(kamasu[at]mine.email.ne.jp)へメールでご連絡ください。

[地域研究談話会](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年5月28日(木)10:30~
会 場:地域研究統合情報センター セミナー室(稲盛会館2階213)

発表者:
吉田香世子
「越境を支える人々-北ラオス村落社会における今日的移動と在郷者の文化実践」

増原善之
「バンコクに眠る布文書は何を語るか?-ラオス・ランサン王国行政文書の紹介を兼ねて-」

Socio-economics Studies (関連する学会・研究会など)

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/en/article.php/20090527

Special Seminar (関連する学会・研究会など)

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/en/article.php/20090525_02

[第1回プラクティカル・ランゲージ・セミナー](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年5月25日(月)13:00~16:15
会 場:総合研究2号館 4階 会議室(AA447)

セミナーの詳細内容については近日中に発表いたしますが、主に語学習得法についての紹介や、昨年度、ITP語学研修より帰国した学生たちによる現地体験談など、興味深い内容になる予定です。

セミナー終了後、4時15分より懇親会も予定しております。


ITP事務局 / PLESO(プラクティカル・ランゲージ教育支援室
担当:西川さおり (月・水・金 10:00-17:00)

「KIASイスラーム基礎概念研究セミナー」[近代トルコに関する研究会](関連する学会・研究会)

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日 時 : 5月23日(土)15:00-17:30

場 所: 京都大学総合研究2号館第一講義室(AA401)

少々わかりづらいところにあります。百万遍の交差点近くの京都大学北門から入りすぐ左手の建物が総合研究2号館(旧工学部4号館)です。
その建物の北側入り口付近のエレベーターに乗って四階に行き、右側(西側)に曲がってください。

http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_y.htm
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kias/contents/tariqa_ws/access_map.pdf


発表1:新井政美(東京外国語大学)
"Ottoman Citizens' Liberty and Equality: From the Midhat Constitution
to the Turkish Republic''

発表2:M. Sukru Hanioglu (Princeton University)
`"Were the Ottoman and Early Republican Westernizations the Same?''

言語:英語


参加ご希望の方は人数把握の関係から
inq-kias[at]asafas.kyoto-u.ac.jp
宛てに、事前にご一報を頂戴できれば幸いです。

"modern Turkey" (関連する学会・研究会など)

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/en/article.php/20090523

"Occult Transmissions: Religion after Religion in Literary Modernism"(関連する学会・研究会)

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日 時: 2009年5月22日(金)17:00-19:00
場 所: 京都大学総合研究4号館1階講義室・共通2(人文研本館)
主 催: ヴィシュワナータン読書会
共 催: 日本南アジア学会・定例研究会(関西)

プログラム
【講演】17:00~18:00

「オカルトの伝達:文学的モダニズムにおけるポスト宗教時代の宗教」("Occult Transmissions: Religion
after Religion in Literary Modernism") 講演は英語で行われます。
ガウリ・ヴィシュワナータン (コロンビア大学教授)

【ディスカッション】18:00~19:00
<ディスカッサント>
三原芳秋(同志社大学言語文化教育研究センター)
藤倉達郎(京都大学アジア・アフリカ地域研究研究科)
ヘント・デ・フリーズ(ジョンズ・ホプキンス大学教授)

【司会】
田辺明生(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
【コーディネーター】
磯前順一(国際日本文化研究センター)

【講師プロフィール】
ガウリ・ヴィシュワナータン(Gauri
Viswanathan)氏の専攻は英文学・比較文学。コロンビア大学教授。教育・宗教・文化、19世紀のイギリスおよび植民地のカルチュラルスタディーズ、近代諸学問の歴史などについて幅広く出版している。主著には、Masks
of Conquest: Literary Study and British Rule in India (Columbia, 1989;
Oxford, 1998) や Outside the Fold: Conversion, Modernity, and Belief
(Princeton, 1998)がある。Outside the Fold
では米国比較文学会のハリー・レヴィン賞、米国近代言語学会のジェームス・ラッセル・ローウェル賞、アジア研究学会のアーナンダ・クーマラスワーミー賞を受賞した。編著には、Power,Politics,
and Culture: Interviews with Edward W. Said (Vintage, 2001)および ARIEL:
A Review of English Literature (2000) "Institutionalizing English
Studies: The Postcolonial/Postindependence Challenge"
(特集号)がある。近代のオカルティズムについてであり、ポスト世俗主義時代にふさわしいオルタナティブな宗教史を書こうとしている。

【講演予告】
本講演では、オカルティズムを、ポスト宗教的で、信仰と無信仰のあいだにあり、またオーソドックスな信心深い社会における諸約束事と無神論的で懐疑的で合理的な社会における正反対の衝動とのあいだにあるものとして描写する。

「名づけの文化政治学 ―カンボジアの政体変容と首都プノンペンの道路名称の変遷をめぐって―」[第42回 東南アジアの社会と文化研究会](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年5月22日(金) 16:00~18:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館・3F中会議室(332号室)
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_m.htm

話題提供者:加藤剛(龍谷大学)

演題:名づけの文化政治学 ―カンボジアの政体変容と首都プノンペンの道路名称の変遷をめぐって―
要旨:
東南アジア島嶼部の研究、なかでもインドネシアを中心に研究をしてきた人間が、どうしてカンボジアについて話をするという無謀な試みをすることになったのか――つまり、この知的迷走は如何に起こり、どのような道筋を辿ったのかが報告の枕である。基本的な問題意識は、東南アジアに限らず一般的に、植民地支配から独立したあとの国民国家は、旧植民地国家の首都を己の首都にする傾向にある、との観察から発する。すなわち、かつての植民地支配の中心を独立の中心としたわけである。これは一体どのように可能だったのか。当然、何らかの首都の物理的な造り替えや、支配の象徴から独立の象徴への読み替えを伴うのではないか、との疑問である。この問いをジャカルタについて検討したあと、比較の観点から東南アジアの幾つかの首都について考えてみた。そのひとつがカンボジアの首都プノンペンである。カンボジアが興味深いのは、単に植民地支配から独立しただけでなく、独立後も幾度かの政治体制変容を経験していることである。政体変容は首都のあり方にどのような変化を与えたのかを、ここでは道路名称の変遷から考えてみたい。資料は限られているが、取り上げるのは植民地期、旧カンボジア王国期(1953~70)、カンプチア人民共和国期(カンボジア国期を含む)(1978~93)、新カンボジア王国期(1993~)である。現在のプノンペンにはどうして数字の道路名が多いのか(プノンペン地図に見る430の通りのうち320、74%が単なる数字の名称)、その理由についても考えてみたい。

研究会ホームページ
http://www.asafas.kyoto-u.ac.jp/kenkyuukatsudou/syakai-bunka/index.html


お問い合わせ先 kataoka[at]asafas.kyoto-u.ac.jp
片岡樹(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)

備考
・事前の参加予約は必要ありません。
・当日は、資料代として 200円をいただきます。


[研究会世話人/事務局]
杉島敬志 (京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
林行夫 (京都大学地域研究統合情報センター)
速水洋子 (京都大学東南アジア研究所)
伊藤正子 (京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
片岡樹 (京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)

 

第153回アフリカ地域研究会(関連する学会・研究会)

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京都大学アフリカ地域研究資料センター
第153回アフリカ地域研究会のご案内 (This seminar will be held in English)

日 時:2009年5月21日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
稲盛財団記念館3階中会議室(京都市左京区吉田下阿達町46)
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_b.htm


演 題:From prehistory to ethology, from ethology to anthropology :
On complicated human natures.
(先史学から動物行動学へ、そして動物行動学から人類学へ:
複雑なヒトの本性について)

講 師:Dr. Frederic Joulian(フレデリック・ジュリアン氏)
・Associate Professor, EHESS-School of High Studies in Social Sciences, Marseille, France
(フランス社会科学高等研究院(マルセイユ)、准教授)
・Guest Associate Professor, ASAFAS, Kyoto University
(京都大学大学院AA研、客員准教授)

要 約:この講演では、欧米における人と霊長類・古人類との関係の歴史的、学
術的文脈についてたどってみたい。また、それは同時に、80年代中頃以降の私
自身のフィールドワークの軌跡をたどることになる。動物行動学や古人類学がも
たらした、さまざまな逆説について紹介する。昨今、「動物の文化」や「ヒト以
外の霊長類」を、実証主義的で還元論的な欧米的枠組みで定義することは、問題
への取り組みに関して表層的な役割しか果たさず、むしろ学問領域間の誤解を再
強化している。 このような逆説や誤解から抜け出すためには、われわれの思考
を学際的で相互参照可能なフィールドワークに置くべきであろう。そのため、わ
れわれは「進化、自然、文化」という広領域の野心的な研究グループを立ち上げ
た。このプロジェクト内のさまざまな研究を概略するために、西アフリカ(コー
トジボワール、ギニア、そしてとりわけガーナ)からいくつか異なる事例を選ん
で紹介したい。そして、ASAFASの一部スタッフの参加も得て行っている、「境界
面(interface)」プロジェクトについても手短に紹介する。
私のこの講演は、「チャンネル飛ばし(zapping)」的な傾向があると思われる。
私のスライドが、特定の議論の場への入り口を示してくれることを期待している。
なお、下記の論文や著書は、ASAFASアフリカ地域研究専攻事務室や図書室で参照
できる。

From prehistory to ethology, from ethology to anthropology : On
complicated human natures.

In this talk, I will trace both historical and academic contexts
about human relations toward primates and prehumans in Occident, and at
the same time I will also trace my field trajectory since middle 80's.
I will show different paradoxes generated by ethology and
paleoanthropology. Defining"animal cultures" or "non human-primates"
in a positivist and reductionist occidental frame, is nowadays playing
with a superficial way to tackle problems, and a manner to re-enforce
misunderstandings between disciplines.
One of the ways to get out paradoxes and misunderstandings I just
mentioned, is to base our thinking on interdisciplinary comparative
fieldworks. So, we have launched a broader and more ambitious research
group, "Evolution, natures and cultures". To illustrate various
researches in the project, I will give different examples from West
Africa (Ivory Coast, Guinea, and Ghana, in particular). Then I will
briefly describe the "Interfaces" project, that we also have developed
in collaboration in part with our colleagues in ASAFAS.
Of course, I am aware of the "zapping" dimension of our
presentation. I hope each of my slide can represent a gateway for a
specific field of discussions. The following papers and books will be
available at the secretariat office of African Division, ASAFAS for
further references, then at the library.

Books :

(in preparation) ≪ Human and Primates in Perspective ≫ Paris :
Editions de la MSH-Actes Sud.

(in preparation) "How the chimpanzee stole culture. Culture and meaning
among apes, prehuman and human beings" (edited from a conference).
Paris : Editions de la MSH-Actes Sud.

2008 Human Natures (co-ed S. de Cheveigne, F. Joulian) in Techniques&
culture n°50, 225 p.

2006 Dire le savoir-faire. Gestes, techniques et objets. (co-direction
Salvatore D'Onofrio, Frederic Joulian) Collection d'Anthropologie
Paris : Cahiers de L'Herne, 143 p.

1998 "La culture est-elle naturelle ? Histoire, epistemologie et
applications recentes du concept de culture" (co-direction avec A. et J.
Ducros). Paris : Errance, 238 p.

Articles :

2005 Significant tools and signifying monkeys : the question of body
techniques and elementary actions on matter among apes and early
hominids. In : Proceedings of International Round Table ≪ From tools to
Symbols. From Hominids to Modern Humans/Des outils aux symboles. Des
hominides aux Hommes Modernes ≫ (eds.) Lucinda Backwell and Francesco
d'Errico, Witswatersrand University Press, Johannesburg, : 52-81.

2005 : Animaux chasseurs, animaux chasses : sortir d'une approche en
terme de seuil. Rencontre scientifique avec J.-M. Geneste, Jean Clottes
et N. Govoroff. In : Le livre des rencontres des Eyzies de Tayac
Sireuil, 2004 : L'Homme et l'Animal. Pole International de la
Prehistoire, : 36-45.

2002 Comment etudier les origines de la culture. In : La culture. De l'
universel au particulier. (coord. N. Journet) Auxerre : editions
Sciences Humaines : 45-52.

1998 Hominization and apes : an unatural kinship. In : Genes and
Humanity's past. A renewed dialogue. Diogenes n° 180. Berghahen Books
: 73-96.

 

「在日ムスリムとしての自己の構築プロセスにみる差異の重層性」[京都人類学研究会5月例会](関連する学会・研究会)

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日 時 : 5月19日(火)18時開場 18時半開始

場 所: 京都大学 総合研究棟2号館(旧工学部4号館)4階会議室(AA447)

会場までの道のりは、以下のアクセスマップをご覧下さい。
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_y.htm

発表者: 工藤正子(京都女子大学)

演 題:
在日ムスリムとしての自己の構築プロセスにみる差異の重層性:パキスタン人ムスリムと結婚した日本人女性たちの事例から
 
  
【要旨】
日本に「ニューカマー」とよばれる外国人が増加し始めて約20年が経過した。そのなかには、日本人と結婚して家族を形成する人々もふえてきており、日本社会の多元化において重要な位置を占めつつあるといえるだろう。本発表は、そうしたケースのなかで、関東圏におけるパキスタン人ムスリム男性と日本人女性との国際結婚をとりあげ、結婚を機にイスラームに改宗する日本人女性の宗教的自己の形成過程に焦点をあてる。彼女たちの自己形成のプロセスに、トランスナショナルな生活世界に交差する重層的差異がいかに関与しているのかを考察することが発表の主な狙いである。また、「外国人ムスリム」として他者化されがちな夫たちの位置どりや、これら国際結婚の夫婦の一部で近年生じているトランスナショナルな家族の分散にも目を向け、それらとの関連において日本人女性配偶者たちの位置や自己形成について議論し、そこにみられる複雑な差異の交差が現代日本の多元化に示唆するところを考察したい。


【備考】
*事前の参加予約は必要ありません。
*当日は、資料代として200円をいただきます。
*京都人類学研究会は、京都を中心とする関西の人類学および関連分野に関心をもつ大学院生・研究者がその研究成果を報告する場です。どなたでも自由に参加いただけます。

【お問い合わせ先】
小池郁子(5月例会担当)
田中雅一(京都人類学研究会代表)
 

[インドネシア最新情報に関するセミナー](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年5月18日(月)09:00~12:00
会 場:京都大学稲盛財団記念館3 階333 号室
使用言語:英語(日本語要旨を配布)、質疑応答のみ日本語同時通訳付

講 師:
ウマール・ハディ氏、平和と民主主義協会理事
デウイ・フォルトゥナ・アンワル博士、平和と民主主義協会理事
イ・クトゥトゥ・プトゥラ・エラワン博士、平和と民主主義協会所長


ご出席される方は、申込用紙にご記入の上、5 月14 日(木)までにご返送下さい。
申込用紙>>

お問合せは、在大阪インドネシア共和国総領事館・情報部 Ms.アングラエニ
(電話番号06-6252-9826、もしくは電子メールanggraeniw[at]indonesia-osaka.org)まで。

「アジア,アフリカにおける地球と生命の共進 化-中新世以降におけるイネ科草本と草食動物-」[第8回『仮想地球』研究会](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年5月16日(土)13:00-
会 場:京都大学稲盛財団記念館(川端荒神口)3階中会議室
場所説明:http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_m.htm

お問い合わせ・参加申し込み(定員50名):
『仮想地球』研究会事務(virtual.earth.kyoto[at]gmail.com)

【趣旨】
第6回研究会では東工大の丸山茂徳先生をお招きし、惑星系における地球のダイナミクスと地球の進化を統一的に語っていただきました。今回は、地球史における生物に焦点をあて、現在の動物地理と深い関連のある、新生代中新世以降の哺乳動物の進化とその背景となる地球の乾燥化、草原の発達についてのシンポジウムを企画しました。講演者はそれぞれ、DNAからみた哺乳類の系統進化、古生物、耕地生態学の第1線で活躍されているみなさんです。京都大学の探検は、モンゴル草原から始まり、乾燥帯のつながりをたどってアフリカに向かいました。また、人類の進化は「イースト・サイド・ストーリ」を待つまでもなく、草原と大型哺乳動物とに深くかかわっています。自然史と人類史の接点としてのこの時代の理解が、現代の「地球環境問題」をとく鍵になることをめざします。

【プログラム】
司会: 米澤隆弘氏(復旦大学・生命科学学院・講師)

コメンテータ: 實吉玄貴氏 (株)林原生物化学研究所古生
物学研究センター

13:00- 13:05: ご挨拶 
荒木茂(『仮想地球』研究会:代表)

13:05-13:15: 趣旨説明 米澤隆弘 

13:15 -14:00: 発表1
長谷川政美氏(復旦大学・生命科学学院・教授)
「真獣類の進化―大陸移動およびイネ科植物進化の関わり」

14:00- 14:15: 質疑応答

14:15- 15:00: 発表2
仲谷英夫氏(鹿児島大学大学理学部・教授)
「サハラ以南のアフリカの中新世哺乳類動物相の変遷と環境変動」

15:00- 15:15: 質疑応答

15:15 -15:30: 休憩

15:30 -16:15: 発表3
三浦励一氏(京都大学大学院農学研究科・講師)
「イネ科植物と動物、ヒトとのかかわり」

16:15-16:30: 質疑応答

16:30-16:50: コメント

16:50-17:30: 総合討論 


シンポジウム終了後、18:00より懇親会を予定しています。


【講演要旨】
長谷川政美氏(復旦大学・生命科学学院・教授)

演題:「真獣類の進化―大陸移動およびイネ科植物進化の関わり」
要旨:
近年の分子系統学の発展により、真獣類(胎盤哺乳類)は系統的には3つのグループから構成され、それぞれのグループはおよそ1億年前以降に互いに分断されていたローラシア、アフリカ、南米大陸由来であることが明らかになってきた。このことは真獣類の進化に大陸移動の歴史が深く関わっていることを意味している。ここではまず、このような真獣類進化の歴史をレビューする。
マダガスカルはアフリカ大陸から東に400km離れたインド洋に浮かぶ島であるが、長い間孤立していたために独自の動物相が進化したことで有名である。マダガスカルの真獣類は目レベルでは限られたものしかいないが、それぞれのグループ内の多様性が非常に高いことが特徴である。特にマダガスカル原猿類(レムール)とテンレック類の多様性の高さが顕著である。ここでは、これらマダガスカル真獣類の起源に関する最近の研究結果を紹介する。ここでも大陸移動の歴史が重要である。
動物の進化には、餌となる植物の進化が当然密接に関わっている。現在のアフリカの動物相を構成する主要なメンバーは、サバンナのウシ科動物(レイヨウ類)であるが、彼らの祖先はアフリカがユーラシアと陸続きになったおよそ1800万年前以降にユーラシアからやってきたと考えられている。後期中新世以降に乾燥化が進み、サバンナが広がったことによってウシ科動物の爆発的な種分化が進んだわけであるが、それを支えたのがイネ科植物である。イネ科はおよそ1万種を含み、最も成功した植物のグループの1つであるが、ここでは最近われわれの研究室で行なった葉緑体ゲノムデータの解析から、その成功のうらにあるものについて考察する。


仲谷英夫氏(鹿児島大学大学理学部・教授)

演題:「サハラ以南のアフリカの中新世哺乳類動物相の変遷と環境変動」
要旨:
サハラ以南のアフリカにおける中新世(約2000万年から500万年前)の哺乳類 動物相の変遷はアフリカ大地溝帯の隆起という地殻変動により引き起こされた 気候変動と草原の拡大といった植生の変遷に大きく影響されている。また、プ レートの移動によりユーラシア大陸との接続と分離により両大陸間で大規模な 哺乳類の移動が起きている。これらの中新世の哺乳類動物群の変遷と環境変動 は700万年前にさかのぼるとされる人類の起源やその進化と重要な関係を持っ ていると考えられている。
 
ここでは、地質年代などが詳しく明らかにされており、哺乳類化石産地も多い 東アフリカの中新世哺乳類動物相の変遷過程をまとめ、哺乳類化石臼歯の研究 から復元される類人猿化石を伴う後期中新世(1000万年から900万年前)ケニ アの二つのサイト間の環境変動(相違)について述べる。


三浦励一氏(京都大学大学院農学研究科・講師)

演題:「イネ科植物と動物、ヒトとのかかわり」
要旨:
イネ科は種数の上で種子植物のおよそ4%を占める大きな科であるが,地球上でイネ科植物が果たしている役割はもっとずっと大きい。地球上の植被の5分の1を占める「草原」は主にイネ科からなる植生タイプである。イネ科の栽培植物(=ヒトと共生する植物)の種子である穀物は,全人類が食物として得ているカロリーの半分を供給している。このような重要性にもかかわらず,イネ科はどれもこれも同じに見える,とっつきにくい植物群でもある。イネ科っていったいどんな植物なんだろう? なぜ見栄えがしないんだろう? なぜ重要な役割を果たすようになったんだろう? イネ科の分類や生態に関する研究の要点をレビューするとともに,イネ科植物のさまざまな姿を写真で紹介したい。



荒木 茂(『仮想地球』研究会・代表)

Special Seminar (関連する学会・研究会など)

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「学術研究における映像実践の最前線」[第二回映像実践セミナー](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年05月13日(水) 16:30~18:30
場 所:京都大学総合博物館2階セミナー室
アクセス:http://www.museum.kyoto-u.ac.jp/indexj.html

主 催:京都大学国際シンポジウム「学術研究における映像実践の最前線」実行委員会

※京都大学所属以外の方は、通常、博物館への入場料が発生しますが、本セミナー参加者は入場料は必要ありません。また参加者は事前登録が必要ですので、参加ご希望の方は、下記連絡先までお申し込みください。
事前登録先:visual-media.practices[at]cias.kyoto-u.ac.jp(実行委員会事務局)


第二回セミナー「映像メディアと『括弧の意味論』」
講 師:木村大治(京都大学アジア・アフリカ地域研究研究科)

【内容】
映像メディアによるプレゼンテーションは,文字によるそれに比して,より「リアルな」伝達を可能にするという考え方がある。それは一面では正しいだろうが,一方,その一見してのリアルさが,見る人に,生に体験するのとはたいへん異なった印象を与えうることもまた確かである。(むしろそこにこそ,映像作りの「面白さ」が存しているとも言えるが。)

この発表では,こういった事態を,私がここ10年ほど考えている「括弧の意味論」の枠組を使って考えてみたい。詳しい話は実際の発表に譲るが,そこで扱う括弧とは,たとえば次の週刊誌の見出しにおける『』のよう統語論的には不必要だが,それをつけることによってある種の意味論的(語用論的?)効果を与える括弧のことである。


・『北野誠』全レギュラー降板を招いた『問題の一言』
・高橋洋一教授の「窃盗報道が少ない」と怒る『植草元教授』
・「小倉さんが怖い」で中野美奈子は『菓子過食』(以上,「週刊新潮」2009年4月23日号より)


発表では,私自身がアフリカで撮影したビデオ映像を提示し,その効力についてみたあと,括弧の意味論の概略を提示し,その枠組で映像メディアの持つ性質について論じる。



「サイゴン政権下ベトナムの土地政策と山地民―中部高原地域における焼畑耕作地の所有権をめぐって―」[東南アジア学会関西例会](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年5月9日(土)13:30~17:45
会 場:京都大学東南アジア研究所 稲盛記念館3階中会議室

「サイゴン政権下ベトナムの土地政策と山地民―中部高原地域における焼畑耕作地の所有権をめぐって―」

報告1 下條尚志氏(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
「サイゴン政権下ベトナムの土地政策と山地民―中部高原地域における焼畑耕作地の所有権をめぐって―」
コメント:中田友子氏(神戸市外国語大学)

【発表要旨】
近年ベトナムでは、土地不足が深刻な平野部から人口密度が低く肥沃な中部高原地域へ向かう、マジョリティ・キン族を中心とする開拓移民が急増し、先住の山地民との間で土地の権利をめぐる争いが頻発している。これまでの先行研究では、現政権による新経済区政策や、ドイモイ(刷新政策)以後の自由開拓移民による土地の不法占拠が主な原因であるといわれてきた。
しかし、これらの指摘は1975年以後の時代、すなわちベトナム戦争が終結し、中部高原にまで社会主義体制が及んだ後の時代を検討の対象としたものである。本研究では、山地民のローカルな土地に対する考え方と、近代以降に導入された土地所有概念との齟齬に着目することによって、現在の中部高原の土地問題の根源をより長い時間軸のなかで捉え直したい。
具体的には、人と土地との関係が激的に変容したといわれるベトナム戦争期のサイゴン政権による土地政策を中心に、国家が、土地所有制度の確立を通じて、主に焼畑を生業としてきた中部高原の山地民社会をどのように支配しようとしたのか、明らかにする。
依拠した資料など:
1)サイゴン政権の政府資料(公報、山地民問題に関する法律文書、政策概説書、雑誌など) 所蔵場所:ホーチミン市第2公文書館、京都大学東南アジア研究所図書館、個人
2)人類学者の民族誌や報告書 所蔵場所:ウェブサイトからのダウンロード、東南アジア研究所図書館、個人


報告2 加藤裕美氏(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)
「マレーシア先住民社会における生計維持システムの多様性と社会ネットワークの構築」
コメント:山本博之氏(京都大学地域研究統合情報センター)

【発表要旨】
マレーシア,サラワク州は豊かな自然資源の宝庫として1970年代より伐採産業,ダム建設,アブラヤシ農園,アカシア植林など経済開発の主眼となる森林開発を継続的に行なってきた。高度成長期における大規模な森林開発は,州政府にとって重要な財源をもたらした一方で,開発の対象地に暮らす人々に多大な変化をもたらした。本発表では,2008年12月~2009年2月に森林開発の対象地に住むマイノリティ社会でおこなった調査をもとに,周辺環境の変化に伴う 多様な生業形態の展開と,マイノリティとしての社会的ネットワークの維持について,実証データをもとに考察する。これまで平等を重視するといわれてきた狩 猟採集系の社会でありながら,近年の多様な職業選択を背景に,世帯ごとにどのように生業形態を多様性化させているのかを分析する。また,道路開発の結果, 人々
の移動が盛んになり,他民族や市場経済との接触が盛んになる一方で,人々が従来築いてきた労働交換や食物の分配、相互扶助などの社会的ネットワークが どのように維持、構築されているのかを考察する。  

世話人:
片岡樹
倉島孝行
蓮田隆
速水洋子


「京大周辺の自然観察:吉田山、大文字山、花折断層」[第43回自然地理研究会](関連する学会・研究会)

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第43回自然地理研究会のお知らせ(担当:中村)

「京大周辺の自然観察:吉田山、大文字山、花折断層」

【趣 旨】
今回は京大生にとって身近なフィールドである吉田山や大文字山を歩き、そこに見られる植物や地質の
観察を行うとともに、京都で最も注目される断層である花折断層の痕跡を追いながら、修学院に向かう。
吉田山では、花折断層との関わりやコナラ林の観察を行う。大文字山では、山を構成する岩石である
花崗岩とホルンフェルスの観察を行い、送り火の燃材に用いられるアカマツ林の変遷について紹介する。
また「大」の字では京都盆地を一望しながら盆地の形成史を紹介し、上から見える断層地形の観察を行う。
最後に、上から観察した花折断層の痕跡を市街地の中で下から見出すことで、断層地形の理解を深める。

【案内者】藤田知弘(植生) 瀧口正治(地質・地形) 中村真介(送り火・総合案内)
【日にち】4月29日(水・祝)
【予 定】
<野外実習> ★荒天中止★
09:00 吉田神社石段下に集合(東一条通りの鳥居奥です)
花折断層と吉田山の関係、吉田山を散策しつつ植物観察
10:30 吉田山下山、大文字山へ移動
大文字山の地質・植生の観察、石切場跡(太閤岩)見学
12:30 「大」の字(火床)で昼食
花折断層、京都盆地の形成、送り火とアカマツ
13:30 出発
マツ林施業地見学、アカマツと大文字山の植生
15:00 大文字山下山、花折断層沿いに市街地を北上
京都の市街地で花折断層の痕跡を見出す
17:08 修学院駅前より京都バス(運賃\190)にて岩倉村松(水野邸)へ
18:00 打ち上げ@水野邸(BBQ)
★今回は座学は行いません★

【持ち物】
<必須>
フィールドノート(小さめのノート)、筆記具、弁当・飲物(事前に準備してください)、
雨具(傘で可)、動きやすい服装と靴、お金(\1,000程度)
☆今回は徒歩が中心で、特に前半はハイキングコースを歩きます☆
<あるとよいもの>
1:2.5万地形図「京都東北部」、樹木図鑑

【申込み】
参加を希望される方は、4月26日(日)17時までにこのメールにご返信ください。

【今後の予定】
5月以降は、下記の通り予定しております(変更あり)。
5/17(日) 竹林@近江八幡
6/7(日) 海岸地形@丹後半島・若狭湾
7/3(金)~5(日) 屋久島(現地2泊程度)

その他、ご不明な点がございましたら、中村までお気軽にご連絡ください。


「コートジボワール共和国の障害者調査: 生計と労働」第8回リスクと公共性研究会(関連する学会・研究会)

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日 時:2009年4月28日(火)13:30~15:00
会 場:稲盛財団記念館3階小会議室Ⅱ
京都大学川端キャンパス(京都バス荒神橋バス停前)


地図
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_m.htm

報告:
コートジボワール共和国の障害者調査: 生計と労働
亀井 伸孝
東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所

[キーワード]
コートジボワール、障害者、生計、公務員無試験採用制度、現地の当事者による調査

【要旨】
貧困削減の問題を検討するときに、障害の問題を避けて通ることはできないが、アフリカにおける障害者に関するデータは乏しく、実態の把握が急務である。

2008年10月、コートジボワール共和国アビジャンにおいて、障害をもつ個人、団体、学校、関係政府機関を対象とした現地調査を行った。本発表では、この現地調査において得られた統計資料、障害者団体での聞き取り、障害をもつ個人へのインタビューや参与観察などにもとづき、同国の障害をもつ人びとの生計、労働、政策の概要を示す。とりわけ、アフリカにおいてきわめてユニークな試みであるといえる障害者公務員無試験採用制度を中心に、同国の現状と課題を当事者の視点に即して浮き彫りにすることを試みる。これらをふまえ、アフリカ社会の特性を念頭に置いた障害と開発の研究の展望について触れる。

また、今回の調査では現地の障害をもつ当事者にスタッフとなってもらい共同研究を行ったが、その方法を紹介しつつ、マイノリティ研究の進め方について示唆したい。

「『現代アフリカの公共性』(西真如氏)合評会」[東南部アフリカ農村研究会&アフリカ開発研究会](関連する学会・研究会)

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***************************
東南部アフリカ農村研究会

アフリカ開発研究会
****************************

■ 日時:4月27日(月) 15:00~18:00
■ 会場:川端共同棟5階 セミナー室
■ 文献:西真如(2009)『現代アフリカの公共性
--エチオピアにみるコミュニティ・開発・政治実践』
昭和堂。

■ ゲスト:西真如さん(東南研)
■ コメンテーター:松村圭一郎さん(人環)、高橋隆太

※ディスカッション中心の会ですので、
内容の紹介は基本的にしません。

■ 本の説明文(昭和堂HPより)
アフリカに何が欠けているのか?という欠如の論理から離れ、
エチオピア社会で行われている、いまある問題解決への実践から、
現代アフリカの公共性を問う!
(http://www.kyoto-gakujutsu.co.jp/showado/)

「地域住民との研究資源の情報共有化に向けた課題を考える」[第18回日本ナイル・エチオピア学会公開シンポジウム](関連する学会・研究会)

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日 時:2009年4月25日(土)17:30~19:00
会 場:総合地球環境学研究所(京都) 講演室

主 催:日本ナイル・エチオピア学会
総合地球環境学研究所「アラブ社会におけるなりわい生態系の研究」プロジェクト

第18回日本ナイル・エチオピア学会公開シンポジウム
「地域住民との研究資源の情報共有化に向けた課題を考える」
詳細:http://www.janestudies.org/symposium/index.html


プログラム:
13:10-13:20 開会挨拶
13:20-13:30 シンポ趣旨説明
第一部:中東・アフリカ地域の現地語・地域共通語を通じて

13:30-14:00 縄田浩志(総合地球環境学研究所)
「乾燥地のマングローブ植林・研究の回顧と展望をアラビア語出版して」

14:00-14:30 西真如(京都大学)
「開発分野におけるアムハラ語を用いた情報発信」

14:30-15:00 中村香子(京都大学)
「性・年齢・経験による情報の価値の多様性:サンブルの事例から」
第二部:映像を通じて

15:00-15:30 川瀬慈(京都大学)
「アフリカ地域研究における創発的な映像表象の探求」

15:30-16:00 岩谷洋史(総合地球環境学研究所)
「映像を用いた地域との連携の可能性」
第三部:多様なデジタル・メディアを通じて

16:30-17:00 椎野若菜(東京外国語大学)
「Fieldnet:越域的研究者ネットワークづくりをめざして」

17:00-17:30 湖中真哉(静岡県立大学)
「ヴァーチャル・ミュージアムによる新しいアドボカシー:東アフリカマー系文化の事例」
第四部:コメントと総合討論 17:30-18:30

司 会:縄田浩志
コメンテーター:高梨克也(京都大学学術情報メディアセンター)
重田眞義(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科)